ヒョンデ・モータースポーツが経営陣を刷新、社長にショーン・キムが就任 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ヒョンデ・モータースポーツが経営陣を刷新、社長にショーン・キムが就任

©Hyundai Motorsport GmbH

ヒョンデ・モータースポーツは、経営陣の変更を行い、韓国のショーン(ソンピョン)・キムが社長に就任したことを発表した。この4年間、同社を社長として率いたスコット・ノーは、韓国のヒョンデ自動車で新たな役職に就くことが決定しており、キムは、ヒョンデのグローバル組織における通常の経営幹部のローテーションの一環として、ノーの後任を務める。

ノーの在任中、ヒョンデ・モータースポーツはWRC(2019〜2020年)と世界ツーリングカーカップ(WTCR、2018〜2019年)で世界タイトル連覇を達成。また、新たに創設されたFIA eツーリングカーワールドカップ(ETCR)にも参入し、電動モータースポーツにおけるヒョンデの新時代を切り開いた。

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ヒョンデ・モータースポーツを離れることになったノーは「ヒョンデ・モータースポーツという強いチームで働くことができ、多くの思い出深い時間を共有できたことは、素晴らしい機会と経験だった。このチームをWRCで2度のコンストラクターズタイトルに導いたことは名誉なことであり、アルゼナウでの楽しい思い出を胸に、新たな挑戦のために韓国に戻る」とコメントを寄せている。

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新たに社長に就任するキムは、ヒョンデ・モータースポーツ在籍10年目。ハイブリッド時代に突入したWRCの活動や、ETCR、WTCR、カスタマーレーシング部門の運営管理を担う。2000年代に入ってからヒョンデ自動車に入社したキムは、プラットフォームと車両開発における20年以上の経験をアルゼナウでの活動で活かしている。ヒョンデがWRCに参戦する前にWRCのマシン開発に4年間従事し、その5年間は南陽の高性能車開発センターで活動してきた。

ヒョンデ・モータースポーツをトップとして率いることになったキムは「スコットからヒョンデ・モータースポーツの社長職を引き継ぎ、彼がこの4年間、見事に率いてきた仕事を継続することをうれしく思う。自分は幸いにも、2014年にWRC参戦に向けての準備の中でマシン開発に携わることができたので、これまでの日々の中で組織がどんどん強くなっていたことを見てきた。WRCのハイブリッド技術やETCRの電気自動車レースは、ヒョンデのモータースポーツと高性能乗用車の間に関連した技術転換を生み出しており、ヒョンデというブランドにとってエキサイティングな時代を迎えている」と意欲を語っている。

なお、ヒョンデは昨年の12月に、6年間チーム代表を務めてきたアンドレア・アダモが「一身上の都合」で電撃離脱。ノーや副チーム代表のジュリアン・モンセらが代表職としての作業をサポートしてきており、新代表候補としてイブ・マトンの名前も挙がっているが、WRCが第2戦を終え、第3戦も間近に迫る中、現状も空席のままとなっている。



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