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【プジョー 3008DKR情報】4台のプジョー 3008DKR、2017年ダカールに向けて準備万端!

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ダカール2017年大会のスタートを目前に控えた1月2日、パラグアイのアスンシオンでは、チーム・プジョー・トタルが2016年大会での優勝に続く連覇を視野に準備を整えている。

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プジョーが南米で開催されるダカールに挑むのは、今回が3度目。ドライバーは、2016年の大会を制した顔ぶれと変わらず、いずれ劣らぬ名ドライバーばかりを集めたドリームチーム。2016年大会の覇者ステファン・ペテランセル/ジャン・ポール・コトレ(300号車)、カルロス・サインツ/ルーカス・クルツ(304号車)、シリル・デプレ/デビッド・キャステラ(307号車)、セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ(309号車)だ。

今回のダカールは、走行距離が9000km台と過酷な設定となるが、ドライバー陣はそれぞれのコ・ドライバーとともに、新型マシン・プジョー3008DKRで迎えるスタートが待ち切れない様子だ。

ライバル車が4WDであるのに対し、3008DKRのトランスミッションは前年の2008DKR同様、リヤ2WD。2016年大会の優勝マシンと比べ、3008DKRはエンジン、サスペンション、エアロダイナミクスが格段に進化している。また新たにエアコンシステムを搭載し、過酷な酷暑コンディションに対応し、快適な車内を維持するように設計されている。

チーム・プジョー・トタルがエントリーさせる4台の3008DKRは、12月29日にパラグアイのアスンシオンに到着。うち3台は、パリ近郊のベリジーにあるプジョー・スポールの拠点からアルゼンチンに直接空輸された。一方、シリル・デプレのマシンは、12月上旬に高地でエンジンマップのベンチテストを行った後、チリから運ばれた。

PEUGEOT

公式車検に先駆けて、チーム・プジョー・トタルは、アスンシオン近郊にあるルーベン・デュモ・オートドローモでシェイクダウンを行った。在パラグアイのフランス大使や元テニスプレイヤーで現在はパラグアイでスポーツ相を務めるビクトル・ペッチなど、観客はごく少数に限られた。

ブルーノ・ファミン
「シェイクダウンでは最終の微調整を行い、4台のマシンとスペアの準備を終えることができた。また、ドライバーたちがスタート前に手応えをつかむいい機会となった。すべての案件はすべて消化したが、ダカールについては、始まってみなければどうなるかは分からず、完璧な準備ができたと言うことは不可能だ。もちろん、天気は常に重要な要素で、最初の数日は不安定な天気になりそうだ。嵐や暑さもあるかもしれない。これが大きく影響する可能性もある。そして、今年はMINIとトヨタというふたつのワークスチームとも対峙しなくてはならない。この点については、パフォーマンスバランスの規定が変更となりディーゼル・ターボとガソリン・エンジンに影響が出るため、多少不安が残るとも言える。また、強豪ドライバーも登場することから、競技はこれまで以上に過酷なものとなるだろう。さらに、ナビゲーション規定も修正が入っていることから、かなり混乱することにもなりそうだ」

ステアファン・ペテランセル(#300 プジョー3008DKR)
「我々は、1年を通していい仕事をしてきたと思うし、ドライバー面でも技術面でも、考えられる限り有利な面々を揃えている。もちろん、このイベントが順風満帆に行くことはあり得ないが、特にプレッシャーは感じていない。とにかくスタートが待ち切れないよ! 今回目指すのは、2008DKRから様々な部分が変更になった新しい3008DKRでのドライビングを楽しむことだ。ダカールは、砂漠の耐久イベントというよりも、スプリント性が高まっている。ボリビアの高地で長い時間を過ごす影響がどう出るのか、興味深いね。誰にとっても新しい経験だからね。エアコンがついたことも、プラスになる。シェイクダウンはとても蒸し暑かったが、エアコンが完璧に機能してくれた。快適性という点でもパフォーマンスの面でも、エアコンがあるのは助かるよ」

カルロス・サインツ(#304 プジョー3008DKR)
「我々には速さがある。2016年を懸命に取り組んできたので、パラグアイをスタートするのが待ち切れない。3008DKRでは、正しい方向に向かって取り組んできたと思う。前回のマシンよりも信頼性が格段に高まっているし、レギュレーションに合致させるためにエンジンのエアリストリクターを装着しなくてはならないにもかかわらず、速度は高まってさえいる。ルートに関しては、まだ全体を眺めることしかしていないので、意見は出しにくい。ダカールがどうなるかは誰にも分からないので、今は我慢するしかない。誰もが、ステージは難しいと見ているようなので、経験から慎重に行くべきだと感じている」

シリル・デプレ(#307 プジョー3008DKR)
「4輪での3回目のダカールに参加できることを、うれしく思う。自分自身としては、合計で17回目となる。マシンにいいフィーリングを感じられるようになり始めたので、さらに自信を感じている。2016年夏のシルクウェイラリーで勝ち、ラリーモロッコで上位争いをしたことで、さらに限界を知る機会になった。精神面でも体力面でも、好調だ。4輪では他のドライバーよりも経験は少ないので、シャシーとサスペンションでいい仕事をしたおかげで3008DKRの安定感が高まったことには、特に感謝している。チームメイトにとっては、あまり重要ではないかもしれないが、自分の自信のためには重要な点だ。ステージへのチャレンジは厳しく、ボリビアでは標高が高く、その後、2週目はアルゼンチンでの砂丘やブッシュが待っている。コ・ドライバーにとっても、厳しいダカールとなる。ポイントコントロールの要素が新しくなるので、早く対応しなくてはならない」

セバスチャン・ローブ(#309 プジョー3008DKR)
「2016年は、ダカールで起きたことすべてが、ダニエルと自分にとって新しいことばかりだった。ステージやコースで強くなることを目指したが、オフロードで道に迷った時などの対処には改善の余地があった。2016年の間、必死で努力し、特に夏のシルクウェイラリーでは、貴重な経験が得られた。WRC式のステージでも、オフロードでも、コンペティティブでありたいと思う。2008DKRに比べ、3008DKRはあらゆる部分において少しずつよくなっている。前回に起きたマイナートラブルを直すために、エンジンとサスペンション、さらに電子システムに特に力を入れて取り組んだ。エンジンは向上したが、最新の規定でエアリストリクターを装着しなくてはならなくなった。それでも、サスペンションには、ラフな道での入力も吸収できるだけのトラベルがある。かなりリラックスできているが、ダカールは2週間続くので、トラブルの連続になることは間違いない。このため、1日1日を集中していかなくてはならない。常にベストを尽くしていき、フィニッシュでどのような結果が出るかを楽しみにしたい」

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