WRCモンテカルロ:波乱の競技2日目を終えトヨタが1-2体制。勝田は7番手 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCモンテカルロ:波乱の競技2日目を終えトヨタが1-2体制。勝田は7番手

©TOYOTA

WRC開幕戦ラリーモンテカルロは競技2日目24日(金)の走行を終えて、トヨタのセバスチャン・オジエが総合首位。2番手には同じくトヨタのエルフィン・エバンスがつけている。3番手はティエリー・ヌービル、4番手にセバスチャン・ローブとヒュンダイ勢が続いている。

この日はSS3〜SS8の計6SS、SS距離は4日間のうちで最長となる122.58kmで争われる。ステージは拠点となるギャップから東部と南部のエリアを中心に設定され、距離はいずれも20km強。特にオープニングのSS3は、濡れている部分や氷に覆われたセクションもある難しいコンディションとなっている。

HYUNDAI/3番手につけるヌービル。僚友タナックがアクシデントで戦列を去った今、表彰台フィニッシュはキープしたい。


そのSS3から3連続ベストタイムという光る走りを見せたのは、総合4番手につけていたエバンスだ。前を行くライバルたちを早々にかわし、SS4を終えた段階で総合首位に立つことに成功した。午前中最後のSSとなるSS5でもベストを刻んだエバンスは、総合2番手のヌービルに対し8.9秒、総合3番手のオジエに対し9.7秒という差をつけてサービスへと戻ってきた。

また、SS4では、ヒュンダイ期待のオィット・タナックが壮絶なリタイアを喫している。ハイスピードセクションで約160km/hからのクラッシュにより、マシンは大きな損傷を受け、競技続行は不可能な状態に。タナックとマルティン・ヤルベオヤのふたりは自力でマシンから脱出、検査のため病院に搬送されたが、大きなケガはないことが確認された。

M-SPORT/1台のみ生き残ったラッピは今ひとつリズムをつかめず、やや苦戦。

M-SPORT/1台のみ生き残ったラッピは今ひとつリズムをつかめず、やや苦戦。


ラリーはサービスを挟み、午後のセクションへ。総合3番手につけていたオジエが猛然とチャージを開始する。SS6、SS7と連続ベストタイムをマークし、一気にヌービルをかわしエバンスに迫る。僅差でこらえ、首位を守っていたエバンスだったが、この日の最終SSでもオジエがエバンスのタイムを上まわり、万事休す。総合首位はオジエ、1.2秒差の2番手にエバンスという順位となった。

このSS8でベストタイムをマークしたのはヌービル。開きかけていたトップふたりとの差をふたたび縮めることに成功し、首位オジエから6.4秒差の総合3番手につけている。総合4番手はヒュンダイのセバスチャン・ローブ。3番手ヌービルとは1分0秒5差と、ややタイムは開いているものの、難しいコンディションのなか、気がつけば上位につけている手腕はさすがといったところか。5番手にはMスポーツ・フォードで唯一生き残ったエサペッカ・ラッピ、その後ろ6番手にはカッレ・ロバンペラ、7番手に勝田貴元とトヨタ勢が続いている。勝田は前日同様、完走を最優先とするアプローチで臨み、多くの“罠”をかわしながらこの日を走り切ってみせた。

TOYOTA/慎重なペースを守る勝田。1SSをこなすごとに経験は蓄積されているはずだ。


競技3日目はSS9〜SS12の計4SS、75.20km。オープニングのSS9は日本時間25日(土)17時38分スタート。

WRCモンテカルロ SS8後暫定結果
1. S.オジエ(トヨタ・ヤリスWRC) 1:43:31.5
2. E.エバンス(トヨタ・ヤリスWRC) +1.2
3. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +6.4
4. S.ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC) +1:06.9
5. E.ラッピ(フォード・フィエスタWRC) +1:57.2
6. K.ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC) +2:19.2
7. 勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC) +5:18.7
8. E.カミリ(シトロエンC3 R5) +8:06.2
9. N.シアマン(シトロエンC3 R5) +9:04.0
10. M.オストベルグ(シトロエンC3 R5) +9:37.2



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