WRCモンテカルロ:ローブ「パワーを使いこなすのは難しくはなかった」イベント後記者会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCモンテカルロ:ローブ「パワーを使いこなすのは難しくはなかった」イベント後記者会見

©M-SPORT

WRCラリーモンテカルロのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。ハイブリッドの新規定ラリー1マシンでの初ラリーでも、かつて幾度となく制した時と同じようにモンテカルロを制したセバスチャン・ローブ。注目のエキストラパワーの使いこなしについても、WRCのレジェンドにふさわしい風格で答えてみせた。

●WRCイベント後記者会見 出席者

ACM / Caenen Olivier

1位:セバスチャン・ローブ=SL(Mスポーツ・フォードWRT、フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1)
2位:セバスチャン・オジエ=SO(トヨタ・ガズーレーシングWRT、トヨタGRヤリス・ラリー1)
3位:クレイグ・ブリーン=CB(Mスポーツ・フォードWRT、フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1)
リチャード・ミルナー=RM(Mスポーツ・フォードWRT、チーム代表)

Q:セブ、優勝を決めた今の気分は?
SL:もちろん、本当にうれしい。予想していなかった結果だよ。最初のテストからフィーリングがよかったので、自信になった。でも、自分たちのレベルがどうかは分からなかった。WRCのレベルは、時にものすごく高いことがあるが、それでもここに参戦しようと決めたので、このリザルトはアメージング。予想以上だが、チームも、イザベル(ガルミッシュ、コ・ドライバー)も、この顔ぶれでの初めてのラリーなのに本当に素晴らしかった。最高だよ。

Q:イザベルとの初めてのイベントはどうだったか
SL:彼女は素晴らしかったよ。1、2回だけ、読むのが少し遅くなったくらい。ほんの少しだ。このマシンはコ・ドライバーにとって本当に難しい。ステージではかっ飛ばしていたので、彼女も読むものがたくさんあった。完璧なリズムで、どのようにすればうまくいくか、理解していた。チェックすることがたくさんあったが、彼女はすべてうまくやってのけた。フランス選手権で豊富な経験を積んでいるが、WRCでは車内でやることが格段に増える。彼女はいい仕事をしてくれた。

Q:ブーストを使いこなすのは難しかったか
SL:難しくはなかった。すごいパワーだった。低速コーナーの出口でものすごく楽しめるし、パワーがなければ、あのエキストラのパワーがどれだけのものが理解できる。ラリー1マシンは少し重くなったと言っているドライバーもいて、それは事実だが、自分は最近のWRCでの走りには慣れていなかったし、このようなマシンに乗ったら、すごく楽しめたよ。

Q:金曜日は限界まで攻めていたのか
SL:常に限界ギリギリだった。ステージによってはフィーリングがよくなったが、少し苦戦したところもある。すごくスリッパリーなところでは、もっと苦戦していたかもしれない。金曜日はとても順調でマシンのバランスも、グラベルクルーも完璧だったし、自分もハードにプッシュしたがフィーリングとしては余裕があった。次の日はもうひとりのセブの見せ場が多かったが、自分も限界まで攻めていた。でも、彼の方が少し速かった。すごく楽しかったよ。

Q:最後のステージでの気分は
SL:フィーリングはOKだった。その後、フロントタイヤがなくなり始めたが、それでもフィーリングはOKだった。それから彼のタイムを見て、ものすごく速かったのでかなり驚いたよ! ラリーに勝てて安心した。

Q:今後の予定は
SL:世界選手権で首位に立っているところだね!

Q:では今後、タイトルを目指すのか
SL:今のところは、今後の予定は一切ない。

Q:(オジエに)素晴らしいバトルを見せてもらった。新しい時代の幕開けとして最高の形だ。今の気分は
SO:まず、とてもいいことを言ってくれた。チームたちを称賛するべきだ。彼らは見事に、以前とはまったく違う、まったく新しいマシンを作り上げた。もっとあちこちにトラブルが出るかと思っていたが、以前と同じようにいい戦いができたし、このマシンでの初めての実戦だなんて思わなかっただろう。本当に楽しかったし、ラリーにとって最高の見せ場になった。自分は2位ではなく1位を狙っていたので、100%満足したとは言えない。でも、笑顔のままでいられるしすべてを尽くしたが、今日は流れが変わってしまい2位に留まることになった。でも、マシンの中では楽しくすごせたし、来年、また戻ってくる理由ができた。この点について、奥さんも喜んでくれるかは分からないけどね!

