©HYUNDAI
ヒョンデは、1月22日にWRC開幕戦ラリーモンテカルロが始まることに先駆けて、2026年のヒョンデi20Nラリー1のカラーリングを公開した。今季は、ティエリー・ヌービル、アドリアン・フルモーをレギュラードライバーに据え、サードカーをダニ・ソルド、エサペッカ・ラッピ、ヘイデン・パッドンの3人がシェアする方式を復活させ、3タイトルすべての獲得を視野に入れるとしている。
i20Nラリー1はカラーリングが一新され、ヒョンデの世界のレース活動のヘリテージをオマージュしたものとなっている。象徴的なパフォーマンスブルーとアクティブレッドが復活し、ヒョンデNのホームであるニュルブルクリンクと、ヒョンデ自動車のR&Dセンター、デザインセンターの所在地であるNamyang(南陽)の文字が大きく描かれている。 また、シーズンを通して、特定のWRCイベントには特別なカラーリングが施される予定とのことだ。
WRC参戦13年目を迎えるヒョンデは、ドライバーズラインナップをリフレッシュし、トップを狙うことに専念する。タイトル獲りに向けて、サードカーをシェアする3人は、路面やこれまでの経験を考慮して参戦イベントを選別する。マルティン・ウィダグとのコンビとしては6年目となるヌービルは、25年は厳しいシーズンとなったが、最終戦のサウジアラビアで勝利。この勢いをモンテカルロにもつなげていく構えだ。
「自分は長年、ヒョンデと関係を続けてきた。常に良好な協力関係を築き、ともに選手権を戦い、勝ち獲るという刺激的なシーズンも経験してきた。今では、自分にとって非常に馴染み深い環境であり、多くのドライバーがチームに戻ってくるのは本当にワクワクする。今年は、EP、ダニ、ヘイデンが3台目のマシンをシェアする強力なドライバー布陣となっているb。最も楽しみにしているのは、選手権タイトルを争う最終戦だ」と、ヌービルは語っている。
ヒョンデからの参戦2シーズン目となるフルモーは、25年、ポディウム4回という安定感を披露しており、26年はWRC初勝利を目指す。
「26年もヒョンデから参戦できることを楽しみにしている。今シーズン、チームとともに初勝利を挙げることができれば、自分にとって非常に大きな意味を持つことになる」とフルモーは抱負を語る。
「医学の道を歩み、プロのラリードライバーとなった自分の軌跡を振り返ると、ヒョンデで勝利を収めることができれば素晴らしいことだ。今年の目標はタイトルを争うことであり、そのためには各イベントで最大限のポイントを獲得していかなくてはならない。厳しい戦いになるだろう。だからこそ、マシンの開発を継続し、チームとして緊密に連携し、シーズン開幕から結果を出していく必要がある。 チームメイトであるサードカーのドライバーたちも、可能な限り多くのポイントを獲得しようと意欲的であり、同時にティエリーと自分をサポートしてくれる姿勢を心強く感じている。チームとして結束して取り組んでいくし、モンテカルロの開幕が待ち切れない」
WRCフル参戦19シーズンを誇るソルドは、ヒョンデでは通算2勝、ポディウム20回をマークしている。25年はポルトガル選手権に参戦してタイトルを獲得しており、ラフグラベルのスキルにチームは期待をかけている。
ソルドは、「今年チームに復帰するのは、まるで家に帰ってきたような気分。ポルトガルではヒョンデをドライブしていたので、何かまだそこにいるような気分だが、再びトップカテゴリーに戻れてうれしい。ポルトガルラリー選手権での経験は素晴らしいもので、間違いなく自分をより優れたドライバーに成長させてくれた。サードカーをドライブする自分たちは、大きな責任を担う。ヒョンデのタイトル争いにおいて、 可能な限り多くのポイントを獲得することが重要だ。参戦するすべてのイベントで、可能な限り高い順位でフィニッシュできるよう、あらゆる面で全力で挑んでいく」と、意気込みを語っている。
24年のラリースウェーデンを制しているラッピは、コ・ドライバーにエンニ・マルコネンを迎えてのWRC復帰。25年はこのコンビでフィンランド選手権に参戦し、5勝をマークしてタイトルを獲得した。ERC、WRC2と様々なシリーズに参戦してきたラッピは、その幅広い経験を活かしたいところだ。
