ヒュンダイは2戦連続で4台エントリー、パッドン車は7日で製作 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ヒュンダイは2戦連続で4台エントリー、パッドン車は7日で製作

©Hyundai Motorsport

ヒュンダイ・モータースポーツは、今週開催されるWRCサルディニア戦に、前戦に引き続き4台のヒュンダイi20 WRCをエントリーさせる。

4人のドライバーのラインナップは前戦ポルトガルと変わらず、#3、#4の新型i20 WRCはパッドンとダニ・ソルドがドライブ。ヌービルの#20も最新型だが、ケビン・アッブリングは2015年スペックのi20 WRCを駆る。

前戦ポルトガルは厳しい戦いとなったヒュンダイ勢。昨年、このサルディニア戦ではヘイデン・パッドンが2位、ティエリー・ヌービルが3位とダブルポディウムを決めており、ポルトガルでの悪い流れを断ち切りたいところだ。

このポルトガルでは衝撃的なコースオフを喫し、マシンを全焼させたパッドン。担当メカニック陣は一足早くポルトガルを後にし、7日間で新たなマシンを製作したという。

アルゼンチンでの自身WRC初優勝からこのアクシデントという悪夢に叩き落とされたパッドンは、気持ちを新たに、昨年初ポディウムを決めたサルディニアに臨む。
「サルディニアには、忘れられない思い出がある。2014年はヒュンダイからの初参戦を迎えたラリー、そして一年後には初めてWRCでポディウムに上がったんだ」とパッドン。
「初めてのポディウムは、決して忘れられない。そして1年後、またサルディニアに戻る事を楽しみにしている。今年は、少し内容が変わりデイ1はかなり新しいから違うチャレンジになるが、それでも走行順は鍵となる。ポルトガルは厳しい内容になったが、あのアクシデントで自信を失うようなことにはなっていない。マシンを準備してくれたチームのみんなに感謝している」

ヒュンダイ勢で最もサルディニアの経験が豊富なのは、ソルド。ここ4年は連続4位となっているため、今年はポディウムを狙う。
「サルディニアはいいイベントだよ。とてもナローでコース脇に石が多い場所もあるけどね」とソルド。
「だから、走行順は影響すると思う。先頭を走るマシンは、路面を掃かなくてはならず、とてもスリッパリーでトリッキーになるからね。2週間前には、サルディニアに向けてテストを行ったが、いい内容だった。車内はとても暑くなりそうだから、体力的にも厳しくなりそうだ。新型マシンへの自信はさらに高まっているから、トラブルのない走りで上位争いができる能力を示したい」

ポルトガルではトップ5フィニッシュが視野に入っていながら、燃料切れという結末を迎えたヌービル。チームは原因を調査し再発防止の作業に努めたという。

「サルディニアは僕にとって特別な場所。4WDマシンで初めてWRCに参戦したラリーだ」とヌービル。
「ポディウムにも2回上がっている。今年もいいリザルトを出したいね。ポルトガルで起きた燃料の件については、再発を防ぐために必死で作業に取り組んできた。前戦は厳しい内容になったが、チームはいいスピリットを維持している」

今季2度目のWRC参戦を迎えるアッブリングは、2008年、2009年にサルディニアに参戦している。
「ポルトガルと連続してチームと参戦できるのがうれしい」とアッブリング。
「前のラリーからリズムを上げていきたいし、ミスを教訓に生かしたい。高速とテクニカルな部分が組み合わさっているので、今後に向けてもいい経験になる。自信を高めるために、一つ一つのステージを走り切り、経験を積み上げていく事が重要だ」



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