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WRCベルギー:不調の対応に追われるMスポーツ・フォード、スニネンは最終日の走行を回避

©M-SPORT

開催中のWRCイープル・ラリーベルギー(ターマック)で、Mスポーツ・フォードのサービスは予想外の苦境に直面している。

イープルを拠点とするベルギーの名門イベントは、これまで英国ラリー選手権タイトルが懸かっていたこともあり、過去にこのイベントでプロモーション活動なども展開してきたMスポーツ・フォードにとっては「まったくなじみのないラリーというわけでもない」としていた。

しかしイベント初日は、フォード・フィエスタWRCのガス・グリーンスミスとアドリアン・フルモーがいずれもコースオフ。グリーンスミスはデイ2で再スタートにこぎつけたが、フルモーはマシンのダメージが大きくラリーリタイアとなった。さらにフィエスタ・ラリー2 MkIIでWRC2に参戦したテーム・スニネンも初日午後のステージでラインをはずし、ラジエターにダメージを負ったことでオーバーヒートによりデイリタイア。昨年のジュニアWRCチャンピオンのトム・クリステンソンは、この日最終日にコースオフによりラリーリタイアを喫している。

競技2日目は、グリーンスミスは走行順が1番手となる中で堅実な走行を続けたが、この日最終ステージではリエゾンモードのままでの走行を余儀なくされ、思うようにペースを上げることができなかった。さらにスニネンはラジエターのダメージがエンジンにまで影響を及ぼし、再び戦線離脱。最終日のステージはスパ・フランコルシャンサーキットまで300km移動しなくてはならないことを考慮し、再スタートしないことを明かした。

チーム代表のリチャード・ミルナーは「昨日、2台がアクシデントでリタイア、ほかの2台もラリー2規定で再スタートという事態になり、イベントの見通しが大きく変わった。今は、次にこのイベントに参戦する時のために、すべてのステージでデータを集めている状況」とWRC初開催戦が厳しい展開になっていることを認めた。

それでも、「ガスは今日を通して、トリッキーなコンディションの中、一貫性のある走りを見せたし、可能な時には少しアタックもしてタイムにつながっているので、今日のパフォーマンスは満足できる範囲だと思う」とコメント。
「テームもラリー2規定のフィエスタのペースを披露してくれた。序盤はWRC2の上位につけていただけに、悔しさもある。しかし、昨晩のアクシデントでのダメージの影響が広がり、リタイアを決めた。明日は300km移動してスパ・フランコルシャンでのステージとなるので、このエンジンで走り続けても得られるものは少なく、エンジンにさらにダメージが及ぶことを避けるために再スタートしないことを決断した」

M-SPORT



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