WRCポルトガル:Mスポーツ・フォードはセバスチャン・ローブなど5台のラリー1マシンをエントリー – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCポルトガル:Mスポーツ・フォードはセバスチャン・ローブなど5台のラリー1マシンをエントリー

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今週開催されるWRCラリーポルトガル(5月19〜22日、グラベル)に、Mスポーツ・フォードは、ラリー1マシンでは初めて同一イベントに5台をエントリーさせる。ラリー1マシンでの初戦となった開幕戦ラリーモンテカルロを制したセバスチャン・ローブが、再びフォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1のステアリングを握る。

今回のラリーポルトガルは、WRCシリーズ50周年を祝しての記念イベントが行われる。チーム代表のリチャード・ミルナーは「ポルトガルはいつもタフなラリーだが、この新しいマシンにとって初めての本格的なグラベルラリーとなるため、ビッグチャレンジになる可能性が高い。このラリーに5台をエントリーするということで、チームはクロアチア戦以降、並々ならぬ環境で作業に取り組んできた。ひとつのイベントに5台のハイブリッドのラリー1マシンを投入する初めてのマニュファクチャラーとなったことは、我々にとって誇らしい瞬間だ」と語る。

「昨年のテストや開発プログラム、プレイベントテストでのフィードバックを見ても、ドライバーたちはマシンの扱いやすさや自信を感じているので、プーマ・ハイブリッド・ラリー1はグラベルでもいいパフォーマンスをすると思う。また、セブとイザベルが戻ってきたことで、チームも士気を高めている。ふたりが制したモンテカルロの後、まだ2戦しか行っていないというのはなんだか不思議な気分だが、今季初のグラベルイベントに彼らが戻ってくることに非常にワクワクしている。WRCの50周年を祝う週末に、WRCの象徴的なドライバーが参加してくれることは、とても大きな意味を持つこと。まさに完璧なタイミングだ」

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そのローブは、ラリーポルトガルへの初参戦は2007年。以来、優勝2回に加えさらに2回ポディウムでフィニッシュしている。今回もモンテカルロに続き、イザベル・ガルミッシュをコ・ドライバーに迎える。
「テストでのプーマのグラベルでの初めてのフィーリングはかなりよかった。サスペンションやデファレンシャルのセッティングの作業を行ったが、かなり手応えを感じてとても満足のいく内容になった」とローブ。
「このマシンで初めてグラベルを走るので、テストが1日しか行えなかったのは十分とは言えないが、結果的にはフィーリングにはハッピーだった。今回の目標は、できる限り早くリズムをつかむこと。できれば、上位争いができるリズムにしたいね。ポディウムに近い走りができれば、上々だと思う。ラリーポルトガルでの自分にとっての試練は、初日の走行順が4番手だということ。こういったラリーでは、ドライの場合は砂利を掃除しなくてはならない。どのような展開になるのかまったく予想がつかないので、初日にいい走りをしなくてはね」

クレイグ・ブリーンは、選手権争いではチーム最上位の3番手でこの週末を迎える。
「ラリーポルトガルはしばらく参戦しておらず、最後に出たのは2018年だったと思うので、楽しみにしている」とブリーン。
「ここまで3戦を終えたが、それぞれ特徴の強いイベントだったので、ポルトガルでプーマのペースがどれだけのものなのかを見るのが楽しみ。テストは順調で、マシンのフィーリングはよかったしいい作業ができた。今回のラリーポルトガルは新しいステージが多く、最後に自分が出た時から変更されているところもあるので、面白くなりそう。クロアチアよりも高い速さを見せていきたいと思っているので、それが実現できるようハードに取り組んでいく」

一方、前戦クロアチアでは総合15位フィニッシュでノーポイントに終わったガス・グリーンスミスは、初日走行順7番手でポルトガルに臨む。
「ポルトガルは間違いなく自分の好きなラリーだし、初めて海外で出たイベント。楽しみにしている。このラリーにはたくさんの思い出がある。7回目の参戦なので経験も多い」とグリーンスミス。
「絶好のタイミングで、このマシン、コ・ドライバー、すべてがバッチリそろっているという気分。今回は自分はマニュファクチャラーズ選手権ポイント対象ではないのでプレッシャーはないから、とにかく自分自身で楽しむ。自分が楽しめている時はいい走りができているので、今回もそんな感じで進めていきたい」

アドリアン・フルモーは、ラリーポルトガルの参戦は今回が2度目。
「ポルトガルの参戦は2回目だが、WRカーで参戦した昨年はいいフィーリングが得られたので、プーマで参戦するのが楽しみ。とてもいいイベントだし、スペクテイターも最高、素晴らしい環境だ」とフルモー。
「ここからのグラベル連戦を楽しみにしている。かなりグラベルが続くので、ポルトガルを迎えることをワクワクしているし、チームのためにいいリザルトを収めたい」

前戦クロアチアでMスポーツ・フォードからのワークス初参戦を果たしたピエール‐ルイ・ルーベは「ポルトガルでは自分の中でもいいリザルトを収めているイベントなので、好きなラリー。まだ18歳の時に初めて参戦したWRCなので楽しみにしているし、今季2度目の参戦でいい走りをしたい」と語る。
「クロアチアでの自分のペースには満足できたので、同じようなペースを出していきたい。パンクがなく順調に進めば、いいリザルトも期待できると思う」



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