WRCラリーGB:オジエ「眼中に入れているのはオィットだけ」プレ会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCラリーGB:オジエ「眼中に入れているのはオィットだけ」プレ会見

©Citroen

WRC GBのシェイクダウン後に行われたプレイベントカンファレンスの内容(抜粋)。前戦トルコを優勝で飾り、ドライバーズ選手権では17ポイント差の2位に浮上したオジエ。残り3戦に突入していく激戦のタイトル争いに関して、敵は首位のオィット・タナック1人に絞っていることを明確に宣言した。

●WRCプレイベントカンファレンス出席者
セバスチャン・オジエ=SO(シトロエン・トタルWRT)
クリス・ミーク=KM(トヨタ・ガズー・レーシングWRT)
エルフィン・エバンス=EE(Mスポーツ・フォードWRT)
クレイグ・ブリーン=CB(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)

Q:セブ、ラリートルコで見事な勝利を遂げて、選手権では2位に浮上した。今週は過去5勝をマークしているイベントに挑むわけだが、今回の戦略は。もう勝つ以外はない?
SO: トルコでいい流れになったのは確かだ。差が詰まって、戦いの流れを引き寄せた。自分の今の順位以上にプレッシャーがかかるとしても、今の自分の順位よりも彼の順位にいたいと思っている。まだ17ポイント差があるので、取り戻すのは簡単じゃない。ここではこれまでいい戦績を残しているし、タイトル争いを続けるためにもベストを尽くす。

Q:このラリーのコンディションについてどう思うか。
SO:走行順が早いのは、後方よりも間違いなくいい。もし雨が降れば、もっとみんな同じ状況になるだろう。でも、霧や大雨になることもあるので、そうなればチャレンジングになる。明日、どうなるかだね。自分が眼中に入れているのは、ただ1人、オィットだけだ。いつも通り、彼は全開でスタートする。自分が何をしなくてはならないかも分かっている。ベストを尽くして、マキシマムポイントを目指して戦う。

Q:シェイクダウンはどうだったか。
SO:悪くない。シェイクダウンでは何も判断できないが、いい形になっていることが分かったのはよかった。イベント前のテストはかなり難しく、コンディションがすごくドライだったので、今日の朝はスリッパリーな道を走る情熱があまりなかったのかもしれないが、この週末はこうなる。自分には立派な武器があるし、順調に進めばいいリザルトがついてくることは間違いない。

Q:エルフィン、選手権復帰おめでとう! 負傷で3戦欠場し、母国戦で復帰を迎えた。体力的には気分はどうか。
EE:充分に休養できたし、準備は万端だ。

M-Sport


Q:少し鈍った感じはあるか。
EE:1本目の走りでは、少し。このマシンがどれだけ速いか、思い出すことができてよかったよ。先週はR5マシンで走ったし、それはよかったが、WRカーでのプリペアにはあまりならなかった。今日の午前はいっぱいいっぱいだったが、今は大丈夫。

Q:2017年に優勝したイベントだが、今回はアクシデント明けの参戦。すぐに本調子で走ることはできるか。
EE:起きたことは理想とはほど遠いが、復帰する以外に自分ができることはない。ラリーでは負傷することはとても珍しいから、ラッキーだ。自分にそんなことが起こるなんて考えたこともなかったので、そんなこともあるといういい勉強になった。今は、残り3戦を楽しみにしている。

Q:クレイグ、ヒュンダイからの2度目の参戦、どんな気分か。
CB:また戻れて、最高だよ。サルディニア以来ほど長くはないが(エバンスがアクシデント前に最後に出たWRC戦)、WRカーに乗るのは久しぶりだ。フィンランドでの自分の走りで、次のチャンスをつかむことができた。今回は次の面接を受けているような気分だよ! 自分のためにもいい仕事をしなくてはならないし、ヒュンダイのマニュファクチャラーズ選手権争いに貢献するために全力を尽くす。

Hyundai Motorsport GmbH


Q:次の面接、という言い方をしたが、その件についてはどれくらいプレッシャーを感じているか。
CB:今は、マシンに乗る1回1回が、自分の力を発揮する貴重な機会。来年のためには何もしていません、と言ったらウソになる。プレッシャーを感じたら、それを遮断するようにしている。自分の人生は、ラリーが全て。この素晴らしいチャンスを楽しみ、この週末を最大限に活かすのみだ。

Q:一番タフなのは何曜日か。
CB:金曜日はトリッキーだ。エルシから始まるが、昨年と逆方向で、この方向だとさらにトリッキー。前の方向ほどリズムに乗れる場所がない。ここにいるみんなが、このラリーをこの5、6、7年、毎年走っているが、土曜日の道はどんな天気の時にどんなグリップになるか、分かっている。でも金曜日は、ステージが少し新しいし、よりトリッキー。それでも素晴らしいステージだけれどね。

Q:クリス、11回目のGB参戦だが、トヨタからは初めての参戦。イベントを前に、今の気分は。
KM:セブも言ったように、自分たちも同じ時期にテストを行った。ダストがあって、気温は22度、ウェールズではあまり見ない状況だ。そして今朝は、これだけスリッパリーになるんだということを思い出させてもらった。このステージは時に、かなり磨かれてしまう。シェイクダウンのタイムからは、あまり予想できることはないが、マシンがトリッキーなコンディションでも機能することが分かったのはよかった。もし雨なら、より一貫性が出るし、道の泥も流される。もし日差しが出てくれば、グリップは悪くなるし、もっとトリッキーな状況になるかもしれない。

Toyota Gazoo Racing WRC


Q:ここでは、ミディアムタイヤとソフトタイヤを履くのでは、どれだけ違いが出るか。
KM:全く分からないね…。
SO:分かる人なんて、誰もいないよ!
KM:自分のテストはコンディションがドライだったから、ソフトタイヤの方がよくなることがあるとは想像できないが、エルフィンがミディアムを履いていたことを聞いた。彼は自分と同じタイムだったからね。このことを聞くのにエネルギーを使い、それで判断して何も違いが出ないのは、ムダになってしまうよ。

Q:セブは何のタイヤを使った?
SO:ミディアム。それが好きだし、昨年の経験から、ソフトタイヤを使っても得るものがないのはハッキリしているからね。自分は去年、ミディアムしか使っていないけど、ラリーに勝った。自分が間違っているかもしれないけどね。ラリーでどうなるかな。

Q:クリス、来年についてのニュースは?
KM:今はない。トヨタは来年のドライバーが全く決まっていないということを知っているだけ。もちろん、オィットはカードを握っているし、彼が一席を確保すれば、全てが一気に決まり出すだろう。でも、今年は戦うものがたくさんある。オィットだけでなく、トヨタのマニュファクチャラーズ選手権もあるからね。



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