全日本ラリー唐津:スタートから首位を譲らず、新井大輝がシュコダ・ファビアR5で初勝利 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

全日本ラリー唐津:スタートから首位を譲らず、新井大輝がシュコダ・ファビアR5で初勝利

©Naoki Kobayashi

2024年シーズン全日本ラリー選手権第2戦「ツール・ド・九州2024 in 唐津」は、4月14日(日)に6カ所のスペシャルステージを走行し、トップカテゴリーのJN-1クラスは、新井大輝/松尾俊亮(シュコダ・ファビアR5)が、勝田範彦/木村裕介(トヨタGRヤリス・ラリー2)に24.7秒差をつけてシーズン初勝利を飾った。56.5差の3位には福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)が入っている。

ラリー2日目は、前日の逆走となる「MIKAERINOTAKI Reverse(6.08km)」のほか、「WARABINONOTANADA(5.24km)」、「AZAMENOSE(4.17km)」の3ステージを午前と午後でリピートする6SS、30.98km。初日のSS1においてアクシデントによりレグ離脱となった奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス・ラリー2)はマシンを修復し、無事リスタートしている。

首位の新井大輝は2番手以下に40秒以上のアドバンテージを手にしており、「マシンに余計な負荷をかけずに走りたいです」と余裕の表情。オープニングのSS7は、ラリー初日にエンジントラブルに見舞われ大きく遅れた勝田が、新井大輝に1.9秒差のベストタイム。再出走にまわった奴田原が5.6秒差の3番手タイム、7.0秒差の4番手タイムに福永、8.4秒差の5番手タイムで新井敏弘/井上草汰(スバルWRX S4)が続く。

SS8は奴田原が勝田に0.8秒差をつけて、今ラリー初のベストタイムをマーク。続くSS9は新井大輝が奴田原を1.4秒、勝田を1.5秒上まわる一番時計でしっかりと首位の座をキープした。午前中のセクションを終えて、首位新井大輝と総合2番手につける勝田の差は37.4秒とわずかに縮まったが、大勢に変化はない。1分2秒5差の総合3番手に福永、1分10秒5差の総合4番手は新井敏弘、1分15秒9差の総合5番手には「少しずつマシンのことが分かってきた」と語る田口勝彦/北川紗衣(トヨタGRヤリス・ラリー2)が入っている。

サービスを挟んだ午後のセクション。SS10では奴田原が新井大輝に0.8秒差をつけてこの日2度目のベストタイム。続くSS11をベストでまとめた新井大輝は、残されたSS12を安全なペースで走り切り、スタートから一度も首位の座を譲ることなくフィニッシュ。シュコダ・ファビアR5での初勝利、そして2020年に最終戦として開催された唐津以来となる全日本ラリー選手権JN-1クラス優勝を決めた。

「勝田選手のトラブルもあって、初日に40秒のアドバンテージを得られたのが大きかったです。まだ自分の中でやりたいことがありますが、マシンに関しては目指すところは固まりました。そして、リードを持って挑めたことで、最終日は久万高原に向けた良いテストができましたね。この後は、マシンが壊れなければ選手権タイトルを狙っていきます」と、新井大輝はタイトル奪取を宣言した。

初日のトラブルが響き、新井大輝との接戦に持ち込むことができなかった勝田は、24.7秒差の2位表彰台。「出し切っての2位です。初日のトラブルがなければ、もっと良い戦いができたかもしれませんが、大輝選手のクルマよりもこちらのポテンシャルが高いので、もっと頑張らないとですね。今日は奴田原選手もいいタイムを出していましたし、今後はさらに面白くなりそうです」と、次戦での挽回を誓う。

56.5秒差の3位は「色々と試しているんだけど、タイムに結びつかない」と悔しさを吐露した福永。上位ふたりのペースからは離されたものの、2戦連続表彰台を確保した。1分10秒6秒差の4位は、序盤表彰台圏内をキープしながらも、最終日は福永に引き離されてしまった新井敏弘が入っている。以下、5位に田口、6位に眞貝知志/安藤裕一(トヨタGRヤリスDAT)、7位に鎌田卓麻/松本優一(スバルWRX STI)のオーダーでラリーを終えた。



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