全日本ラリー若狭:勝田範彦が怒濤の開幕3連勝 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

全日本ラリー若狭:勝田範彦が怒濤の開幕3連勝

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全日本ラリー第3戦「若狭ラリー2016 Supported by Sammy」は5月22日(日)に競技最終日となるデイ2の走行が行われ、初日トップの勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)が、この日もトップの座を守り切り、開幕戦以来3連勝を達成した。今シーズンの勝田は、開幕戦から第3戦までトップの座をライバルに譲ったのは第2戦のSS1のみという、圧倒的な強さを発揮している。

デイ1と同じくドライコンディションで迎えたデイ2は、初夏を思わせるような陽気となり路面温度が上昇。この日に走行するSSの距離は26.10kmと短めだが、路面温度が上がったためにタイヤマネージメントが難しいコンディションとなり、まだまだ予断を許さない状況だ。
そんななか、デイ2のオープニングSSとなるSS9 Furusato Reverse1(8.73km)は、鎌田卓麻/市野諮(スバルWRX STI)がベストタイムを奪う。デイ1の序盤でリヤブレーキシューのトラブルにより出遅れた鎌田だが、サービスAで修復した後にペースアップ。この日も好調をキープしている。
その鎌田の前に立ちふさがったのが、デイ1の後半ステージ4本を制した福永修/竹原静香(三菱ランサーエボリューションX)だ。福永は、SS10 Sekiya2(4.02km)とSS11 SSS Narumi3(0.30km)を連取。だが、鎌田もSS12 Furusato Reverse2、SS13 Sekiya3、SS14 SSS Narumi3(0.30km)で3連続ベストタイムを奪い応酬。デイ2トップのデイポイントを奪う力走を見せた。

一方、優勝争いはデイ1をトップで折り返した勝田が、デイ2のステージを初日のマージンを生かし切った安定したペースで走り切り、トップの座を一度も脅かされることなくフィニッシュ。「勝因はダンロップのニュータイヤ。今回、VAB型に合わせたセットアップも良かった」と、開幕戦以来3戦連続となる優勝を飾った。
また、2番手には鎌田とデイポイントトップを争った福永が、初日2番手の奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションⅩ)を抜き2位に浮上するものの、最終SS手前にタイヤ交換を行ったことが原因でTCに1分遅着し、10秒のペナルティを受けてしまった。そのため、最終成績は奴田原が再び2位に浮上し、福永は3位にポジションダウン。速さでは奴田原に勝ったものの、タイヤマネージメントで敗れる結果となった。

JN5クラスは、初日のSS6からSS8まで3連続ベストタイムを奪った眞貝知志/漆戸あゆみ(アバルト500ラリーR3T)が、この日も6SS中5本のSSでベストタイムを奪う力走を見せるが、ターボパイプの抜けによる初日前半の遅れを取り戻すまでには至らず、6位でラリーを終えた。
初日トップの柳澤宏至/加勢直毅(プジョー208 R2)は、ベストタイムこそなかったものの、終始安定したペースでフィニッシュ。初日は15.8秒だった関根正人/小坂典嵩(シトロエンDS3 R3 MAX)との差を28.1秒にまで拡大し、プジョー208 R2の国内初優勝とともに、最終SSで優勝を逃した第2戦のリベンジを果たした。2位は関根、3位には第2戦優勝の大倉聡/豊田耕司(トヨタ・ヴィッツGRMNターボ)が、初日3番手のポジションを守りきった。

JN4クラスは、初日トップの横嶋良/木村裕介(スバルBRZ)が、2日目のオープニングとなるSS9とSS10でベストタイムを連取。その後は、SS11とSS13を3番手の山口清司/島津雅彦(トヨタ86)に、SS12を2番手の曽根崇仁/桝谷知彦(トヨタ86)にベストタイムを譲るが、初日に29.1秒あったタイム差を最終的には39.9秒に広げるとともに、総合でも6番手という速さで全日本初優勝を飾った。2位には曽根、3位には山口がそれぞれ入賞した。

JN3クラスは、初日に大量リードを築いた天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツRS)が、この日もライバルの追従を許さずに独走。2位の岡田孝一/菅野総一郎(マツダ・デミオ)に2分以上の大差を付け、開幕3連勝を果たした。また、3位にはデイ2オープニングとなるSS9で島田章/内藤雄樹(マツダ/デミオ)を一気に逆転した鷲尾俊一/鈴木隆司(マツダRX-8)が入賞した。

初日は小濱勇希/馬場雄一(スバルBRZ)と、明治慎太郎/北田稔(トヨタ86)、鎌野賢志/高山恵(トヨタ86)が三つ巴の戦いを展開したJN2クラス。2日目に入ると、初日5番手の加納武彦/横手聡志(スバルBRZ)が3本のSSでベストタイムをマーク、さらに今回が全日本ラリーデビュー戦となるダートラチャンピオンの山本悠太/安藤裕一(トヨタ86)がSS9でベストタイムを奪い、混戦模様に拍車がかかる展開となった。だが、初日トップの小濱がSS13でベストタイムを奪い逃げ切りに成功。開幕戦に続き今季2勝目を獲得した。また、初日2番手の明治は、SS9でドライブシャフトを折損し無念のリタイア。鎌野が2位に入賞し、山本が全日本ラリーデビュー戦で3位表彰台を獲得した。

JN1クラスは、初日トップの鈴木尚/鈴木裕(スズキ・スイフトスポーツ)が、2本のSSでベストタイムを奪うなど2日目のステージも快走し、危なげない展開で第2戦に続き2連勝を飾った。2位は、3本のSSでベストタイムを奪った東隆弥/梶山剛(マツダ・デミオ)がSS9で小川剛/佐々木裕一(ホンダ・フィットRS)を捉え浮上。小川もSS10で0.9秒差に迫るが、SS13で大きく遅れ、再逆転は果たせなかった。

若狭ラリー2016 Supported by Sammy リザルト

順位ドライバー/コ・ドライバー車名クラスタイム/差
1勝田 範彦/石田 裕一ラックSTI 名古屋スバルDL WRXJN-61:04:05.1
2福永 修/竹原 静香オサムF プラム DLランサーJN-6+18.8
3奴田原文雄/佐藤 忠宜ADVAN-PIAAランサーJN-6+24.1
4鎌田 卓麻/市野 諮SYMS TEIN DL WRX STiJN-6+30.0
5炭山 裕矢/保井 隆宏ADVAN CUSCO WRXーSTIJN-6+2:01.8
6横嶋 良/木村 裕介AQTEC-ZEUS RALLYTEAM BRZJN-4+3:50.5



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