【速報】WRCエストニア:カッレ・ロバンペラが今季2勝目。2位はヒョンデのティエリー・ヌービル – RALLYPLUS.NET ラリープラス

【速報】WRCエストニア:カッレ・ロバンペラが今季2勝目。2位はヒョンデのティエリー・ヌービル

©TOYOTA

WRC第8戦エストニアはすべてのSSを終えて、トヨタのカッレ・ロバンペラが今シーズン2勝目を獲得した。2位にはティエリー・ヌービル、3位にエサペッカ・ラッピと、ヒョンデ勢が続き、4位にはトヨタのエルフィン・エバンス、5位にはラリー1での初参戦となったヒョンデのテーム・スニネン、勝田貴元は7位でラリーを終えている。

競技最終日は、サービスパークの置かれるタルトゥから南下したエリアでSS18〜SS21の4SSが行われた。サービスを挟まずに2SSを2度走行する構成で、SS距離は61.08kmと長くはない。首位のロバンペラは、競技3日目を終えた時点で2番手のヌービルに対して34.9秒差をつけており、勝利をほぼ射程に捉えたと言っていい状況だ。後方では、3番手のラッピと4番手のエバンスが7.3秒という僅差での競り合いを見せている。

オープニングステージのSS18では、リスクを避けて走ったという首位のロバンペラが文句なしの一番時計をマーク。序盤でミスを喫して、やや慎重な入りとなったヌービルはSS4番手タイムとなり、ロバンペラとの差は40.2秒へと拡大した。ラッピとエバンスの総合3番手争いは、ラッピがSS2番手タイムをマークし、わずかながらリードを広げることに成功している。続くSS19は、SS21でパワーステージとしても使われるコース。ここでもロバンペラはベストタイムをマークし、SS3番手のヌービルに対して5.0秒差をつける強さを発揮した。SS2番手にはエバンスが入り、前を行くラッピとの差を詰めにかかる。

HYUNDAI


首位のロバンペラはSS20も制して、この日ここまで3連続ベストタイム。競技3日目のオープニングステージからすべてのSSで一番時計を刻みつつづけている。これで総合2番手につけるヌービルとの差は46.5秒にまで広がった。このSSでは、SS5番手タイムをマークした勝田がひとつ順位を上げて、総合6番手に浮上。とはいえ、総合7番手となったピエール-ルイ・ルーベ(Mスポーツ・フォード)との差は0.6秒と、最終SSに向けて予断を許さない状況だ。

そして最終ステージ、SS21がスタート。まずはWRC2の上位勢がアタックを開始し、競技2日目からトップを守ってきたシュコダのアンドレアス・ミケルセンが今季2勝目を獲得。選手権を考えるうえで大きな勝利を手に入れた。続いて、ラリー1勢の1台目となるタナックがスタート。タナックは暫定ベストタイムをマークし、5分ペナルティという厳しい戦いとなった地元ラリーを終えることとなった。ルーベは、タナックに次ぐ暫定SS2番手タイム。勝田にとっては、このルーベのタイムが総合6番手を確保するターゲットとなる。力走を見せた勝田だったが、ルーベから0.9秒遅れの暫定SS3番手タイムでフィニッシュ、これで0.3秒ルーベの再逆転を許すこととなり、総合7位以上を確定するかたちでラリーを終えている。スニネンは暫定SS4番手タイムでまとめ、5位以上のポジションを確保した。

M-SPORT


注目の3番手争い、先にコースインするのはエバンス。暫定ベストタイムを更新して4位以上の座を確保し、ラッピのフィニッシュを待つことに。そのラッピはエバンスから1.8秒遅れの暫定SS2番手タイムをマーク、これでラッピは3位表彰台以上での成績を確実なものとした。ラッピにとってはヒョンデ移籍後通算4度目の表彰台フィニッシュだ。ヌービルは確実なフィニッシュを目指し、手堅く暫定SS4番手タイムで2位以上を確定。そして上位陣最終走者のロバンペラは、エバンスの暫定ベストを2.0秒上まわるベストタイムをたたき出し、第5戦ポルトガル以来となる今季2勝目を手に入れた。ロバンペラにとってはこれでキャリア通算10勝目だ。

最終SS終了時点での総合順位は、ロバンペラ、ヌービル、ラッピ、エバンス、スニネン、ルーベ、勝田、タナックという順に。パワーステージはロバンペラ、エバンス、ラッピ、タナック、ヌービルがトップ5に入り、ボーナスポイントを獲得することとなった。この第8戦までを終えて、ドライバーズランキングはフルポイントを獲得したロバンペラが170点で首位を快走。エバンスが115点、ヌービルが112点、タナックが104点、セバスチャン・オジエが98点で続いている。マニュファクチャラーズランキングはトヨタが331点、ヒョンデ274点、Mスポーツ・フォードが195点となった。

TOYOTA


次戦は8月3日〜6日に開催される第9戦フィンランド。内陸の都市ユバスキラを拠点とする、シリーズ随一のハイスピードグラベルラリーだ。TGR WRTの地元ラリーであり、ロバンペラはもとより、勝田の活躍にも期待がかかる。22年はヒョンデのタナックが優勝、2位にロバンペラ、3位にラッピとトヨタ勢が続いた。

WRCエストニア 暫定結果
1. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2:36:03.1
2. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) +52.7
3. E.ラッピ(ヒョンデi20Nラリー1) +59.5
4. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:06.8
5 T.スニネン(ヒョンデi20Nラリー1) +2:21.1
6. P-L.ルーベ(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +3:09.9
7. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +3:10.2
8. O.タナック(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +6:25.6
9. A.ミケルセン(シュコダ・ファビアRSラリー2) +9:54.1
10. S.パヤリ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +10:03.8



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