Toyota Gazoo Racing WRT

Q:新しいコ・ドライバーのバンジャマン(ベイヤ)はどうだったか
SO:正直、とてもよかった。あんなに速いマシンにいきなり乗るのは、簡単なことではない。それに、このレベルで仕事をしたことがないので、本当に大きなプレッシャーを感じていたと思う。全体的に、バンジャマンのこの週末の仕事にはとても満足している。もちろん、細かいところでは改善できる部分もあるし100%ではなかったが、いきなり完璧な仕事ができる人などいない。今日は、自分よりも彼の方が大変だったと思う。自分はこれまでの人生、自分のキャリアの中で、成功を味わう機会にたくさん恵まれてきた。彼にとってモンテカルロで勝てれば、本当にアメージングだっただろう。それでも、素晴らしい結果を残したし、イザベルと同じくらい彼にとっても特別なことだ。ふたりとも素晴らしいラリーをしたが、勝てるのはひとりだけ。今日は運が自分たちには向いていなかったが、一緒に参戦するラリーでいつか必ず勝てる。

Q:最終ステージでジャンプスタートをした感じはあったか
SO:ギリギリだった感じはあった。驚いたことに、スタートする2秒前にエンジンが変な音を出し始めた。回転数が落ちたかプレッシャーかパワーがなくなったようだと思った。これで気が散ってしまった。シャープにスタートをしたかった。9秒を詰めるためにはシャープなスタートをしなくてはならないと分かっていたが、それが難しいことも分かっていた。セブとの差を9秒詰めるのは、かなりのパフォーマンスだったと思う。全力を尽くさなくてはならなかった。限界を超えたことも何度かあったが、マシンを道にとどめ続けた。でも、最終的にはこのジャンプスタートがあってよかったのかもしれない。あれがなければ、差は0.5秒だけだったから、もっと悔しかっただろうからね!

Q:どのような心境でこのイベントを迎えたか
SO:いつもよりも少しリラックスしていたね。このイベントを楽しみたかったから、最高だった。なぜか、違和感はなかった。ベストを尽くしたかったし、優勝を狙っていた。スタート前は、このマシンや信頼性に疑問がたくさんあったし、誰が優勝争いができるのだろうかとも思っていた。テストでは、R5マシンで出た方がいいかもしれないね! なんて冗談を言っていたくらいだ。チームは素晴らしい仕事をしてくれた。このハイブリッドは初体験のような感じに似ている。非常に激しく、そして1秒後には消えてしまう。いいスタートだったね!

Q:クレイグ、今の気分は
CB:Good。いい週末だった。このふたりと一緒に表彰台に上っているなんて、今でも少し非現実的な感じがする。同じことが再び起こらないでほしいね! 彼らがいたら、僕らはラリーに勝てないよ! 本当にアメージングだったし、WRCタイトル通算17勝の間にいるんだからね…
SO:あと、モンテカルロ通算16勝ね!
CB:本当だね。ものすごくハイレベルなポディウムだ。スタート前から、自分にとっては難しいラリーになると分かっていた。モンテに出るのは4、5年ぶりだし、参戦したのは4回目だ。1年で最も難しいラリーでポディウムに上がれたのだから、本当に喜んでいる。一番はチームのおかげ。素晴らしい仕事で、僕らがパフォーマンスを出せるためのツールを与えてくれた。自分とポール(ネイグル、コ・ドライバー)は、1kmごとに学んでいったよ。

M-SPORT

Q:どれくらいすぐにマシンに順応できたか
CB:自分はたぶん、かなり時間がかかってしまったと思うが、自分はいつもそんな感じ。根を詰める感じではない。赤ちゃんのようにステップを踏んでいくタイプ。この週末が終わるまでに、かなり自信を高められた。たぶん、テストもフルに行わなかったので、セッティングのミスをしたので、それが修正できたのは土曜日の午前になってからだった。それからマシンに慣れるようになっていき、最後には完璧に機能するようになった。

