WRCポルトガル:ラリーレポート – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCポルトガル:ラリーレポート

 

 シーズン初のロングホールイベントのメキシコを経て、再びWRCはヨーロッパに戻り、第4戦ポルトガルを迎える。開幕3連勝と絶対的な強さを見せつけるフォルクスワーゲンは、前哨戦のファフェ・スプリントでも、セバスチャン・オジエがフォードのオット・タナクに0.5秒差で勝利。その勢いのまま迎えた木曜日のSS1でも、オジエ、ヤリ‐マティ・ラトバラ、アンドレアス・ミケルセンがトップ3を独占する。首位から2.9秒差の4番手にはヒュンダイのティエリー・ヌービルがつけるが「良いリズムで走れたし、ノーミスだった。でも、ちょっと上とは差がついてしまったね」と、フォルクスワーゲン勢の安定したスピードに驚きを隠さない。

ヒルボネン、久々のトップ

 金曜日から本格的なグラベルステージでの戦いが幕を開ける。先頭スタートのオジエは、ラリー前に降った雨によってドライとマディが混在するコンディションに苦戦し、なかなかペースを上げることができない。そんな中、SS2、SS3と連続ベストをたたき出したのは、3台目のヒュンダイi20WRCをドライブするダニ・ソルド。

「かなり難しいコンディションだけれど、自分のタイムとドライブはまったく問題なかった」と、ソルドは満足げな表情を見せる。ところが、ソルドは比較的コンディションが安定していたSS4では、ベストのラトバラから20秒以上も遅れるタイムで後退。代わって、このステージでセカンドベストを記録したオジエが、ラトバラに0.4秒差をつけてトップに立つ。

 サービスを挟んで午後のセクション。SS5では僅差でオジエを追っていたラトバラが痛恨のクラッシュ。マシンのダメージが大きく、ラリー続行を断念する。首位のオジエは路面がドライになると予測し、ハードタイヤをチョイス。しかし、ステージには予想以上にマディな箇所が残っており、SS5こそベストを刻んだものの思うようにペースが上がらない。オジエの苦戦を尻目にSS7でベストを獲得したシトロエンのヒルボネンが首位へ。2位には3.7秒差でタナクが浮上し、オジエは6.5秒差の3番手に後退した。

「すごくトリッキーなステージだったけれど、アタックしたんだ。それがうまくいったよ。最高にドライブを楽しめた」と、ヒルボネンは久々の首位快走に笑顔を弾けさせた。

オジエ、圧巻のシーズン3勝目

 土曜日に入ると、路面コンディションはほぼドライに。ここで一気にスパートしたのが、「ようやく先頭スタートから解放された」と語るオジエだった。SS8、SS9と連続ベストを並べると、ヒルボネンとタナクを抜き去り首位に返り咲く。

 SS10では3位につけていたタナクがステージをブロックするかたちでストップ。この結果、午前中のセクションを終えて首位にオジエ、2.4秒差の2位にヒルボネン、タナクの脱落によりシトロエンのマッズ・オストベルグが3位にポジションを上げた。以下、4位ソルド、5位ヌービルのオーダーで続く。

 午後に入ってもオジエのハイペースは変わらない。3つのステージすべてでベストを刻む圧巻のスピードを見せつけて、ヒルボネンとの差を38.1秒差にまで広げてみせた。後方では5位につけていたヌービルがSS12でサスペンションを破損し、後退。代わって、ヘニング・ソルベルグが5位を得ている。

 最終日に残されたのは3SS、43.87km。「パワーステージのためにタイヤを温存している」と語りサンデークルージングを決めるオジエは、宣言どおりSS16でラトバラに3.3秒差のベスト。ボーナスポイント3点を加えたフルポイント28点を獲得し、ドライバーズ選手権において2位ラトバラとの差を29点にまで拡大した。
「最高の気分だよ。ファフェでのファンタスティックな勝利の後、本番のラリーでも勝つことができた」と、オジエはポディウムの真ん中で力強く拳を突き上げた。

 2位にはシーズン初表彰台となるヒルボネンが入ったが、「ノーミスで走れたし、このポジションはすごくうれしいよ。でも、トップと戦うには十分ではなかったね」と肩をすくめた。3位はスウェーデン以来の表彰台となったオストベルグ。前日まで4位につけていたソルドがSS14に向かうロードセクションでドライブシャフトを破損した結果、ミケルセンがひとつ順位を上げた4位でフィニッシュしている。

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