ERCローマで再始動のブリーン、WRCエストニアのWRカー参戦はほぼ確定か – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ERCローマで再始動のブリーン、WRCエストニアのWRカー参戦はほぼ確定か

©HYUNDAI

今週開催されるERCラリーディローマ・キャピターレで実戦再開を迎えるクレイグ・ブリーンは、9月のWRCエストニアでWRカーでの参戦復帰を希望している。ブリーンの当面の参戦プログラムは、ERCローマから3戦連続でヒュンダイi20 R5での計画となっている。ローマの後は、同じくイタリアで8月1‐2日に開催されるラリーアルバ、その後、8月14‐16日にはERC第2戦のラトビア、ラリーリエパヤにエントリーする。

ブリーンはその後、WRC再開初戦となるラリーエストニア(9月4‐6日)でヒュンダイのワークス勢に合流したい意向。ブリーンはラリーエストニアには、過去3回の参戦経験を持っており、昨年は初めて、ヒュンダイi20クーペWRCをドライブしている。

今週末のラリーディローマ・キャピターレは、ブリーンとコ・ドライバーのポール・ネイグルにとって初参戦のイベントだ。
「できる限り多くのオンボード動画を見て、イベントの性格を理解することに努めた」とブリーン。
「ドライバーたちは、自分も含めて、オンボード動画を隠しておこうとしたがるから、なかなか見つけるのは苦労した。でも、自分はこのイベントの走りがどんな雰囲気を知って、どんな性格のイベントなのか、それに向けて万全の準備を整えておきたかった」

ブリーンのERC参戦は、インドのタイヤメーカーであるMRFのサポートを受けてのプログラムで、チームメイトとなるフィンランドのエミル・リンドホルムからのフィードバックを幅広く開発に活かしていくという。現在30歳のブリーンは、ERCでの6勝目を目指していくことになる。

「できる限りいいリザルトを獲得したいと思っている。それがラリーに参戦したり選手権に登録する理由だ」とブリーン。
「でも、最初に軸を置くのはもちろん、タイヤの開発であり、できる限りコンペティティブなタイヤにすること。僕らはそれができると信じている。このタイヤを履いてのタイムを、ライバルたちと比較する完璧なチャンスになる。先に向けて、たくさんのデータを得ることができる」

一方で、エストニアの参戦に関しては「まだ何も決まっていない」と強調するブリーンだが、世界チャンピオンとして母国ラウンドを迎えるオィット・タナック、ベルギーのティエリー・ヌービルとともにヒュンダイのチームに加わるか否かの判断は形式的なものでしかないと関係筋は見ている。
「自分が得意なラリーであることは間違いない」とブリーン。
「このイベントではいい走りをした経験もあるので、いい戦いができると思っているし、ほかのライバルよりもいいポジションにいるのは間違いない。そのほかのアドバンテージとしては、自分がWRカーにスポットで乗る時は、たいていほかのみんなはその間に6、7戦はこなしている。でも、今回は自分が最後に参戦した(スウェーデン)以来、ほかのみんなもメキシコしか参戦していない。だから、自分にも利があると思う」

もし、ブリーンがヒュンダイからエストニアに参戦することが決まれば、その3週間前に同じく高速グラベルラリーであるERCリエパヤ参戦は、いいウォームアップになる。
「高速のオープンなステージを走るのは久しぶり」とブリーン。
「エストニアは、いい走りができるはずだと思うラリー。昨年も、古いスペックのマシンだったが、かなりいい内容になったし、好タイムもマークしている」

WRC公式プロモーショナルイベントとして開催された2019年のラリーエストニアを、ブリーンは総合5位でフィニッシュしている。
(Graham Lister)

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