【追記】WRCエストニア:競技2日目を終え、ヒュンダイのタナックとブリーンが1-2体制。勝田は5番手。 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

【追記】WRCエストニア:競技2日目を終え、ヒュンダイのタナックとブリーンが1-2体制。勝田は5番手。

©HYUNDAI

WRC第4戦エストニアは、9月5日(土)の競技2日目を終了。SS11までを終えて、ヒュンダイのオィット・タナックが首位を快走している。2番手には同じくヒュンダイのクレイグ・ブリーン、3番手にはトヨタのセバスチャン・オジエがつける展開となっている。

競技2日目に行われたのはSS2〜SS11までの計10SS。5SSを2度ずつ走行する構成となっており、SS総距離は147.18kmと、今大会で最も長い1日となる。雨は降らなかったものの、2度目のループで少なからず道が荒れ、ところによって深い轍ができる箇所も見受けられた。

オープニングステージのSS2はラリー最長の20.94km。ここでベストタイムをマークしたのは、トヨタの新鋭カッレ・ロバンペラ。後続に1.3秒差をつけて、総合トップに立つことに成功した。SS2番手はヒュンダイのクレイグ・ブリーン、3番手にトヨタのエルフィン・エバンス、4番手にタナックと続く。勝田はSS8番手とやや慎重な出足。幸先のいいスタートを切ったロバンペラだが、SS3では右リヤタイヤをパンクし大きくタイムロス、束の間の首位となってしまった。一方、このSS3を圧倒的なタイムで制したのは地元のタナック。総合3番手から一気に首位に躍り出た。僚友ブリーンも、SS2番手タイムをマークしてタナックの背後にピタリとつける。続くSS4もタナックとブリーンが1-2で制し、さらにSS3番手タイムをマークしたティエリー・ヌービルが総合3番手にジャンプアップ。これでヒュンダイ勢が総合タイムで1-2-3番手を占めることとなった。

TOYOTA

SS5はトヨタ勢が逆襲。オジエがSSベストタイムをマークし、ロバンペラがSS2番手タイムで続く。しかし総合順位でヒュンダイ勢に追いつくまでには至らず、オジエはひとつ順位を上げて総合4番手に。午前中最後のSS6はヌービルが一番時計をたたき出し、総合2番手を走るブリーンとの差をじわりと詰めた。この日午前中の5SSを終えて、上位陣のオーダーはチームごとに分かれることとなった。首位からタナック、ブリーン、ヌービルのヒュンダイ勢、4番手からオジエ、エバンス、ロバンペラ、勝田のトヨタ勢、8番手からエサペッカ・ラッピ、テーム・スニネンのMスポーツ・フォード勢。Mスポーツのふたりはフィンランドに近いとも言われるこのラリーで、今ひとつリズムに乗れていない様子だ。

M-SPORT

ラリーはここで出走順の調整が行われ、午前中を終えた段階でのトップ11がリバースで出走する。午後最初のステージはSS7。SS2の再走となるこのSSでは、総合3番手につけていたヌービルが右リヤサスペンションをヒットし破損、SSを走り切り応急処置を試みるも修復はかなわず、デイリタイアを喫することとなった。また、このSSではエバンスも左リヤタイヤをパンクしタイムロスを喫している。このSS7でベストタイムをマークしたのはオジエ。ヌービルのリタイアで総合3番手に浮上しただけでなく、8秒以上あった総合2番手ブリーンとの差を4.6秒に縮めてみせた。しかしヒュンダイ勢の守りは堅く、SS8はタナック、SS9とSS10ではブリーンが連続ベストタイムをマークし、トヨタ勢につけ入るスキを与えない。SS10を終えた段階で、ブリーンとオジエの差は12.3秒まで再び拡大してしまった。

SS11はロバンペラがこの日2度目のベストタイムをマークし、総合順位でもエバンスをかわして4番手に浮上してみせた。SS2番手にはタナック、SS3番手はブリーンと、ヒュンダイ勢も安定して好ペースを刻んでいる。SS11までを終えて、首位タナック、2番手ブリーンとヒュンダイは1-2体制を堅持。続いて3番手オジエ、4番手ロバンペラ、5番手エバンス、6番手勝田と、トヨタ勢が連なる格好だ。勝田は昼のサービスでセットアップの変更などを施し、終始安定したペースを見せた。この日最後のSS11ではスローパンクチャーに見舞われたものの、SS5番手タイムをマーク。総合6番手で競技2日目を終えている。

TOYOTA

(9月6日追記)現地時間20時50分、ロバンペラに1分間のペナルティが科される裁定が下された。SS10スタート前のコントロールエリアでラジエター前部に装着されているパネルを外したことがその理由だ。そのため総合4番手だったロバンペラはふたつ順位を落として総合6番手に、エバンスと勝田はひとつずつ順位が繰り上がり、それぞれ総合4番手、総合5番手となった。

競技3日目はSS12〜SS17までの計6SS。3SSを2度ずつ走行する構成となっており、SS総距離は84.94kmという短期決戦だ。6.97km、15.46km、20.04kmと、距離が長くなっていくため、最終パワーステージに向けタイヤを温存する作戦を採るドライバーも多いだろう。SS12は日本時間日本時間9月6日の13時35分スタート。

WRCエストニアSS11後暫定結果
1. O.タナック(ヒュンダイi20クーペWRC) 1:15:08.4
2. C.ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC) +11.7
3. S.オジエ(トヨタ・ヤリスWRC) +28.7
4. E.エバンス(トヨタ・ヤリスWRC) +36.8
5. 勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC) +1:01.9
6. K.ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC) +1:34.9
7. E.ラッピ(フォード・フィエスタWRC) +1:41.7
8. T.スニネン(フォード・フィエスタWRC) +1:50.9
9. P.ルーベ(ヒュンダイi20クーペWRC) +2:15.2
10. G.グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC) +3:03.1
11. O.ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5) +5:02.9



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