ルノー・クリオ・ラリー3がFIA公認を取得、実戦デビューへ – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ルノー・クリオ・ラリー3がFIA公認を取得、実戦デビューへ

©Renault Group/ Damien Saulnier / DPPI

ルノーは、開発を進めていたルノー・クリオ・ラリー3がFIAの公認を取得したことを発表した。フランスのビリー・シャティヨンを拠点とするアルピーヌ・レーシング、マニュファクチュール・アルピーヌ・ディエップ・ジャン・レデレ、英国エンストンにあるBWTアルピーヌF1チームのファクトリーが共同で設計した、ルノー・クリオにとって初めての4輪駆動マシンの実戦デビューに向けて、最後の壁を乗り越えた。ラリー3は入門編の4WDマシンとしてFIAがラリーヒエラルキーに設定したカテゴリーだが、現状実戦に登場しているのはMスポーツ・ポーランドが製作したフォード・フィエスタ・ラリー3のみ。クリオ・ラリー3の登場によって、若手からのステップアップの選択肢が広がることが期待される。

Renault Group

5000kmに及ぶ開発テストを経て、1月にその走行シーンを初公開したクリオ・ラリー3は、4月1〜2日に開催されたフランス・グラベルラリー選手権の開幕戦ラリー・テラ・デ・コースで、0カーとして初めてラリーに登場。カンタン・リボーがドライバーを務めた。その3週間後、第5世代のルノー・クリオをベースとしたクリオ・ラリー3は、FIAの公認取得作業を完了。今後は、ローカルイベントからWRCまで、様々なレベルのラリーへの参戦が可能となった。

Renault Group / Bastien Roux / DPPI

来週には、フランスのラリー・テラ・デ・カスティーヌ、ラリー・ディエッペ・ノルマンディー、イタリアのタルガ・フローリオに、リボーを含め合計5台のクリオ・ラリー3が参戦。5月18〜20日のラリー・アンティーブ・コートダジュールには、フランスラリー選手権でワークスのクリオ・ラリー4をドライブするトム・ピエリもクリオ・ラリー3でエントリーしており、ERC、WRCでの参戦も待たれるところだ。

クリオ・ラリー3は、プライベーターのチーム、ドライバーに向けて設計されており、今後は、Alpine Dieppe Jean Rédélé(rst-parts.dpt@alpinecars.com)を通して注文を受け付ける。ターマック、グラベル、それぞれの仕様の車両価格は12万2000ユーロ(税抜き、約1816万円)で、フランス国内の登録とマシンの組み立て、塗装が含まれる。

ルノーは、1月15日に、アンドラのパス・デ・ラ・カサ・サーキットで、ルノー・クリオ・トロフィー第2戦の開催前に行ったクリオ・ラリー3の初披露走行の模様を収めた動画も公開している。

クリオ・ラリー3 テクニカルデータ
シャシー

Base – Clio R.S. Line with roll cage
Body/Type – Arc-welded steel monocoque
Safety – Multi-point roll cage
Aerodynamics – Rear wing

エンジン
Type – Renault HR13 4-cylinder, 16-valve
Layout – Front-engined
Displacement – 1,330 cm3
Maximum power – 260 hp
Torque – 415 Nm
Maximum rpm – 7,400
Turbocharger – 31 mm restrictor
Fuel delivery – Direct injection
Cooling – Standard derivative
Electronic management – Life Racing
Fuel – SP98 standard
Lubricants – Castrol

トランスミッション
Type – Integral, four-wheel drive
Gearbox – Sadev ST4-82, 5-speed sequential + reverse
Selector – Gearshift with electric release MAR
Tunnel – Sadev SP02
Differential Front/Rear – ZF Limited slip
Clutch – Sachs dual disc

ギヤ&サスペンション
Axle Front/Rear – Pseudo McPherson
Dampers – Bos Suspension with three-way adjustment and hydraulic stop
Brakes Front Tarmac – Ø 330 x 28 mm, 4-piston callipers PFC Brakes
Brakes Front Gravel – Ø 294 x 28 mm, 4-piston callipers PFC Brakes
Brakes Rear Tarmac/Gravel – Ø 294 x 28 mm, 4-piston callipers PFC Brakes
Hand brake – Hydraulic
Steering – Electrically assisted

タイヤ
Wheels – Aluminium, 6×15’’ (gravel) et 7×17’’ (tarmac)
Tyres – Michelin

寸法/重量/容量
Length/width/height – 4,050 / 1,988 / 1,400 mm
Wheelbase – 2,585 mm
Wheel track Front / Rear – 1,520 / 1,520 mm
Fuel cell – 62 litres, FIA FT3 homologated
Dry weight – 1,210 kg (minimum FIA)



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