【2020年型WRカー ディテールチェック】ヒュンダイi20クーペWRC編 – ページ 2 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

【2020年型WRカー ディテールチェック】ヒュンダイi20クーペWRC編

©Naoki Kobayashi

2020年のWRC開幕戦ラリーモンテカルロに姿を現した各ワークスチームのマシンをチェックするシリーズ。第2回目はヒュンダイi20クーペWRC。

まずは外装を細かくチェックしてみる。

外装

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2019年の第9戦フィンランドから投入したエアロパーツから大きな変更点はほぼ見当たらない。ルーフベンチレーターは薄く、ルーフラインに張り付くような形状となっている。バンパー開口部の遮風板はSS走行時には取り外される。

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3メーカーのなかで最もホイールベースが長いi20クーペWRC。ティエリー・ヌービルは、ラリーモンテカルロ最終日のSS14/16のように九十九折りが続くSSはi20にとって少し苦手と評している。その分、コーナーの曲率が少ない高速ステージではロングホイールベースの安定性をアドバンテージとして活かすことができそうだ。

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開幕前のチームリリースに掲載されていた写真ではセンターエキゾーストとなっていたが、モンテカルロに姿を現したマシンはこれまでどおり向かって右側に配されている。ディフューザーは両端が丸みを帯びたものに変更された。

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フロントバンパーは上下2枚のカナードをもつ。上の1枚にはガーニーフラップが装着されており、下の1枚はフェンダーにそのままつながる形状となっている。リップスポイラーの左右端上面には小さなスプリッターが装着されている。このスプリッターは後方に切り欠きをもち、気流の流れをスムーズにするためのものと思われる。

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フロントフェンダー後端にはホイールハウスからのエアを抜くための開口部が設けられる。ルーバーがついているものの、イベントによって内側は塞がれることもある。

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ミラーのステーが整流板を兼ねるのはほかの3車と同じだが、ミラー部分の形状が楔型となっており、空気抵抗の低減を狙っていることが見てとれる。

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薄型のルーフベンチレーターは空気抵抗の低減を狙ってのものか。2019年第3戦メキシコ以降はドライバー出身地の国旗で色分けされるようになった。写真はヌービルのマシン。

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リヤウイングは2020年型発表時の写真と異なり2019年型同様のスタイル。ヤリスやフィエスタと違い、アッパーエレメントは独立型のウイング形状となっている。

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リヤウイング後端は上下エレメントともにガーニーフラップを装着。ヤリスやフィエスタのようなウイングレットはなく、シンプルな形状となっている。

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両端を丸めた形状となったディフューザーには6枚のスプリッターが入る。ディフューザーパネルの奥行きはいずれのマシンも40cm弱ほどだ。

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上下に2分割されたリヤフェンダー/バンパーのエアアウトレット。リヤフェンダー側のルーバーは弧を描く複雑な形状になっている。

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ヒュンダイはレーザーランプ製のランプポッドを装着。上段ふたつのユニットは正面、下段ふたつのユニットは左右を広く照らす。さらに下段中央にも正面を照らすランプが埋め込まれている。

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