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WRCサファリ事前情報:伝説のグラベルイベントがついにカレンダーに復帰

©FIA

2021年シーズンのWRCは、6月23〜27日に開催される第6戦サファリラリー・ケニアでグラベル連戦3戦目を迎える。WRCがアフリカ大陸で開催されるのは2002年以来。伝説のグラベルイベント、“サファリ”がついにシリーズに戻ってくる。

Safari Rally Kenya

1953年に初開催を迎えたサファリラリーは、WRCが創設された1973年から2002年まで欠かさずカレンダーに組み込まれており、その壮大な距離と堪え難いほどのコンディションで、カレンダーで最もタフなイベントと呼ばれた。20年近くを経てカレンダーに復帰する今回は、近年のWRCと近いフォーマットで開催されるが、それでもラフで石の多い道のほか天候が急変する可能性もあり、チーム、ドライバー、いずれにとっても極めて過酷なラリーとなることが予想される。

今回のサファリラリー・ケニアは、現役のドライバー全員にとって初めての体験。WRCで7回タイトルを獲得しているセバスチャン・オジエでさえも、初めて挑むラリーとなる。オジエは、前戦サルディニアで今季3勝目を挙げており、ドライバーズ選手権首位でサファリに臨む。チームメイトのエルフィン・エバンスは11ポイント差の2番手、さらに18ポイント差の3番手にヒュンダイのティエリー・ヌービルがつけている。

Safari Rally Kenya

サルディニアで優勝のチャンスを逃したオィット・タナックはオジエに57ポイント差をつけられており、ケニアでの挽回はマスト。オジエとエバンスのチームメイト、カッレ・ロバンペラも同様で、選手権争いではトヨタの育成ドライバー、日本の勝田貴元に次ぐ6番手となっている。Mスポーツ・フォードは、ガス・グリーンスミスとアドリアン・フルモーがフォード・フィエスタWRCをドライブ。ロレンツォ・ベルテッリもサファリでの経験を積むチャンスを得た。19歳のオリバー・ソルベルグは、ピエール‐ルイ・ルーベに代わりヒュンダイ2Cコンペティションからヒュンダイi20クーペWRCで参戦する。

WRC2は、Mスポーツ・フォードからマルティン・プロコップがエントリー。WRC3は、サファリラリーを5回制しているカール・ツンドやオンカール・ライなどケニアの強豪によるエントリーが集まったほか、91歳のソビエスラブ・ザサダがフォード・フィエスタ・ラリー3で自身9回目のサファリ参戦に挑むことにも注目が集まっている。

■ラリールート

TOYOTA

今回のサファリラリー・ケニアは、18SS・320.19kmのステージが設定。シェイクダウンは通常よりも早く6月23日水曜日の午後に、ナイバシャ湖岸近くに設置されるサービスパークの近郊で行われる。ラリーは翌木曜日の午後、首都ナイロビでスタート。カサラニ近郊のスーパーSSで開幕ステージを迎える。残りのルートはナイバシャ近郊に設定され、金曜日はナイバシャ湖の南岸に設定される3SSを2ループ。土曜日も同じく3SSを2ループの構成だが、さらに北上してエレメンタイタ湖近くを走行する。最終日となる日曜日は合計5SSが設定され、最終のHells Gateがパワーステージに指定されている。

■ラリーデータ
開催日:2021年6月23-27日
サービスパーク設置場所:ナイロビ
総走行距離:1133.94km
総ステージ走行距離:320.19km(SS比率28.23%)
総SS数:18

■開催選手権
WRC
WRC2
WRC3

■マニュファクチャラーズ選手権ノミネートドライバー
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
セバスチャン・オジエ (#1)
エルフィン・エバンス (#33)
カッレ・ロバンペラ (#69)

[ヒュンダイ・シェル・モビスWRT]
ティエリー・ヌービル(#11)
オィット・タナック(#8)
ダニ・ソルド(#6)

[Mスポーツ・フォードWRT]
ガス・グリーンスミス(#44)
アドリアン・フルモー(#3)



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