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WRCサファリ:オジエが今シーズン4回目の勝利。勝田は総合2位で初表彰台を獲得

©TOYOTA

6月27日(日)、WRC第6戦サファリ競技最終日、デイ4がナイバシャ湖の周辺で行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシアが今シーズン4勝目を飾り、ドライバー選手権首位の座を守った。また、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンは総合6位、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組は総合10位と、前日のデイ3よりも順位を上げ、ポイントを獲得した。なお、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムの勝田貴元/ダニエル・バリットは、自己最高位の総合2位でフィニッシュ。WRCで初めて表彰台を獲得した。

(以下チームリリース)


19年ぶりにWRCを迎えたサファリ・ラリー・ケニアの最終日は、ナイバシャ湖の周辺で5本のステージが行なわれました。そのうち、SS15「ヘルズゲート1」は、当初の予定よりも4.93km短い5.63kmに短縮され、5本のステージの合計距離は48.56kmでした。最終日も朝は気温12度と冷えこみましたが、日中は24度程度まで上昇し、ステージの路面は1日を通してドライコンディションが保たれました。

デイ3で総合3位に順位を上げたオジエは、総合2位の勝田と18.1秒差でデイ4をスタート。ふたりは最後までクリーンファイトで順位を争いました。オジエはまず、オープニングのSS14でベストタイムを記録。そのステージでは首位のライバルがクルマにダメージを負い、その後リエゾンでリタイアしたことにより続くSS15で勝田が首位に立ちましたが、オジエも0.8秒差の総合2位に順位を上げました。続くSS16でオジエは勝田を0.8秒上回るタイムを記録し、総合タイムで並び首位に。SS17では今大会7回目のベストタイムで8.3秒差をつけ、最終のSS18では差を21.8秒に拡大し、前戦ラリー・イタリア サルディニアに続いて優勝し今シーズン4勝目を飾りました。また、ドライバー選手権ではパワーステージで4番手タイムを刻んで得たボーナスの2ポイントも加算し、首位の座を堅持。選手権2位のエバンスに対するリードを34ポイントに拡大しました。なお、オジエの優勝により、トヨタはWRCとして開催されたサファリ・ラリーで、通算8回目の勝利を獲得しました。

デイ3終了時点で総合7位につけていたロバンペラは、安定した走りを続け、SS15で総合6位に順位を上げました。そして、最終のパワーステージでは2番手タイムを記録しボーナスの4ポイントを獲得。また、デイ3終了時点で総合12位につけていたエバンスは総合10位に入り、パワーステージは3番手タイムでボーナスの3ポイントを加算。ドライバー選手権2位の座を堅守しました。チームは、オジエとロバンペラ、エバンスが獲得したポイントにより、マニュファクチャラー選手権首位を守り、2位のライバルに対するリードを59ポイントに拡大しました。

ヤリ-マティ・ラトバラ(チーム代表)
素晴らしい週末を戦い、その最後に特別な日を迎えることができました。金曜日から厳しい戦いが続いていましたが、約20年ぶりのWRC開催となるこのクラシックラリーで、1-2フィニッシュを飾ることができました。この勝利は、我々が耐久性と一貫性を備えていたからこそ得られたものであり、決してあきらめない姿勢とチームの献身にも支えられました。問題を抱えたときでもセブは冷静でしたし、チャンスが訪れるとすかさずアタックして勝利を引き寄せました。また、貴元が初めて表彰台に上ったことも大変嬉しく思います。彼の成長は驚くべきもので、今回の結果を得るにふさわしいと思います。

セバスチャン・オジエ
サファリ・ラリーで優勝することができて素晴らしい気分です。金曜日にトラブルに見舞われた後は、勝てる可能性が残されているとは思っていませんでしたが、可能な限り多くのポイントを獲得するため、最後までベストを尽くしました。サファリでは何かが起きると思っていましたが、実際その通りになりました。金曜日のトラブル以降は非常に好調で、ペースはとても良く、マシンも素晴らしかったです。両チャンピオンシップで大きく前進することができたので、チームにとってはとてもいい日になりました。また、素晴らしい結果を残したタカを祝福したいと思います。最後に彼を捕まえるのは、それほど簡単ではありませんでした。

エルフィン・エバンス

TOYOTA


今日はボーナスポイント獲得を目指してパワーステージに挑みましたが、グリップする場所を見つけながら走るのはとても難しかったです。金曜日にミスをしたことで、今回数ポイントしか獲得できなかったのは残念です。それでも、ステージの大部分を走り、将来のためにこのラリーの経験を蓄積することができたのは良かったと思います。すぐに気持ちを切り替え、次のエストニアに集中しなくてはなりません。チームとセブの優勝に加えて、タカとダンが表彰台に上ったことも本当に嬉しく思います。

カッレ・ロバンペラ

TOYOTA


パワーステージでボーナスポイントを獲得するチャンスを待っていた。そして、とてもいい走りができたと思います。かなりプッシュしましたが、ハードタイヤを2本装着したのはベストな選択ではありませんでした。最大ポイントの獲得まであと少しでしたが、それでも4ポイントを獲得できて良かったです。全体的には困難な週末となり、望んでいたものではありませんでしたが、素晴らしい仕事でクルマをいい状態に保ち続けてくれたチームには感謝しています。

サファリ・ラリー・ケニア デイ4の結果
1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) 3h18m11.3s
2 勝田 貴元/ダニエル・バリット (トヨタ ヤリス WRC) +21.8s

3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1m09.5s
4 アドリアン・フォルモー/ルノウ・ジャムール (フォード フィエスタ WRC) +1m44.7s
5 ガス・グリーンスミス/クリス・パターソン (フォード フィエスタ WRC) +1m54.6
6 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ ヤリス WRC) +10m53.4s
7 オンカー・ライ/ドリュー・ストロック (フォルクスワーゲン ポロ GTI R5) +29m26.4
8 カーラン・パテール/トーシーフ・カーン (フォード フィエスタ R5) +33m30.4
9 カール・トゥンド/ティモシー・ジェソップ (フォルクスワーゲン ポロ GTI R5) +36m40.7
10 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ ヤリス WRC) +49m22.7s

次回のイベント情報
WRC次戦は、7月15日から18日にかけて、エストニアで開催される「ラリー・エストニア」です。昨年、初めてWRCとして開催されたこのイベントは、ハイスピードでスムーズなステージが多く、ジャンプやアップ&ダウンもあるなど全体的にはラリー・フィンランドと似た特徴を持つグラベル(未舗装路)ラリーですが、独特のテクニカルなセクションも多くあるチャレンジングな1戦です。

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