WRCジャパン:スコット・マーティン「♪We are the champion〜♪」イベント後記者会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCジャパン:スコット・マーティン「♪We are the champion〜♪」イベント後記者会見

©Naoki Kobayashi

WRCジャパンのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。クールジャパン文化のひとつ、カラオケ。司会のベックス・ウィリアムズから「優勝したら得意のカラオケを披露してくれるって言ったよね?」と振られたカラオケ好きという優勝コ・ドライバー、スコット・マーティンは、WRC3冠を果たしたチームメイト、チーム会長を巻き込んで十八番の一節を披露した。

●WRCイベント後記者会見 出席者

Toyota GAZOO Racing WRT

1位ドライバー:エルフィン・エバンス=EE(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
1位コ・ドライバー:スコット・マーティン=SM(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
2位ドライバー:セバスチャン・オジエ=SO(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
3位ドライバー:カッレ・ロバンペラ=KR(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
豊田章男=AT(トヨタ・ガズーレーシングWRT、チーム会長)

Q:今年最後の優勝を獲得したエルフィン・エバンス。タフなイベントになりましたが、ラリーを終えて今の気分は?
EE:金曜日から長い週末だったことは間違いない。特に金曜日は難しい一日だった。セバスチャン(オジエ)がペナルティを受けたことで、大きなギャップができた。あのようなコンディションでは、少し油断してミスをすることもある。それに加えて天候とコンディションが、ペース管理を難しくした。道幅が狭くて滑りやすいので、ミスしてパンクしたり接触したりしやすいんだ。

Jaanus Ree / Red Bull Content Pool

Q:このコンディションの中での覚悟と勇気は、この週末で優勝を飾るのにふさわしいものでした。タイムを見て差がついていた時、どんな気分だったのでしょうか。
EE:もちろん満足しているよ(笑)。あのようなコンディションでは、自分の直感を働かせるだけ。相手より速いか遅いかなんて分からない。僕たちは水たまりや滑りやすいところを通り抜けなければならなかった。このような極限のコンディションにいる時は、いつも前や後ろのドライバーが自分よりもずっとグリップがあるように感じるものだ。

Q:スコット・マーティン、昨年と同じように過酷なイベントとなりましたが、ラリーを終えて、いまここにいることにどれだけ満足していますか?
SM:非常に難しかった。特にステージ上の水の量。一瞬、乗客をふたり乗せているんじゃないかという感覚もあった。それは少し不安だった。でも、そんなことを考える時間は1秒もない。ただノートを読み続け、コースに留まることを願うだけだ。エルフィン(エバンス)が言ったように、ステージが終わった時、誰かがもっといい走りをしたかどうかは分からない。いいイベントだったけど、本当に難しかった。金曜日の夜からポジションをキープし、ミスをしないようにしなければならなかった。トヨタ勢が3台も表彰台に上ったことはアメージング。それを日本でできたんだからね。土曜と日曜は、結果を出すためにプレッシャーを感じていた。このような形で1年を締めくくることができて、本当にうれしい。特にここで、チームメイトのみんなや豊田会長と一緒にいられるのは最高だ。これ以上うれしいことはない。

Jaanus Ree / Red Bull Content Pool

Q:ところで、スコット。
SM:ダメ、ダメだよ。

Q:(笑)木曜日の夜、あなたは日本が大好きで、カラオケをこよなく愛していると話してくれました。日曜日に優勝していたら、歌ってあげると言いましたよね?
SM:……(苦笑)。みんなも一緒に歌ってね。「We are the champion」は知ってるよね? 1、2、3で行くよ。
「♪ We are the champion〜 We are the champion〜 No time for loosers ‘Cause we are the champion〜 of the World〜!♪」

(会場から拍手) 

Q:Wow。感激しました。
SM:チームのみんな、ありがとう(笑)。記者会見で振ってくれてありがとう。スタジアムの表彰式で言われたら、できなかったよ(笑)。

Q:どういたしまして。さて、お隣のMr.豊田。トヨタにとって、チームにとって、なんというリザルトでしょう。いま、どれほどの喜びを感じていますか。
TA:「期待以上です。本当に素晴らしいチーム。問題は、前回、記者会見に出席した時はシャンパンで酔いそうになったのですが、今回は日本酒で酔いそうになっていることです。この素晴らしいチームには本当に感謝しています。みんなが勝つ力を持っているし、大の“負け嫌い”です。フェアな競争で、本当に笑顔になれたし、元気をもらいました」

TOYOTA

Q:素晴らしいコメントをありがとうございます。セバスチャン・オジエ、天候に関して100%難しいイベントでしたが、最終日は雪が降る場面もありました。最終日のコンディションには、どれくらい驚きましたか。
SO:「この週末はずっと驚きの連続だった。多くのドライバーがミスをしてタイムをロスしたし、僕たちも残念ながら序盤はそうだった。でもすぐに、チームのために1-2-3フィニッシュを狙える位置にいて、差が大きいことに気づいた。僕のモチベーションは、クルマを無事にゴールさせ、豊田会長に喜んでもらうことに集中することだった。母国で優勝を飾ることの難しさを自分は知っている。フォルクスワーゲンの時は、ドイツで勝つまでもっと時間がかかった。でもこのチームでは2回目で達成した。今夜は祝杯をあげるつもりだ」

Q:1-2-3体制を維持するのはどれくらい難しかったのでしょう。
SO:「確かにリズムを管理するのは難しい。特に滑りやすくトリッキーなコンディションではなおさらだ。プッシュしすぎることなく、リズムをキープした。タイヤ選択は常に難しく、2ステージ続けて同じコンディションになることがなかった。タフなラリーだったので、この順位で記者会見に出席できたことをみんな喜んでいる」

Toyota GAZOO Racing WRT

Q:今年のチャンピオン、カッレ・ロバンペラ。チームにとって、母国ラリーで1-2-3フィニッシュ、どれくらい特別なものか。最高の形で来季につなげていけるのでは。
KR:このような形で1年を締めくくることができるのは、確かに特別なことだ。表彰台に上った3台のマシンを大スクリーンで見ることができ、その前にチーム全員がいるのは素晴らしいことだ。難しいラリーでこのような結果を残せたことは、本当に素晴らしいことだと思う」

Q:前戦のセントラルヨーロピアンでは、この厳しいコンディションでラリージャパンのポディウムに上がるのは大仕事だと話していましたが、満足の結果と言えますか?
KR:「もちろん1位でフィニッシュしたかったが、難しい1週間で、思うようなペースではなかった。金曜日のコンディションを見て、とにかく安定した走りをキープして、チーム全体のために表彰台を目指したいと思ったんだ」

Jaanus Ree / Red Bull Content Pool



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