Mスポーツがフィアット・パンダ4×4をベースにカスタムメイドのラリーマシンを製作 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

Mスポーツがフィアット・パンダ4×4をベースにカスタムメイドのラリーマシンを製作

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フォード・フィエスタWRC、ベントレー・コンチネンタルGT3などモータースポーツのトップカテゴリーで活躍するハイパフォーマンスマシンを輩出し続ける英国のMスポーツが新たに取り組む、新時代の特注品、少量生産のプロジェクト、Mスポーツ・スペシャル・ビークル(MS-SV)の先駆けとして、フィアット・パンダ4×4をベースにオーダーメイドのラリーマシンを製作した。規定にはとらわれず、クライアントからの「世界に1台しかないパンダを作る」という要望に応えたスペシャルマシンだ。

このパンダ by Mスポーツは、元はごく標準なノーマルのフィアット・パンダ。何カ月もかけて丹念に設計され職人の技により作り上げられたこのマシンは、グラベルやターマックのステージに挑むこともできる本格的な競技マシンに生まれ変わってドベンビー・ホールを後にした。

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このパンダ製作に取り組んだエンジニアリングチームは豊富な知識と専門技術を駆使し、Mスポーツが製作してきた車両のなかで最も成功を収めたカスタマー向け競技モデル、フィエスタR5 Mk1をベースとして使用。2013年に投入以来、MスポーツはこのフィエスタR5 Mk1を294台製作しており、これまでにラリーでの勝利は通算で953をマーク。その数は現在でも増え続けている。

フィアット・パンダの元のシェルは、フィアットのシャシーに合わせるために慎重に360mm拡幅。これにより、コーナリングパフォーマンスを高めたうえでさらに安定したプラットフォームとなった。パンダの原形を崩さないためにアグレッシブなスタイルのホイールアーチを造形して装着することで、グループBのような雰囲気を醸し出している。

このパンダ by Mスポーツには、1.6リットルのフォード・エコブーストエンジンを搭載。最高出力300馬力弱、最大トルク450Nmを発生する。サデフ製5速シーケンシャルトランスミッションに、専用のフロントとリヤのデファレンシャルユニットを組み合わせている。

パンダ by Mスポーツは、ひとつの目的のために古いものと新しいものを違和感なく組み合わせたパッケージとなっている。インテリアは、初期のフィアット・パンダに搭載されていたダッシュボードをベースに、6点式ハーネスやFIA公認ロールケージがドライバーを包み込む。また現在のラリーカーと同様にリヤシートを取り外してスペアタイヤを車載。リヤハッチには、初代モデルに敬意を表して手作業で丁寧にエンボス加工された「PANDA 4×4」のロゴをあしらい、スタイルと安全性が一体となったモデルとなっている。

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Mスポーツのディレクター、マシュー・ウィルソンは「パンダ by Mスポーツに命が吹き込まれるのを見るのは、とても特別なこと。自分たちが成し遂げたことに感激している」とコメント。
「自分は幸運なことにこのマシンのシェイクダウンを担当する役目に恵まれ、速さの手応えを感じることができた。外観が素晴らしいだけでなく、動きも非常にいい。この仕上がりをとても誇りに思っているし、エンジニアリングの観点からも非常に興味深いプロジェクトだった」

「このパンダ by Mスポーツは、ドベンバイホールで行っている新時代の特注品、少量生産のプロジェクトの最初の一例。Mスポーツにとって、“MS-SV”を立ち上げるための足がかりとして完璧なものとなり、独自の依頼を持つ新しいクライアントを受け入れる準備ができていることを示すものだ。MS-SVは、ドベンバイホール・エステート内にある新しいテストコースと製造施設の開設と導入によって可能になった、新しいオーダーメイドの自動車製造サービス。パンダ by Mスポーツのテストやプロジェクトデザインは、Mスポーツ評価センター、略して“MS-EC”を使い、完全内製で行われた。このプロジェクトのおかげで、我々は自分たちが提供できる新しいレベルに目を向けることができた。身近にある素晴らしい資源を使い、Mスポーツの可能性を世界に示すというビジョンが生まれたのだ」

Mスポーツではこのパンダ by Mスポーツの誕生や走行の模様を綴った動画も公開している。



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