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ヤリ‐マティ・ラトバラ、GRヤリス・ラリー1ハイブリッドでWRCフィンランドに参戦、チーム代表は豊田章男会長が代行

©Toyota Gazoo Racing WRT

トヨタ・ガズーレーシングWRTは、チーム代表のヤリ‐マティ・ラトバラが、8月3〜6日に母国でありチーム拠点でもあるフィンランドで開催されるWRC第9戦ラリーフィンランド(グラベル)に、トヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッドで自ら参戦することを発表した。会期中のチーム代表職は、豊田章男会長が務めるという。

ラトバラは、3月に開催された全日本新城ラリーでデモンストレーション走行披露のために来日した際、40歳になるまでにラリー1マシンでWRCに参戦したいという希望を明かしていたが、早くもその願いが実現することになった。5月26〜28日に開催されたスーパー耐久シリーズ第2戦の富士24時間レースでは、液体水素を燃料として搭載したGRカローラH2コンセプトで参戦しているラトバラは、9月8〜10日に開催される全日本ラリー選手権第7戦ラリー北海道(グラベル)にも参戦を予定していることを明かしている。

今回のWRCフィンランド参戦について、チームはその経緯を説明するラトバラの一問一答を公開した。

(以下、チームリリース)


ヤリ‐マティ・ラトバラ、ラリーフィンランド参戦を発表

Q: ヤリ‐マティ、2023年のラリーフィンランドにGRヤリス・ラリー1ハイブリッドで参戦する。その経緯は
ヤリ‐マティ・ラトバラ(J-ML): 始まりは2022年シーズンが終わった後だと思う。日本に行った時に、会長のモリゾウさんと話をしていて、ラリー1マシンを体験してみたいという夢を持っていることを伝えた。この20年間、自分が経験したのはすべてWRカーで、どの改良型もドライブしたが、ラリー1マシンでの経験はないから40歳になるまでに体験してみたかった。つまり、今年か2024年か2025年だ。そしたら、モリゾウさんは「それはやらなくっちゃね、ぜひやろう!」と言ってくれた。その時は、いつになるかは決まらなかった。でも、今シーズンは、レンタルできる4台目のマシンあるので、今シーズンに入ったらいきなりアキオさんが「うん、今年できるね、今年やろう!」と言ったんだ。アキオさんは、僕が乗っていいと言ってくれたので、僕はアキオさんに「そしたら、あなたにチーム代表をやってもらえるね」と言った。そうして話がまとまったんだ。

Naoki Kobayashi

Q: 母国ラウンドに、またトヨタの最高峰レベルのマシンで参戦する気持ちはどれくらい特別なものか
J-ML: ちょっと現実ではない感じがしているし、少し緊張もし始めている。フィンランドで走るのは特権のようなものだからね。母国ラウンドであり、選手権屈指の最高のラリーだから、気持ちも感情も、とても高まっている。ラリー1マシンで走るのは初めてだから、トップリザルトを狙うのは難しいことは承知だ。トップレベルのマシンで走るのは2019年以来だから、4年ぶり。だから、この週末は楽しんでいい時間を過ごすことを目標にしたいと思っている。ステージを走り終えるたびに笑顔になれるようにね。

Q: ラリー中にドライバーをやりながらチーム代表を務めるのは可能か。どのようにやりこなすのか
J-ML: この週末は、アキオさんがチーム代表の役目を務めてくれる。彼にこの仕事をしてもらえてすごくうれしいし、自分はドライバーに専念できるしね! 少し気持ちが楽になるよ。

Q: このラリーで目指すところは。ラリーフィンランドで何を期待していいか
J-ML: 言ったように、目標はステージを走り終えるたびに笑顔になること。リザルト的には、トップ5からトップ10の間くらいに入れれば、心から喜べるし、いい週末になる。1日テストをして、そのまま実戦になる。テストを1日やっただけでマシンに乗るのは簡単ではないけれど、いずれにしても経験して楽しむための参戦だ。ドライバーとして新しいキャリアを積んでいるわけではない。違う考え方を持つことも必要だ。ラリーを楽しんで、ラリーへの情熱とその素晴らしさを分かち合うためにいるのだという心構えで参戦しなくてはならない。だから、トップ5からトップ10の間が目標ってことなんだ。

Q: テストは1日だけとのことだが、それ以外の準備は。チームのドライバーたちにアドバイスを求めるか
J-ML: たぶん、アドバイスをもらうと思うね! それからイベントの前に、動画で勉強もしなくてはならない。動画でステージを観て、ステージについて質問する必要が出てくると思う。走ったことのないステージがいくつかあるからね。Vekkulaは昨年、初めて使用されたので、自分は走ったことがないんだ。ほかにもアドバイスをもらったり、コーナーをカットできるかどうかを聞いたり、経験のある仲間に聞かなくてはならないだろうね。それから、ランニングも少しやらなくちゃ。コ・ドライバーのユホ・ハンニネンと一緒に体重を落とすことができたらポジティブだけど、できる保証はないね!

全体として、今年のラリーフィンランドはどれくらいエキサイティングなものになるか。ルートには大きな変更があり、カッレ・ロバンペラは選手権リーダーとして母国ラウンドを迎えるし、あなた自身も参戦する
J-ML: 2015年は、Myhinpaaがパワーステージだった。Myhinpaaがこのラリーに戻ってきたら絶対に走らなくてはと、いつも思っていた。Myhinpaaはあの年以来、ラリーフィンランドのルートに入っていない。だから、2023年にラリーフィンランドに参戦できるのは完璧なタイミング。自分の大好きなステージが、このラリーに戻ってくるんだからね

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