Q:次のスウェーデン戦はどうか
CB:スウェーデンでは、まったく違うラリーになるだろう。過去にスポット参戦の時に出られていた時はよかった。後方から追い上げ、金曜日は絶好調で、残りの週末はなんとか持ちこたえようとしていた。パワーステージでカッレがベストタイムをマークしたので、道を開く役目は自分には回ってこないが、ほぼ先頭でスタートすることになる。実は、このイベントをすごく楽しみにしているし、イベントに向けて自分たちに何ができるかを考えながら、テストに臨みたい。人生で初めてWRCにフル参戦するので、今年はすべてのポイントが貴重だ。

Q:リチャード、Mスポーツの成果をどれだけ誇らしく感じているか
RM:言葉にできないね。ここ2シーズンは厳しい時期が続いたし、今年にすべてをかけていくと思っていた。非常にコンペティティブなパッケージができたし、チーム全体が信じられないほどハードに取り組んできた。これは、最も自分たちがやりたいと思ってきた事で、昨年は複雑な思いで参戦していたが、このような結果につながることは分かっていた。マシンを整えるために、全員がクリスマスに関係なく必死にがんばってきた。素晴らしいチーム、素晴らしいドライバー、そして夢にまで見た結果を得ることができた。
SO:チームにはセブが必要なんじゃないか…
RM:セブ(オジエ)のことは本当に不運だったが、ラリーという意味では、これ以上の滑り出しはないだろう。本当に見ていてエキサイティングだったし、それが自分たちにいい流れになったことがとにかくうれしい。本当に素晴らしい気分だよ。

Q:最終ステージはどうだったか
RM:かなり緊迫していた。最終ステージの戦いには、望みうる最高のメンバーが揃っていた。これまでセブと一緒に仕事をしたことはなかったが、私がこの仕事を始めた時から憧れの存在だったので、同じチームで働けるのは、ちょっとシュールな気分。彼に与えるアドバイスはない、彼には豊富な経験がある。彼が自分たちと一緒に仕事をしてくれることがうれしいし、チームのみんなもこのイベントで勝てるためのマシンを彼に与えられたことは本当にハッピー。Mスポーツの歴史にいつまでも残る出来事だ。マルコム(ウィルソン、Mスポーツ・マネージングディレクター)は、このためにすべてを賭けて準備し、一生懸命に取り組んでくれたことを知っている。本当にハッピーだ。これで数日はリラックスできる。その後はまた、スウェーデンに向けて準備を進める。

Q:作業は続くね
RM:パネルが数枚、ダメージを浮けているという小さな問題を解決しなくてはならない。これからグラベル仕様に変更しなくてはならないし、スウェーデンまであまり日がない。今は、チームのみんなは今回の成果を楽しむに値する。自分たちができることを見せられたのは、最高にうれしい。素晴らしいリザルトだよ。

Q:セブはどれくらい厳しかったか
RM:彼が求めたのはエスプレッソマシン。シンプルだよ。to-doリストに書いておいた。

Q:彼がチームに戻ってくることはあるのか
RM:ウチにエスプレッソマシンが入ればね! どうかな。今のところはこの一戦だということは明らかだった。ここに来て、マシンやチームに対する思いを確かめたかった。何が起ころうと、自分たちがこれを行えるチャンスは一度しかないことは分かっているし、それをやり遂げた。

記者席からの質問
グレゴワール・パブシック(オート・フォクス、スロベニア)
Q:セバスチャン・ローブとセバスチャン・オジエに。4月のクロアチアラリーでふたりに会える可能性はどれくらいあるのか。クロアチアで、モンテのように再び戦えるとすれば、どれだけの意味を持つことになるか
SO:自分はクロアチアにはいないことは言える。彼のことは分からない。
SL:同じだ。

エリアス・マコリ(サファリラリー、ケニア)
Q:サファリラリーがまたケニアに戻ってくるのはうれしいが、サファリについてどう考えるか
SL:2002年にサファリに参戦して、素晴らしい思い出ができた。信じられなかったよ。ほかのラリーとは、設計がまったく違っていた。動物から何から、アメージングな場所だった。見たことのないようなものを目にする。あのラリーに出られてよかったし、選手権のためにもいいと思う。
SO:自分にとっては、4、5戦のラリー参戦プログラムの中の一戦として検討するラリー。とても楽しめたラリーだし、自然や、人々も歓迎してくれた。ラリーの意気込みが伝わってくる。まだ何も確定はしていないが、間違いなく検討している一戦だ。



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