【速報】WRCスウェーデン:エサペッカ・ラッピが今季初優勝。トヨタのエルフィン・エバンスが2位 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

【速報】WRCスウェーデン:エサペッカ・ラッピが今季初優勝。トヨタのエルフィン・エバンスが2位

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2024年シーズンWRC第2戦スウェーデンは、2月18日(日)に最終日の3SSを走行し、ヒョンデのエサペッカ・ラッピが今季初優勝を決めた。2位はトヨタのエルフィン・エバンス、3位はMスポーツ・フォードのアドリアン・フルモーが入っている。競技3日目のアクシデントで後退したトヨタの勝田貴元はパワーステージで5番手タイムをマーク、日曜日の結果と合わせて3点を持ち帰っている。

競技最終日のルートはSS16〜18の3SS、61.08km。SS16/17「Västervik(25.5km)」を走行したあと、10.08kmのショートステージ「Umeå 2(Power Stage)」でフィニッシュとなる。競技3日目を終えた段階で、首位を走るラッピは総合2番手フルモーに1分6秒3と大きな差をつけている。フルモーと総合3番手のエバンスは16.7秒差と、最終日の2位争いに注目が集まった。この日曜日単独の順位に対しては上位7位まで7-6-5-4-3-2-1ポイントが与えられる。

オープニングステージとなったSS16でのベストタイムは、トヨタのカッレ・ロバンペラ。SS2番手タイムのエバンスに6.3秒差をつける快走を披露し、日曜日のポイントを狙いにいく。勝田もSS3番手タイムと健闘し、トヨタ勢がトップ3を占めた。一方、SS6番手タイムに終わったフルモーはエバンスにかわされて総合3番手にドロップ。総合首位のラッピは抑えたドライビングでSS7番手につけ、首位の座を守っている。

TOYOTA


続くSS17は総合2番手につけたエバンスが制し、SS6番手タイムとした総合首位ラッピとの差を一気に19.2秒削り取った。総合3番手のフルモーは、9.1秒差のSS3番手。フルモーにしてみればなんとかエバンスとの差を詰めたいところだったが、逆に水をあけられてしまった格好だ。これでラッピはエバンスに対して34秒、フルモーに対して48.1秒のリードを持って、最終SSへと臨むことになる。

最終ステージのSS18は、10.08kmのショートステージ。WRC2の上位陣、シュコダ・ファビアRSラリー2のラウリ・ヨーナからコースイン。WRC2は今大会からWRC2登録のオリバー・ソルベルグ(シュコダ・ファビアRSラリー2)が優勝。2年連続でスウェーデンでのWRC2を制してみせた。続くラリー1勢は、勝田からコースイン。勝田は5分36秒4という暫定ベストタイム。これが後続のベンチマークとなる。勝田は「なんとかポイントを持ち帰ろうと頑張ったのですが、走行ラインを見極めるのが非常に難しかったです。昨日のミスが大きく響いてしまったことは残念。今後に向けて改善できるようにしっかりと取り組んでいきたいと思います」と、ラリーを振り返った。

勝田の後から走行したヒョンデのオィット・タナック、ロバンペラがベストタイムを更新するなか、走行はいよいよトップ3へ。最初にスタートしたフルモーは、勝田の1.7秒遅れとなる暫定SS5番手タイムでフィニッシュ、これでうれしい初表彰台フィニッシュを確定させた。続くエバンスは、スタジアムセクションで真横を向くあわやのシーンもあったものの、暫定ベストのロバンペラに0.1秒遅れの暫定SS2番手タイムをマーク、これで2位以上を決めている。そして最終走者のラッピは堅実な走りでSS7番手タイムをマーク、キャリア2勝目を獲得した。ラッピは2017年第9戦ラリーフィンランド以来となるWRC勝利だ。

M-SPORT


最終SS終了時点での総合順位はラッピ、エバンス、フルモー、ヌービル、ソルベルグというトップ5。パワーステージはロバンペラ、エバンス、ヌービル、タナック、勝田がトップ5に入り、それぞれボーナスポイントを獲得した。なお、土曜日までのポイントと日曜日のポイント、そしてパワーステージでのボーナスを合計すると、総合2位のエバンスが24点(13点+7点+4点)を獲得し、ウイナーのラッピが獲得した19点(18点+1点+0点)を上まわる結果となった。4位のヌービルも3位のフルモーと同じく18点を獲得。今季のポイントシステムはまだ議論を呼びそうだ。

この結果、ドライバーズランキング上位は首位ヌービルが48点、以下エバンス45点、フルモー29点、オジエ24点、タナック21点、ラッピ19点、勝田12点という並びとなった。マニュファクチャラーズポイントは、トヨタとヒョンデが87点で並び、Mスポーツ・フォードが47点となっている。

次戦は3月28日〜31日に開催される第3戦サファリ。ナイロビから約100kmのナイバシャがラリーの拠点となる。昨年よりも約3カ月前倒しされての開催であり、比較的降水量の多い時季となることかウエットへの備えも必要となる。昨年はトヨタが2年連続での1-2-3-4フィニッシュを達成、セバスチャン・オジエが勝利を獲得している。

WRCスウェーデン 暫定結果
1. E.ラッピ(ヒョンデi20Nラリー1) 2:33:04.9
2. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +29.6
3. A.フルモー(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +47.9
4. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) +1:46.3
5. O.ソルベルグ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +5:04.2
6. S.パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー2) +6:23.9
7. G.リンナマエ(トヨタGRヤリス・ラリー2) +6:26.4
8. R.コルホネン(トヨタGRヤリス・ラリー2) +6:48.1
9. M.ヘイッキラ(トヨタGRヤリス・ラリー2) +7:25.7
10. L.ベルテッリ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +7:37.7



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