ダカール2024:ステージ3でTGRのルーカス・モラエスがトップタイム、首位はヤジード・アル-ラジに – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ダカール2024:ステージ3でTGRのルーカス・モラエスがトップタイム、首位はヤジード・アル-ラジに

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ダカール2024は1月8日、サウジアラビアのアル・デュワジミ〜アル・サラミヤ間に設定されたステージ3、438kmを走行し、トヨタ・ガズーレーシングのルーカス・モラエス(トヨタGRダカールハイラックスEVO T1U)が自身初となるダカールでのトップタイムをマークした。

多彩な路面が登場したこの日はマラソンステージとなり、メカニックが修復に使える時間は2時間しか与えられず、トラブルなしで走り切ることが極めて重要な要素となった。この日は、昨年、初ダカールでポディウムに上がり大きな話題となったブラジルのモラエスが初ステージウインを獲得した。
「信じられない気分。アルマンド(モンレオン、コ・ドライバー)やチームが素晴らしい仕事をしてくれたおかげだ。このステージ勝利を、娘に捧げる。この4日間、入院しているのだが、今は回復してきた。そんな時に家を離れているのはすごく辛いと思っていたが、今日の勝利は大きな意味を持つ」とモラエス。

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前日総合2番手に浮上していた地元サウジアラビアのヤジード・アル-ラジ(トヨタ・ハイラックス・オーバードライブ)は、この日3番手タイムをマークし、総合では首位に浮上。先日総合首位に浮上したカルロス・サインツ(アウディRS Q e-tron E2)は、29秒差の3番手で続いている。
「すごい速さで走っていて、マティアス(エクストローム)のダストに巻き込まれてしまった。そしたら穴にヒットして、転倒しそうになった」と語るサインツは、この日は6番手タイムだった。

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チームメイトでもあるそのエクストロームは、この日2番手タイム。総合でも、1分以下の差の3番手でポディウム圏内に続いている。
「大きな砂丘で曲がるところを間違えてしまい、Uターンしなくてはならなかったが、それ以外はスムーズな一日だったので文句はないよ」とエクストローム。

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さらにチャージをかけてきたのが、ダカール2連覇中のナッサー・アル‐アティヤ(プロドライブ・ハンター)。3本のパンクに見舞われながらもこの日を4番手タイムでまとめ、総合でも5番手に浮上してきた。
「ステージまで30kmのところで3度目のパンクに見舞われた。もうスペアがなくなっていたので、走り続けるしかなかった。左リヤにダメージを抱えたが、メカニックが迅速に修復してくれると思う」とアル‐アティヤはこの日を振り返った。

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今回のダカールも順位の変動が激しく、前日トップタイムをマークしたステファン・ペテランセル(アウディRS Q e-tron E2)は、この日は9番手タイムに終わり、総合8番手に後退。セバスチャン・ローブ(プロドライブ・ハンター)、プロローグランでセカンドベストをマークしたセス・キンテロ(トヨタGRダカールハイラックスEVO T1U)、ステージ1を制したギヨーム・ド・メビウス(トヨタ・ハイラックス・オーバードライブ)も順位を落としている。
「昨日に続いて今日もいい日にしたかったのに、いい日と悪い日の繰り返しになってしまった。明日も表彰台に上がれるようにしたい」とキンテロ。

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9日のステージ4は、マラソンステージの後半部分となるアル・サラミヤ〜アル・ホフフ間の299kmを走行する。このステージの後、マシンはメカニックによる本格的なメンテナンスを浮けることができる。

ダカール2024 カー部門 暫定結果(ステージ3終了時点)
1 Y.アル-ラジ(トヨタ・ハイラックス・オーバードライブ)13:07:29
2 C.サインツ(アウディRS Q e-tron E2) +00:29
3 M.エクストローム(アウディRS Q e-tron E2) +08:26
4 L.モラエス(トヨタGRダカールハイラックスEVO T1U) +09:17
5 N.アル‐アティヤ(プロドライブ・ハンター) +10:49
6 M.セラドーリ(センチュリーCR6-T) +18:32
7 R.デュマ(トヨタ・ハイラックス) +19:58
8 S.ペテランセル(アウディRS Q e-tron E2) +22:05

ランドクルーザー300GRスポーツで市販車部門を戦うチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは、ステージ2、500号車の三浦昂、501号車のロナルド・バソが462kmの長距離ステージを手堅く走り、部門1、2番手の座を堅守している。
「今日は高速区間が多かったが、簡単だったはずの砂丘も先行車の轍で崩れていて大変だった。新しいナビゲーターのマイヨールは責任感が強い人で、コンビネーションも良好。自分もナビの経験があり、ふたりともナビゲーションができるのは強みだと思う」と三浦。

HINO600シリーズで参戦する日野チームスガワラは、序盤の砂丘を抜けた40㎞地点でトランスミッショントラブルに見舞われ、ハイギヤが使えなくなり、ローレンジでの走行を余儀なくされる。しかし、今回に向けてデフの減速比を浅くしていたことが功を奏して低中域ではペースを維持。菅原照仁は11番手タイムでこのステージを走り切り、累積順位でも総合11番手に浮上した。



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