APRCクイーンズランド:MRF対決にMAXIカー、シトロエンも乱入 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

APRCクイーンズランド:MRF対決にMAXIカー、シトロエンも乱入

 

APRC第3戦、インターナショナル・ラリー・オブ・クイーンズランドは6月19日にオーストラリアのクイーンズランド州で開幕する。

タイトル争いは、チャンピオンチームのチームMRF(シュコダ・ファビアS2000)から参戦する2013年王者のガウラブ・ギルと、スウェーデンの若手で元JWRCチャンピオンのポンタス・ティデマンドの攻防が始まっている。開幕2戦で両者一勝ずつマークしており、ポイント差はわずか3。パシフィック地域最後のクイーンズランドを選手権トップで折り返すのはどちらなのか、注目が集まっている。

いずれもクイーンズランドを前に大舞台を終えており、ティデマンドはR5仕様のファビアのWRCデビューという大任を、WRC2部門でポディウムフィニッシュで果たした。ギルも母国インドの国内選手権第2戦を制したばかりだ。

最年少でスウェーデンタイトルを獲得した実力者のティデマンドだが、APRCへの参戦は今季が初めて。
「開幕2戦同様、クイーンズランドのラリーもすべてが初めて。それでも、APRCの雰囲気には慣れてきているよ。時差にもね!」とティデマンド。
「ここまでいいリザルトを残しているし、選手権上位に立っているのは気分がいい。でも、シーズンも半分を終えようとしているし、戦いは厳しくなっている。この週末はマークされると思うので、自分の課題に専念しなくてはならない」

一方、2度目の総合タイトルを狙うギルはAPRCへの参戦は長いものの、このクイーンズランドではまだ勝利を経験しておらず、タイトル争いの点では大きな山場と言えそうだ。ギルのファビアS2000はこのラリーに向けて新エンジンを搭載。またティデマンド車と共にギアボックスを交換しているという。さらに、ニューカレドニアのベテラン、ジャンルイ・レイロードが3台目のファビアS2000でエントリー。チームのマシンをプリペアするオーストラリア拠点のレーストルクは、今戦でも確実に勝利を狙っていく構えだ。

このチームMRF陣営に立ち向かうのが、選手権3位で奮闘するクスコレーシングのマイケル・ヤング。今季からスイッチしたスバルWRX STIにも順調に感触をつかんでいる。また今季久しぶりにAPRCに挑んでいるインドネシアのサバーン・アクサも三菱ランサーエボリューションXでエントリーしている。

地元オーストラリアからは、強豪マーク・ペダーが1.6リットルターボのプジョー208 MAXIで参戦。昨年からFIA地域選手権規定で参戦が認められている、南米選手権独自のMAXI規定車両とS2000車両とのバトルも興味深い。また、2013年のオーストラリア王者のエライ・エバンス、トニー・サレンズ、エイドリアン・コッピンは、いずれもシトロエン DS 3 R3でエントリー。国内選手権では今季、シトロエン・オーストラリアがチームパートナーを務めており、フランスのシトロエン・レーシングからサポートを受けている。

日本からは、APRCオーストラリア戦の常連、増村淳がランサーエボリューションXで、高橋冬彦がWRX STIでエントリーしている。

ラリーは19日にカラウンドラでセレモニアルスタートを行った後、20日から競技を開始。18SS・227.06kmのステージが設定されるが、総走行距離は475.07kmと非常にコンパクトな構成だ。なお、現地は今週ジョバンニ雨に見舞われており、この影響でステージの一部短縮や観戦ポイントのキャンセルなどの措置が取られている。



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