ヒュンダイがi20 Nラリー2をテスト。オリバー・ソルベルグらが走行 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ヒュンダイがi20 Nラリー2をテスト。オリバー・ソルベルグらが走行

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ヒュンダイは先週、スウェーデンで4日間にわたるi20 Nラリー2のテストを行った。ドライバーはクレイグ・ブリーンと、今季はヒュンダイからWRC2部門に参戦しているオリバー・ソルベルグがそれぞれ2日間ずつ担当。テストコースには、2021年の開催が中止となったラリースウェーデンで予定されていた、ラリー拠点のトルスビー北部のステージを使用。4日間で600km以上をトラブルなしで走り込んだ。

i20 Nラリー2のテストは、2021年に入ってから初めて。カスタマーレーシング部門のエンジニアにとっては、スノーコンディションでの対応力を見定める貴重な機会にもなったという。i20 Nラリー2のFIA公認取得は今夏を目指していることから、カスタマーに供給する前にこの路面でテストを行うことができるのは、この冬が最後のチャンスとなる。オールラウンドのパッケージとして整ったマシンを供給するために、カスタマーレーシング部門にとってこの機会を活かすことは重要なステップとなったようだ。

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テスト作業は、ダンパーとデファレンシャルのセッティングに特化し、シャシーのバランスとトラクション向上に取り組んでいるという。テスト期間中は、新パーツも様々な組み合わせを行い、理想の組み合わせを模索。収集したデータはスノーコンディションのセッティングのベースとなるが、今後のグラベル路面でのテストにも活用されるという。さらに、この情報はデザイナーチームとも共有し、公認取得に向けてコンポーネンツの確定に進める。

このi20 Nラリー2は、ヒュンダイ・モータースポーツ・カスタマーレーシングが、カスタマーチームやドライバーのために設計した2モデルめのラリーマシン。ゼロから設計を行い、新型1.6リットルターボエンジンを搭載。i20 R5で数々のタイトルを獲得したカスタマーをサポートしてきた5年間の経験を活かし、新しいシャシーでは改良されたパッケージを提供していくという。

開発作業は今後も続き、ターマック、グラベルでのテストも予定されている。一方で、販売予約も始まっており、カスタマーレーシング部門は、購入に興味があるチームやドライバーからの問い合わせを歓迎している。

テストドライバーを務めたソルベルグは「このヒュンダイi20 Nラリー2は、本当にいい感じでドライブができる」とコメントしている。
「ヒュンダイ・モータースポーツはこのマシンでまさにステップアップを果たそうとしており、トラクションとハンドリングは、すでにとても優れている。このようなチャンピオンチームと一緒に仕事ができる機会を得られるのは、自分にとって素晴らしいこと。こうした新しいプロジェクトの開発に関われるのは、本当にワクワクするよ。ヒュンダイ・モータースポーツが勝てるラリー2マシンを作ろうとしているのは明らかに分かるし、このマシンが公認を取得して実戦でステージに登場するプロセスに関われるなんてとてもありがたく思う。ここ何年かの動向を見てきて分かるとおり、このカテゴリーの争いは信じられないほど素晴らしくなっているし、i20 Nラリー2がその中に加わっていくのは、とてもエキサイティングなことだ。自分はこの数年、いろいろなマシンをドライブする機会に恵まれてきたので、自分の経験が、ヒュンダイ・モータースポーツとi20 Nラリー2の開発に役に立つのであればうれしいね」

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ヒュンダイ・モータースポーツのカスタマーレーシング・オペレーションリーダーのアンドリュー・ジョーンズは「i20 Nラリー2の開発スケジュールは予定どおりに進んでおり、先日のスノーテストはどんな路面でも対応できる競技マシンを提供するための鍵となるステップだった」と語る。
「4日間にわたる走り込みは、カスタマーたちがウインターラリーに参戦する時に大いに役立つだけでなく、昨年、グラベルのステージで始まった開発を大きく後押しすることにもつながる。この先の数カ月、我々のエンジニアたちは、様々なドライバーを起用してテストを続け、マシンのあらゆる側面に関して幅広いフィードバックを収集していく。最終的なパッケージは、素晴らしいほどのオールラウンドなマシンをカスタマーに提供するものになる」

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