カッレ・ロバンペラ、WRC参戦50戦目でタイトル獲得 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

カッレ・ロバンペラ、WRC参戦50戦目でタイトル獲得

©Jaanus Ree / Red Bull Content Pool

WRC第11戦ラリーニュージーランド(グラベル)で今季6勝目をマークし、史上最年少でWRCドライバーズタイトル獲得を決めたトヨタのカッレ・ロバンペラ。WRCの初参戦は2017年のラリーGBで、ラトビアで初めてERCに参戦した5週間後のことだった。今回のラリーニュージーランドは、まだWRC参戦50戦目。22歳1日という若さで、コリン・マクレーが持っていたWRCタイトル獲得史上最年少記録を一気に更新した。

今季ロバンペラは、スウェーデン、クロアチア、ポルトガル、ケニア、エストニアで優勝、フィンランドを2位でフィニッシュし、タイトル獲得が確実視されていた。しかし、ベルギー、アクロポリスと連続でクラッシュ。その間にヒョンデ勢が連勝と調子を上げてきた中で迎えた今回のニュージーランドで、自身の勢いを取り戻した。

ロバンペラは「本当にホッとした。このような速くて信頼性のあるマシンを作ってくれたチームに心から感謝したい。厳しい時期も、自分たちのことを信じて支えてきてくれた」とチームへの感謝を表した。

アイスホッケーの次にラリーの人気が高いというフィンランドだが、2002年にマーカス・グロンホルムが2度目の戴冠を果たして以来、WRCチャンピオンを輩出していなかった。ロバンペラは、フィンランド史上、7人目のWRCチャンピオンとなり、同国の通算獲得タイトル数はこれで14となった。

同郷フィンランド出身で、現在トヨタチーム代表を務めるヤリ‐マティ・ラトバラは「少しだけ複雑な気分。自分やミッコ・ヒルボネンは何度もタイトル目前に迫ったが、成し遂げられなかったからね。でも、本当に素晴らしい。フィンランドにとっても、この意味は大きい」とフライングフィンの新星を賞賛した。

Toyota Gazoo Racing WRT

グロンホルムも、ロバンペラがいつかWRCタイトルを獲得することを確信していたようだ。グロンホルムは、カッレの父、ハリ(写真左)とは、2001〜2004年にプジョーでチームメイトという仲。近年は、息子カッレのキャリアを見守ってきた。

Toyota Gazoo Racing WRT

「フィンランドでは、みんながカッレがタイトルを獲得することを期待していたので、周囲からのプレッシャーにうまく対応できれば、いつか必ず世界チャンピオンになると確信していた」とグロンホルムは語っていた。
「彼は、とてもタフで、いいドライバー。彼に指摘するところはないよ」

ロバンペラはこの後、10月13〜16日にサンマリノで開催されるラリーレジェンドに参加。ラトバラ・モータースポーツのトヨタ・セリカST185をドライブする。翌週にはWRC第12戦ラリースペインに参戦した後、11月にはいよいよ、最終戦ラリージャパンにチャンピオンとして登場することになる。

初めてWRCドライバーズタイトルを獲得した年齢ランキング
カッレ・ロバンペラ(2022)22歳1日
コリン・マクレー(1995年) 27歳3カ月17日
ユハ・カンクネン(1986年) 27歳7カ月17日
カルロス・サインツ(1990年) 28歳7カ月16日
ペター・ソルベルグ(2003年) 28歳11カ月22日
アリ・バタネン(1981年) 29歳6ヶ月29日
セバスチャン・オジエ(2013年) 29歳9カ月19日
セバスチャン・ローブ(2004年) 30歳7カ月21日
ミキ・ビアジオン(1988年) 30歳9カ月7日
リチャード・バーンズ(2001年) 30歳10カ月8日
(Graham Lister)



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