WRCクロアチア:ジュニアWRCとWRC3はアイルランドのイーモン・ケリーが初優勝 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCクロアチア:ジュニアWRCとWRC3はアイルランドのイーモン・ケリーが初優勝

©M-SPORT

WRCクロアチア、今季第2戦を迎えたジュニアWRCは、今季から参戦を開始したイーモン・ケリーが初優勝を飾った。

Mスポーツ・ポーランドが製作するフォード・フィエスタ・ラリー3のワンメイクで行われるジュニアWRCでは、開幕戦スウェーデンで優勝、2位に入ったウィリアム・クレイトン、ローレン・ペリエがトップ争いを展開。しかし土曜日になると、最初のステージでクレイトンが転倒、ペリエはこの日最終2本目でエンジントラブルと波乱が続出し、優勝争いの行方は分からなくなった。

ふたりの不運で利を手にしたのはトム・レンソネットだったが、優勝まで残り1本というところでレンソネットもエンジントラブルに見舞われてしまう。これで首位に立ったケリーがリードを維持。スウェーデンではリタイアを喫したが、今回は最大ポイントを獲得してラリーを終えた。ケリーはWRC3でも優勝を飾っている。

アイルランド出身のケリーは英国ジュニアタイトルを獲得し、アイルランドの若手ラリードライバーに国際舞台へのステップアップを支援するビリー・コールマン賞を受賞。今季はモータースポーツ・アイルランド・ラリーアカデミーから参戦している
「言うまでもなくモータースポーツ界、特にアイルランドのみんなにとって、タフな一週間だった」とケリー。
「先週はここに来られるかどうかも分からなかったが、出たいとも思っていた。本当に、本当に参戦できて良かったし、辛い一週間を過ごしてきたので、みんなに少しでも明るい話題を与えられたらと思う。勝てたことが信じられない。自分たちがライバルほど経験を持っていないことは分かっていたのでポディウムの頂点に上がることなんてまったく予想していなかった。経験不足の自分たちはとにかくステディに走り、安定感を維持して成長を続ける計画を持つしかなかった。結果がどうなるかは誰にも分からないし、実際、自分たちはいま、ここにいる」

「クレイグは、アイルランドのラリー界にとって、とても名誉な存在だった。ほんの2週間前、アイルランドのゴールウェイで、14歳の若いコ・ドライバーたちと一日を過ごしていたのだが、彼はそのサポートに徹してくれていた。クレイグも自分の優勝を喜んでくれると思うし、最初に祝ってくれたはずだった人だと思う。さっきも言ったが、自分の優勝がたくさんの人にとって少しでも明るい話題になることを祈るばかり。フィニッシュラインでもコメントしたが、この優勝はクレイグに捧げる」

M-SPORT

レンソネットは30.8秒遅れの2位、ロベルト・ブラハは37分近くの遅れを喫しながらも3位に入った。

クレイトンは1時間12分以上遅れてのタイムとなったが7位でのフィニッシュを果たし、選手権では首位を維持している。ジュニアWRCの次戦は、6月1〜4日に開催されるWRCラリーサルディニア(グラベル)となる。

WRCクロアチア ジュニアWRC最終結果
1 E.ケリー(フォード・フィエスタ・ラリー3) 3:20:15.7
2 T.レンソネット(フォード・フィエスタ・ラリー3) +30.8
3 R.ブラハ(フォード・フィエスタ・ラリー3) +36:56.2
4 D.ドミニゲス(フォード・フィエスタ・ラリー3) +37:59.0
5 H.アンワール(フォード・フィエスタ・ラリー3) +55:55.1
6 R.ヘルナンデス(フォード・フィエスタ・ラリー3) +59:01.8
7 W.クレイトン(フォード・フィエスタ・ラリー3) +1:12:01.7

WRCクロアチア WRC3最終結果
1 E.ケリー(フォード・フィエスタ・ラリー3) 3:20:15.7
2 T.レンソネット(フォード・フィエスタ・ラリー3) +30.8
3 R.ブラハ(フォード・フィエスタ・ラリー3) +36:56.2
4 H.アンワール(フォード・フィエスタ・ラリー3) +55:55.1
5 W.クレイトン(フォード・フィエスタ・ラリー3) +1:12:01.7
6 F.コーン(フォード・フィエスタ・ラリー3) +1:24:17.4



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