©Naoki Kobayashi
WRC第13戦ラリージャパンを翌週に控えた10月31日、WRCエストニアでWRC初優勝を飾り、2025年シーズンのWRC2王者、オリバー・ソルベルグがラリープラス本誌の「東京観光」企画に登場した。今回、オリバー以外にも、父ペター、母パニラ、フィアンセのクロエの4人も参加。銀座、増上寺、原宿をまわり、1日限りの東京観光を楽しんでいる。
ソルベルグ家は、まず銀座の『木の暮らし 銀座箸』にて、お箸作りを体験。その後、東京タワーの『着物TOWA』で着物を着付け、増上寺で必勝祈願を行った。ランチは「今回、一番楽しみだった」とオリバーが語る『まい泉 青山本店』で大好物のかつ重に舌鼓。最後に過激なチューニングカーでおなじみの『LIBERTY WALK TOKYO』を訪れ、ショッピングを楽しんだ。
意外にも初めての参戦となるラリージャパンを前に、家族と束の間の休日を満喫したオリバーは、次のように1日を振り返った。
「父や母、そしてクロエ、家族全員で東京の街を歩けたことが何よりも楽しかったよ。箸作りも、着物で散策したことも、お寺でのお参りも、すべてが特別な経験になった。あとは、やっぱりカツ丼が最高だったなぁ。実はラリーで訪れた国でも、カツ丼があれば食べているんだ。この間のパラグアイでも和食屋さんで食べたし、スウェーデンでも食べたことがある。でも、やっぱり本場の味は違うね!」
レッキは経験しているものの、初めて実戦を走るラリージャパンについては、経験を積むことを第一に考えているようだ。
「将来のため、まずは経験を積むことが重要だと考えている。ラリージャパンは来年、シーズンが始まって比較的早いタイミングで開催されるし、ほかのドライバーに比べると僕はここでの経験値が足りない。精度の高いペースノートを作って、マイレージを稼ぎつつ、来年の準備ができるといいね。もちろん優勝したいし、WRC2での連勝を続けたいけど、何よりも重要なのは経験値を上げることだね」
「今シーズン、僕はGRヤリス・ラリー2に乗っているし、トップチームから情報をもらうことができるだろう。ステージや天候などについても知らせてくれるはずだ。2023年はレッキに来たけど、状況は色々と変わっている。逆方向で走るステージもあるし、23年のレッキで作ったペースノートは今回は使わないと思う。何よりもようやくラリージャパンに出場することができて本当にうれしい。日本のファンの前で、トヨタのラリーカーをドライブできることが本当に楽しみだよ」
父親としてオリバーを見守るペターは、オリバーに次のようなアドバイスを送った。
「アドバイスは過去20年も伝え続けてきたし、いまさら言うことはもうあまりないかな(笑)。唯一言えるのは謙虚でいること、人生について、そして旅ができることを楽しみ続けること、感謝の気持ちを持つこと。普通の親が言うことだね」
「オリバーは本当に良くやっている。あっという間に成長したし、ここ数年はすべてをひとりでこなしているから、私たちは彼と一緒にいて、その瞬間を楽しもうとしている感じだ。オリバーが小さかった頃は、ラリーで忙しくて十分に時間をかけて相手をすることができなかったし、それに罪悪感を感じていた。今は彼に『お返しをする』気持ちで、一緒に過ごす時間を楽しもうとしている」
「オリバーは将来に向けてしっかりとしたプランを持っているし、自分の夢を追い求めている。彼は間違いなく、私より優れているよ。もうラリーでは彼に勝てないからね(笑)」
『WRCドライバー東京観光 オリバー&ペター・ソルベルグ編』は、11月18日(火)発売の『ラリープラス ラリージャパン2025速報』に掲載される予定だ。

















