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ヌービル「アルゼンチンは自分のスタイルに向いていない」‐ マーティン・ホームズのWRCプレビュー

©Hyundai Motorsport

いよいよ今週末に開催が迫ったWRC第5戦ラリーアルゼンチン。大御所WRCメディア、マーティン・ホームズがお送りするアルゼンチン戦直前の各チーム近況をチームごとに見ていこう。

シトロエン
メキシコと同じマシンを使用(ブリーンは、ルフェーブルがドライブした車両を使う)。コルシカでミーク車に発生したオイルパイプのトラブルについての問いに回答はなかったが、衝撃によるものではなく、こうしたトラブルが発生したのは初めてだったという。アルゼンチン向けには、ポルトガルで5日間のテストを実施。これは、ポルトガル戦向けの作業も兼ねている。

シトロエンは、アルゼンチンでは過去12年間に10勝をマークしており、直近の勝利を収めたのはミーク。今年、チームが2台体制のエントリーを行うのは、アルゼンチンが最後になると見られている。アルゼンチンでの試練は、予測不能の天気。冷涼、ドライ、雨、霧、どのコンディションにも、それぞれの戦略が求められる。

ヒュンダイ
コルシカと同じマシンを使用。昨年ウイナーのヘイデン・パッドンは、これが自身初のWRC勝利。前戦コルシカ勝者のティエリー・ヌービルも、自身初のWRC勝利をコルシカでマークしていた。しかしヌービルは、アルゼンチンでは苦戦することが多く、過去3年間、総合5位に留まっている。
「ラリーアルゼンチンは、おそらくシーズンで最もラフなラリー。あそこの道は自分のドライビングスタイルには向いておらず、いつもスピードをつかめないでいる」

なおチームは先週、アンドレアス・ミケルセンにヒュンダイi20クーペWRCをテストさせている。

Mスポーツ
今年これまでの4戦と同じマシンを使用。コルシカでタナック車に発生した断続的なエンジントラブルは、燃料インジェクターが原因で、エバンス車の油圧トラブルとは関連がない模様。最終日にオジエ車に発生したトラブルは、序盤の油圧トラブルとは関連していなかった。油圧トラブルは、古い装備を使用していたことに関連する可能性を挙げている。

アルゼンチン向けには、5日間のテストを実施(オジエとタナックが2日間ずつ、ベルテッリが1日)。メキシコのレッキでダメージを受けたタナック車は、修復のためにアルゼンチンに運ばれていた。

トヨタ
メキシコと同じマシンを使用。コルシカで伝わっていた、ヤリ−マティ・ラトバラがユホ・ハンニネンのセットアップをコピーして役立ったという話は、厳密には正確ではなく、ユホの経験を役立てていたとのこと。

ポルトガルとサルデニア向けにサルディニアで5日間のテストを行い、ポーランド向けにもテストを行う予定。

アルゼンチンでは2014年にラトバラがフォルクスワーゲンで優勝をマーク。昨年はサスペンションの不調でマシンをクラッシュさせるまでは、リードしていた。チーム代表のトミ・マキネンは、1994〜1996年に三菱でアルゼンチンを3連覇。今年のアルゼンチン戦に向けての戦略としては、走行順が先と後ろではどちらが速いのか、判断が難しいとしている。

(Martin Holmes)

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