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WRCサファリ3勝のレジェンド、ユハ・カンクネンが「トヨタ・ハイラックスMHEV」でデモランを披露

©Toyota Gazoo Racing WRT

サファリラリーで3勝を挙げた経験を持つユハ・カンクネンが、ケニアの地に帰ってきた。開催中のWRC第7戦WRCサファリ・ラリーケニアのスタート前に、開発中の「トヨタ・ハイラックスMHEV」のステアリングを握り、デモンストレーションランを披露したのだ。

カンクネンがドライブしたハイラックスMHEVは、アフリカやアジアなど充電インフラが普及していない市場に向けて開発されたコンセプトモデル。専用の充電施設を必要としない、内燃機関ベースのマイルドハイブリッド・パワートレインを搭載する。ケニアの首都ナイロビ郊外に設けられた、4.84kmの「SS1 Super Special Kasarani」を走り終えたカンクネンに話を聞いた。

Keiko Ito

──まずはデモンストレーションラン、お疲れ様でした。今回、マイルドハイブリッド・パワートレインを搭載するハイラックスMHEVをドライブしましたが、印象を聞かせてください。
「ハイラックスMHEVは、アフリカ市場にとって完璧なクルマだね。ドライブフィールは、現行型のハイラックスと変わらないかな。ただ、マイルドハイブリッド・システムによって、パワーとトルクはかなり分厚い。ここはかなりの高地(ナイロビの標高は1800m、ナイバシャは1897m)だけど、電動パワートレインに高度は関係ない。海抜0メートルでも2000メートルでも、モーターは変わらない出力を発揮してくれる。内燃機関は、酸素の薄い地域ではどうしてもパワーダウンを感じてしまうからね。純粋なEVよりもハイブリッドの方が、アフリカに向いていると思う。ここには充電ステーションが少ない。回生ブレーキシステムを搭載していて、普通に走っていれば充電してくれるんだ」

──クルマ自体の印象はいかがですか? 実際、ケニアではハイラックスのようなピックアップが大活躍していますね。
「アフリカに住んでいれば、誰でもこういったクルマが欲しいだろうね。アフリカ独特のバンプや荒れた路面に合わせて、優れたサスペンションが搭載されている。しかもパワフルだ」

──サファリラリーに戻ってきた感想は?
「ケニアに戻ってくるのはいつだってうれしいし、ワクワクする。前回は4年前、家族や友人たちとモンバサで10日間過ごした。野生動物のいるゲームパークなどに行って楽しんだ」

──サファリラリーと聞いて、最初に思い出すのは?
「世界で最も過酷なラリーだからね。私が出ていた時代を考えると、今はかなり短くなったが、それでも他のラリーに比べると圧倒的に過酷であることに変わりはない。今は大半のラリーが同じフォーマットで行われているから、余計にサファリラリーが特別なラリーだと感じるね」

──かなり短くなったとはいえ、過酷さは変わらないわけですね。
「例えばラリーフィンランドと比べたら、同じグラベルでも性質がまったく違うし、マシンにかかる負荷は段違いだ。ドライバーは、路面に点在する岩や石に注意しながら集中し続ける必要がある。5000kmを走行していた時代と比べたら楽に感じるかもしれないが、他のグラベルと一線を画していることは間違いないだろう」

──また出場したいと思いますか?
「ノー(笑)! 若い頃はサファリだけは、是が非でも出場したかった。現役時代に250万kmも走ったから、もう十分にサファリは走ったよ(笑)。今回のような短いデモランは楽しいけど、ラリー本番はヤングボーイズたちのためのイベントだ」

──ラリーに一戦だけ出場するとしたら、どこを選びますか?
「もう、それも十分かな。僕は50歳になった時、2010年のラリーフィンランドに出場した。それが現役最後だ。レーシンググローブは家の壁に釘で打ち付けてある(笑)。息子がそれを取るかもしれないが、私のラリードライバーとしてのキャリアは終わったよ」
(Keiko Ito)



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