WRC第11戦フランス ラトバラの追撃をローブが一蹴 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRC第11戦フランス ラトバラの追撃をローブが一蹴

 

 競技3日目は、直線とジャンクションが続く狭道と、丘陵地帯を駆け抜けるリズミカルなワインディングロードがミックスされた計8本のステージ構成だ。路面コンディションはほぼドライ。土曜日ということもあって、多くの観客が詰めかけた。

 そのオープニングのSS9で、いきなりアクシデントが発生した。3位ミッコ・ヒルボネンを0.7秒差で追っていたペター・ソルベルグが、左コーナーを曲がりきれずにコースアウト。電柱にぶつかりリタイアとなってしまったのだ。スピードを緩めず観客やコースマーシャルを危険にさらしたという理由で、主催者はソルベルグに対し訓告。ソルベルグにとっては最悪の1日となった。

 SS9と続くSS10ではセバスチャン・ローブが連続ベストを刻み、2位ヤリ-マティ・ラトバラとの差を大きく広げた。ラトバラは全長43.45kmのSS10でコースを外れて側溝にはまり大幅にタイムロス。ローブとの差は一気に33.2秒差にまで広がってしまった。そして、10.8秒後方にはヒルボネンが迫っている。

 ラトバラは続くSS11でベストをマークし、さらにローブとの差を縮めようと意気込んだが、続くSS12は危険な場所に観客が陣取り警告後も移動しなかったためキャンセルとなった。

 再走ステージとなる午後のSSでは、少しでもプレッシャーをかけたいラトバラとローブのベストタイム合戦。ラトバラはSS13で27秒差に詰めたが、続くSS14と15でローブが押し戻し差は30.3秒に。この日最終のSS16ではラトバラがベストを刻んだものの、差は29.7秒差に縮まったに過ぎずローブのコントロールを打破することはできなかった。

 WRC9連覇に王手をかけた形のローブは「十分なアドバンテージだとは思うがまだラリーは終わったわけではない」と、最終日に向けての意気込みを語った。

 3位ヒルボネンは「今日は体調は悪かったが自分としては満足できる走りができた」と意外にも嬉しそう。そして僅差の4位争いは、SS13まで4位を保っていたMINIのダニ・ソルドが、SS14でオストベルグに抜かれ5位に後退。打倒オストベルグを宣言したが、3.9秒後方にはTC遅着で20秒のペナルティを受けたティエリー・ヌービルが迫っており、ラリー最終日は混戦が予想される。



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