快進撃が続くロバンペラを支えるハルットゥネン「自分たちのやり方がすべてうまくいっている」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

快進撃が続くロバンペラを支えるハルットゥネン「自分たちのやり方がすべてうまくいっている」

©Toyota Gazoo Racing WRT

WRC第7戦ラリーエストニア(グラベル)では、全ドライバーがボーナスポイントを狙って挑むパワーステージ(15.95km)を、22.4秒の大差をつけて制してラリー勝利に華を添えたトヨタのカッレ・ロバンペラ。荒れる天気に対してタイミングに恵まれたとはいえ、ほんの4分前にスタートしたチームメイトのエルフィン・エバンスさえも大きく引き離した力量は、周囲を感嘆させた。

Toyota Gazoo Racing WRT

WRC.comは、すでに5勝を収める快進撃を見せている今シーズン、ロバンペラとともに過ごす日々や、戦況について聞いている。次戦は母国フィンランドだが、今季6勝目をマークすることになるのだろうか。

「なんだか夢のような話だけど、正直、自分たちがやっていることはWRC2時代と変わらない」とハルットゥネンは笑顔を見せた。
「レベルは上がり続けているが、彼はどのレベルでもリザルトを出せるようだ。いま起こっているようなことは、1年前、エストニアで初めてWRC勝利を飾った時には夢にも思っていなかった。彼は彼の仕事をまっとうしているし、車内でのやり取りも含めて自分たちのやっていることのすべてが、適切な形になっているようだ」

ロバンペラのこれまでのWRC参戦数は46戦だが、そのすべてがハルットゥネンとのコンビによるもの。ふたりからは、セバスチャン・ローブとダニエル・エレナ、セバスチャン・オジエとジュリアン・イングラシアのコンビにも共通する、キャリアの浅い段階での一貫性が感じられる。ローブ/エレナ、オジエ/イングラシアがその後どのようなキャリアを積んでいったかは、周知のとおりだ。

Toyota Gazoo Racing WRT

「コンビを組んで5年になるが、ペースノートのチェックの仕方など、自分たちなりに工夫を重ねてきた」とハルットゥネン。
「ドライバーによっては自分だけでやる人もいるかもしれないが、僕たちはすべての作業を一緒に行っている。ペースノートやすべてについて、常にふたりの人間の目でチェックしている。それがうまくいっているのではないかと思う。でも、一番はカッレの才能。そのことだけは、純粋に彼があまりに優れていると言うに尽きるよ」

現在、WRCドライバーズ、コ・ドライバーズ選手権でふたりは、83ポイントのリードを築いている。今季の残りは6戦で、そこで獲得できる最大ポイント数は180。タイトル争いの決着はまだついていないが、シーズンはじめにタイトルを予想していた人の中には、すでに頭をかいている人もいるかもしれない。

もし、このままロバンペラがドライバーズ選手権を制することになれば、シリーズ50年の歴史の中で最年少での達成となるが、当の本人たちは、まだそのことは意識しないようにしているようだ。

「そのようなことを考えない方が、自分たちにはラク。もし実現すればうれしいが、一戦一戦に専念する方が簡単だと思う」とハルットゥネンは付け加えた。
「シーズンの終盤になって、リスクを負うか負わないかを決断しなくてはならなくなった時は、リスクを負わない選択肢を取ると思う。状況的には、いい流れだからね。自分たちがやっていることは、すべてうまくいっているのだから、変える必要なんてないんじゃないのかな?」



RALLY PLUS