WRC第10戦アクロポリス・ラリーギリシャ(グラベル)、WRC2は最終日の最後から2本目でガス・グリーンスミスをかわしたアンドレアス・ミケルセン(いずれもシュコダ・ファビアRSラリー2)が、タイトル争いに向けて重要な勝利を飾った。
金曜日は3回のタイヤ破損に見舞われたミケルセンだったが、土曜日に猛烈な挽回を見せて、部門12番手から一気に首位まで挽回した。しかし、日曜日午前に主催者がノーショナルタイムを与えることが伝えられたことで順位が変動。ミケルセンは、グリーンスミスを12秒追う形で最終日に残る3本に臨むことになった。
しかし、ドラマはグリーンスミスにも待っていた。ミケルセンと同じトクスポーツが走らせるファビアに、トランスミッションが発生したのだ。最終サービスに戻ることはできたが、このトラブルの間にミケルセンがグリーンスミスをかわし、10.3秒差をつけてのトップタイムでラリーをフィニッシュした。
「この勝利は特別だ」と語るミケルセン。これでタイトル争いでは、今回はグリーンスミスに1分15.7秒差の3位でポディウムに上がったヨアン・ロッセルとの選手権リードを16ポイントに広げた。
「金曜日のことがあり、すべてが暗闇に見えたので、失うものは何もないと決めた。ラリー全体を通して、どのコーナーでも最速で走り抜けた」
一方、金曜日に首位に立っていたのはMスポーツ・フォードのアドリアン・フルモー(フォード・フィエスタ・ラリー2)だったが、タイヤ交換で大幅にタイムロスを喫し、優勝争いから脱落した。フルモーはその後に追い上げて、ルクセンブルクのグレゴワール・ミュンステール(フィエスタ・ラリー2)に18.6秒差をつけての4位でフィニッシュ。カエタン・カエタノビッチ(ファビアRSラリー2)は6位に終わった。
WRCアクロポリス WRC2最終結果
1.A.ミケルセン(シュコダ・ファビアRSラリー2) 3:09:57.7
2.G.グリーンスミス(シュコダ・ファビアRSラリー2) +10.3
3.Y.ロッセル(シトロエンC3ラリー2) +1:26.0
4.A.フルモー(フォード・フィエスタ・ラリー2) +2:16.1
5.G.ミュンステール(フォード・フィエスタ・ラリー2) +2:34.7
6.K.カエタノビッチ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +2:54.8
7.L.ヨーナ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +3:07.4
8.M.プロコップ(フォード・フィエスタ・ラリー2) +7:17.9