「WRCへの復帰は予想外だったが、うれしい驚き。再び自分の中に闘争心が芽生え始めたので、やりたくなった。戻ってこられて本当に良かった。クリスマス前に、i20Nラリー1で開発テストを行ったが、フィンランドラリー選手権の参戦が非常に役立ったと思う。ドライビングのリズムを保つことができた。それがなければ、この復活は不可能だったと思う。各イベントごとにチームと協議し、サードカーの目標を決めていく。ティエリー、アドリアンとともに可能な限りのサポートを行い、最大限のポイント獲得を目指す。ラリーのたびに全力を尽くし、万全の準備を整える必要があるが、同時にそれらすべてを楽しむことも必要だ。楽しみがなければ、結果はついてこないからね」
17年以来のWRC参戦に臨むパッドンは、ERCやAPRC、母国ニュージーランド選手権でもヒョンデのマシンで参戦してきた。今シーズンは開幕戦モンテカルロから登場し、豊富な経験をチームで活かしていく。
「WRCのトップカテゴリーに復帰するとは思っていなかった。緊張しているが、もちろんすごくワクワクもしている。自分は、決して諦めてはいけないことの好例だ。WRCを離れてから、様々な選手権で多彩なドライビングを経験してきたので、クルーとして大きく成長できたと思う。特にターマックでの走りは顕著だ。ERCではターマックラリーを多く経験したので、8年前の自分とは確実に違うドライバーになった。新しいマシンと環境という未知の領域にいきなり飛び込むことになるので、これは挑戦だ。自分たちの主な目的は、車両開発において可能な限りチームを支援し、イベントで貴重なポイントを獲得すること。モンテカルロでさらに走行経験を積んだ後、シーズンの後半に向けて競争力を高めていきたい」
なお、ヒョンデ・モータースポーツは、テストのベースをフィンランドから南フランスに移し、1年を通してより多彩な路面での走行を重ねていく。この動きは、特にシーズン後半の過酷なグラベル連戦を見据えたものとしている。
ヒョンデ・モータースポーツの社長でチーム代表も務めるシリル・アビテブールは「今シーズンはこれまで以上に強い決意と闘志を持って戻ってくる。昨年は困難な年だったが、自分たちの弱点と、26年にさらなる飛躍を遂げるために取り組むべき課題について多くを学んだ」とコメント。
「我々の目標は、今年も3つのタイトルすべてを獲得することだ。改良したマシンの成熟度により、この目標達成に向けた態勢がより整っていることを確信している。根気強く綿密なテストプログラムを経て実現した極めて重点的な改良、そして経験豊富な専任スタッフによるリーダーシップチームの強化は、モータースポーツにおけるヒョンデの決意を示すものだ。戦術的な観点から、24年に成功を収めた体制に戻す。ローテーション制のサードカーを投入し、ティエリーとアドリアンが確実に発揮する堅実なパフォーマンスと組み合わせていく。ヘイデン、ダニ、エサペッカの復帰により、我々は技術と経験を取り戻すだけでなく、WRCシーズンがもたらす困難な状況下で成功に不可欠となる、再活性化された前向きなチーム精神も取り戻す。トヨタとの競争は再び厳しいものとなると思うが、我々が目標を達成する力を持っていると確信している」
ヒョンデ・モータースポーツのWRCスポーティングディレクター、アンドリュー・ウィートリーは「今年の目標は明確、年末までに3つのタイトルすべてを争える立場に身を置かなくてはならない」と決意を語る。
「チームには適切な経験が備わっていることを確信しているので、パフォーマンスに一貫して集中できる絶好の機会を得ていると考えている。冬の間に行った作業を経て、我々はマシンに関する理解を深めた。強みと弱みが明確になったので、それらを踏まえた計画を立て、可能な限り最善のポジションを確保できるようになった。デザイン、エンジニアリング、開発、テストの各チームが、膨大な作業を行ってきた。ラリーサウジアラビア終了からラリーモンテカルロ開始までに16日間のテストを実施する予定だが、これは非常に大規模なものであり我々を劇的に助けることになるだろう」













