WRCフィンランド:ヤルベオヤ「カカリストの走りこそ自分たちの走り」イベント後記者会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCフィンランド:ヤルベオヤ「カカリストの走りこそ自分たちの走り」イベント後記者会見

©Toyota Gazoo Racing WRC

WRCフィンランドのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。シリーズの山場イベント、超高速フィンランドで完勝を収めたタナック。隣席からその走りを支え続けるヤルベオヤは、カカリストでのタナックの走りを特に称賛した。

●WRCポストイベントカンファレンス出席者

Toyota


1位:オィット・タナック=OT(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
1位:マルティン・ヤルベオヤ=MJ(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
2位:エサペッカ・ラッピ=EP(シトロエン・トタルWRT)
2位:ヤンネ・フェルム=JF(シトロエン・トタルWRT)
3位:ヤリ−マティ・ラトバラ=JML(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
3位:ミーカ・アンティラ=MA(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
トミ・マキネン=TM(トヨタ・ガズーレーシングWRTチーム代表)

Q:オィット、完璧なラリーになった。昨年のフィンランドで勝ってシーズンの後半に勢いをつけ、今年もまたフィンランドで勝った。ドライバーズ選手権でもリードを広げ、完璧な週末だったのでは。
OT:そうだね。30ポイントを獲得して完璧だった。今年は、昨年よりも格段にハードだったと言えるね。まず、金曜日が大仕事だった。レッキではコンディションは自分たちの好みにはなりそうになかったが、ギリギリの走りをした。それから、たぶんエネルギーが切れたんだろう、トップ3にいられなくてとてもストレスが溜まった。それでも手の届く位置にいた。土曜日の午前から、チームメイトと大バトルになった。ステージの度にペースが上がり、かなりプレッシャーがかかった。リードを握るためには、本当に限界までプッシュしなくてはならなかった。残念ながらヤリとクリスがトラブルに見舞われたが、自分は避け切った。たぶん、この大プッシュのおかげで、エサペッカとの差を広げられたのだと思う。日中サービスの後は少し息をつける余裕もできたが、土曜日の中盤からはエサペッカが本当にいい走りをしてきた。かなりハイペースで来たが、幸い彼のスピードにも対抗できるパッケージが僕らにはあった。楽しくもあったが、週末を通してかなり張りつめた戦いだった。

Q:まさにその様子がうかがえた。コンマ秒差の戦いだったし、君がギャップを2桁に乗せたのは土曜日の午後になってからだ。この頃には少し抑えられるという感触もあったか。
OT:カカリストの1回目(SS14)で、まずヤリがパンク、クリスがトラブルに見舞われたので、ギャップができた。金曜日の午前からは数秒以下だったし、差は1秒以上には広がらないだろうと思った。本当に接戦だった。突然、14秒の差ができたのは、大きな違いだ。もちろん、自分たちのアプローチもすぐに変わった。それでも、既に1日半、プッシュを続けていたので、リズムはハイスピードのままだった。少し抑えてもリズムはそのまま。まさに、あの時点からは安全圏内での攻めになったよ。

Q:ドライバーズ選手権では、セバスチャン・オジエに対するリードを22ポイントに広げた。昨年、大成功を収めたイベントがあと2戦続くが、ドライバーズ選手権争いに関しては、どう感じているか。
OT:もちろん、楽しみにしている。今回、ライバルたちがペースをアップグレードしてきたことが分かった。特にヒュンダイは、今回とても強かった。通常、彼らはここで苦戦していたのだが、今回彼らが見せたペースは素晴らしかったから、僕らもプッシュを続けなくてはならない。今の時点では、自分たちが優位に立っていると信じているので、対抗できるペースも持っているはずだが、ご存知の通り、まだ5戦残っている。彼らに勝つのは簡単ではないことは確かだ。ティエリーとセブ、彼らが限界までプッシュしてくることは重々承知している。終わりが近付けば、彼らはもっとプッシュをしてくるから、自分たちも作業を続けなくてはならない。サルディニアの後はキツかったが、今の流れならチームもさらにモチベーションが高まると信じている。みんながハードにプッシュしてくれることを望んでいるし、自分もそうしていく。

Q:マルティン、昨年のフィンランドで勝ったことも特別だったが、昨年は1分以上の大差がついた。今回は、格段に接戦となった。昨年の勝利と比べて、今年の勝利はどれくらい価値が違うか。
MJ:勝つのはいつでもいい気分だが、今回はかなりすごかったよ。ミスもなく、完璧な週末だった。

Q:まさに、完璧な週末だった。12ヶ月前、フィンランドを迎える前の選手権の状況は、首位に17ポイント差をつけられていたが、今年は完全に対照的だ。今年タイトルが獲れるのではないか、という期待も高まるのでは。
MJ:ラリーをスタートする時は、そのことは考えない。自分のリズムで走ることに務め、ペースを見極める。あと、オィットも言及した土曜日のカカリストに注目したい。マシンの中にいるのが、本当に楽しかった。あのステージのフィニッシュで、これこそ自分たちがするべき走りだ、と言ったんだ。素晴らしい気分だったよ。

Q:エサペッカ、厳しいシーズンになっていたが、母国のフィンランドで生まれ変わったかのようだ。素晴らしいタイムも出している。昔のエサペッカが戻ったようだ。ステージのフィニッシュでは笑顔でうれしそうだった。この結果はどう感じているか。
EP:もちろん、いい気分だし満足している。少し、ホッとしてもいる。もちろん、フィンランド人としていいパフォーマンスをしたいと思うラリーだし、それができて本当にうれしい。でも、このラリーのために投入したパーツのおかげでもある。これまでのセッティングではこの強さは出せなかったはずだ。だから、今はこのパーツが手に入ってよかった。

Citroen


Q:明らかにフィーリングが格段によくなったようだ。マシンのコントロール面について話していたが、今回は思う通りに反応していたか。
EP:まさに思う通りだった。ドライビングに集中する必要は全くなかった。ただペースノートを聞いて、乗っていることを楽しむだけだった。思う通りの走りができたし、心配は一切必要なかったからね。以前はそんな感じだった。全てがとても自然に進んだ。まさに、そうあるべき流れだよ。

Q:以前は素晴らしいペースを見せていた。この勢いを、この先も続けられるか。
EP:そう信じているよ、心からね。他のラリーでは少しペースが落ちるかもしれないが、以前よりも格段にいいはずだ。もちろん、ラリーフィンランドは自分がベストのレベルでパフォーマンスできる場所だ。マシンも、ウェールズ、スペインのグラベル、オーストラリアではもういい走りができるはず。サルディニアやシーズンの序盤と比較してペースがよくなるはずだ。

Q:ヤンネ、シーズンの序盤は雲で陰っていたが、今は日差しが見えてきたようだ。
JF:ルーヒマキを離れる時にエサペッカに言ったのだが、やっと自分の知っているエサペッカになった。自分が知っているエサペッカが戻ってきたのは、金曜日の最初のステージ、オイッティラをフィニッシュした時だった。だから、僕は笑っていたんだ。

Q:フィンランドのようなラリーでこのリザルトを出した気分は。これまで本当にチャレンジングだったと思うし、コンマ秒差の戦いはかなり張りつめていたと思うが。
JF:本当にそうだった。それでも自分たちの仕事に集中していたし、とにかくリズムをキープしていた。トヨタ勢は3人ともかなり速かった。彼らに追いつくだけでも必死だった。

Q:ヤリ−マティ、記者会見に来るのは今シーズン初めてだ。
JML:9カ月、ポディウムに上がっていなかった。WRCドライバーになって、一番長かった。厳しい時間だったよ。自分のスキルに疑いを持ち始めてしまう。だから、このラリーでは本当にいいパフォーマンスを披露しなくてはならないラリーになると分かっていた。結果を出さなくてはならなかった。スタートではかなりプレッシャーを感じていたし、エサペッカと同じ状況だった。僕らは本当にラッキーで、テストではマシンが素晴らしかった。マシンに心から自信を持てたし、速さもあった。土曜日の日中サービスまでは、本当に大バトルだった。

Toyota


Q:土曜日はヒヤリとする場面もあった。幸い、君はステージを走り切って、ポディウム圏内に留まった。
JML:レッキでミスをして、昨年そこにあったコンクリートブロックがなかったので、ノートの速度を上げて書いた。もっと速く行けると思ったが、明らかに違っていた。実際、ホイールを壊し、それでパンクした。残りは10kmだったので、30秒はロスするだろうと思った。でも、終わってみたら14秒しかロスしていなかったので、驚いた。その後、ラリーでホイールを2本壊しても、サードタイムを出すのは可能なのだと気付いた。そこからは、少し抑えた。でも、リズムやスピードをつかむのに苦戦した。同じ時にエサペッカが自分に追いつき、パスされた。最終日の午前は少し取り戻そうとした。プレッシャーを与えることはできたが、彼もうまく対応した。

Q:少し抑えたとのことだが、トミが抑えるように言ったのだと思う。彼は、丁寧に言ったのか、あるいは厳しく言ったのか。
JML:僕らは計算して判断した。トミは、今日はもっと速く走るように言った。エサペッカにプレッシャーを与え続けろとね。自分たちはポイントの状況を計算したが、少し抑え過ぎた。

Q:ミーカ、またポディウムに上がるのは、どれだけうれしいか。
MA:本当にホッとしたのは確かだ。昨年の最終戦、オーストラリアで勝った時に、次にポディウムに上がるのはフィンランドだよと言われても、だぶん笑ってしまっただろう。でも、今は泣きそうな気分だ。これもゲームの一部だし、今はそれに直面しなくてはならない。おそらく、シトロエンがヤンネとエサペッカを獲得したのは正しい判断だったと思う。昨年、シトロエンは僕らより3秒以下程度遅かったが、今年は8秒くらい速い。昨年よりも5秒速いってことだ。

Q:次にポディウムに上がるまでに、9ヶ月かかることはないと思いたいが。
MA:それはないと思うよ。シーズンのこの先に向けて、鍵となるターニングポイントになると思う。そう思いたいし、心からそう信じている。少なくとも、速さやマシンの中での仕事は、過去のような感じになっている。だから、僕らは戦いに戻ったと思う。

Q:トミ・マキネン、張り詰めた戦いが展開されたこの週末についてどう考えるか。トヨタが勝って、オィットは選手権リードを広げ、ヤリ‐マティもポディウムに戻ってきた。ハッピーなのでは。
TM:もちろん! 本当にハッピーだし、チームのみんなに感謝しなくてはならない。全員が本当に努力を費やしてくれた。全てがうまく行った。これ以上ないほどハッピーだよ。

Q:土曜日のクリス・ミークの件が起きた時、何を思ったか。
TM:起こり得ることだ。ラリーでは、どんなことも起こり得る。ラリーフィンランドは本当に高速イベントなので、あっという間にそうしたことが起こることは分かっている。何かを見失って他のことに気を取られた途端に、そういうことは起こるものだ。



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