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WRCサルディニア:アビテブール代表「この瞬間のために、モータースポーツをやっている」イベント後記者会見

©Hyundai Motorsport GmbH

WRCラリーイタリア・サルディニアのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。相性のいいサルディニアで、待望の今季初勝利を1-2で決めたヒョンデ勢。テクニカルディレクターにフランソワ-クサビエ・ドゥメゾンが就任して迎えた初戦と重なったが、チーム代表のシリル・アビテブールは、名手ドゥメゾンひとりの力で勝利につながったわけではないと冗談交じりに語った。

●WRCイベント後記者会見 出席者

Hyundai Motorsport GmbH

1位ドライバー:ティエリ・ヌービル=TN(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)
1位コ・ドライバー:マルティン・ウィダグ=MW(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)
2位ドライバー:エサペッカ・ラッピ=EP(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)
3位ドライバー:カッレ・ロバンペラ=KR(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
シリル・アビテブール=CA(ヒョンデ・シェル・モビスWRT、チーム代表)

Q:ティエリー、難しいコンディションの中での今季初優勝、おめでとう。この週末、特に今日はどのような戦いだったか
TN: まず、ポディウムの1番の場所に戻ることができてうれしいよ。みんなが見てきたとおり、タフでチャレンジングな週末だった。最初から厳しい争いに絡み、週末を通して浮き沈みもあったが、そのたびに取り戻すことができた。セバスチャン、エサペッカとの争いになってからも、いいアタックができてマシンのフィーリングも良くなり、タイヤ戦略もかなり良かったと思う。最終的に、戦略がうまくいってオジエにプレッシャーをかけ、そのオジエがミスをしたことで、チームに1‐2フィニッシュできるチャンスが巡ってきた。この時を待っていたし、チームのみんなが報われた。だから、ここにいられてうれしいよ。

Hyundai Motorsport GmbH

Q:日曜日序盤のペースに驚いた人は多かったと思うが、少し抑えていくのかもしれないと思われていた中、最初の2本はかなり攻めていたようだが
TN: 実はそうでもなかった。とにかく、まずまずのリズムで走り切ることに努めていた。遅すぎるとマシンがうまく動かなくなってしまうし、そうなったら最悪だと思ったからね。走りやすい速さで走っていたが、パワーステージは最悪だった。もちろん、一日が長く、朝早く出発して、長いリエゾンを走って、TC前の待ち時間が長く、リグループでも長い時間待っていたので、雨が降り出さないかと様子を見るしかなかった。そして、ステージは超ウエットになって、最悪のコンディションになった。最終ステージに対して自分のタイヤはまったく合わないことはわかっていたので、すごくストレスがたまったし、とにかく走り切ることを目指した。なんにせよ、カッレが5ポイントを獲りに行くことは分かっていたので、自分が最大のリスクを負っても最高でも1ポイントだったと思うし、最悪は獲れないかもと思ったから、自分たちとしてはいいアプローチだったと思う。それでフィニッシュできたんだからね。

Q:マルティン、ティエリーは最終日はストレスが溜まったそうだが、君にとってどんな週末だったか。サルディニアとしては珍しく、毎日雨が降った。コ・ドライバーたちには、手間が増えたか
MW:その通りだね。タイヤやいろいろなことに対して戦略がとても重要だったが、チームとしてとてもよく動けたし、最終的に結果に結びついたから、とてもハッピーだよ。

Hyundai Motorsport GmbH

Q:今回、新しいステージがあったり、超ロングステージのモンテレルノが2本のステージの間に設定されたり色々あったが、コ・ドライバーとして特にどんなことが難しかったか
MW:チャレンジングだったが、そうしたことが自分は好きだし、次のサファリもそういう点が好きなところ。ロングステージ、チャレンジング、長い時間集中を維持しなくてはならない、ドライバーにいいリズムをつかませる。そんな試練が自分は好きなんだ。

Q:ティエリー、選手権は素晴らしいバトルになっているが、今回の勝利はどれほど重要なものになりそうか
TN:次のケニアは、ラフなコンディションで自分たちのマシンはかなり信頼性があるのでいいイベントになると分かっているが、フィンランドとエストニアは自分が最も得意としている路面でもイベントでもなく、間違いなくカッレが強いので、今回、高ポイントを獲得できたことは大きいが、ケニアをいいイベントにしてさらにポイントを重ねることが、さらに重要になってくる。いつも通りタフなチャレンジになるが、いまフィーリングがとてもいいので、心から楽しみにしている。

Q:エサペッカ、週末を通してフィーリングが良かったようだ。チームとしても素晴らしい結果になり、自身も連続ポディウム。今回のリザルトの気分は
EP:結果としてはとてもハッピーだし、満足している。ここ何戦かポディウムに上がっているがずっと3位だったので、少なくとも2位に上がったのはいいね。おっしゃる通り、ここ2カ月のことを思えばチームとしてとてもいいリザルトだと思うので、チームのみんなも報われたと思う。

Q:今回、一番の試練は
EP:ソフトが12本。通常は、12本のタイヤでひとつのラリーを戦ったりはしない。もちろん、ハードが2本あったから使ったのは14本だけど、ラリーサルディニアを12本のソフトタイヤで走ったんだよ、って言われたら信じられないね。これが今回、一番大変だった。

Hyundai Motorsport GmbH

Q:土曜日の最後に、オジエがコースオフをしたのを見てすぐに抑えたと言っていた。今日のアプローチは
EP:ほぼ同じ。カッレとは大差がついていたので、とにかく一日をスマートに走り切ることに努めた。タイヤも、朝スタートした時点ですでに終わりかけていたから、速さも抑えていたしパワーステージもあまりプッシュできなかった。それに天気もメチャクチャだったから。マディな時はいいタイヤが必要なのだけど、それがなかったので、最終日はとにかくクルーズ走行だった。

Q:次のケニアは。周りのドライバーはみんな経験を持っているが、この点は不利になるか、それとも新鮮な目で興味深く見ることができるか
EP:もちろん興味深いね。出たことがない点がアドバンテージになるとは言えないので、もちろん不利だと思うが、自分的にはアプローチが少し異なると思う。必死でプッシュするのではなく、たぶん賢明に、あそこのコンディションでどんな走りをするべきかを理解する必要があると思う。クロアチアのように、最終的に結果につながることを期待するよ。

Q:カッレ、選手権リーダーとして今大会を迎え、ラリーを終えてその順位をキープしたが、通常、ここでは先頭走行はタフだ。金曜日の時点でポディウムに上がれると思っていたか、それともうれしいサプライズか
KR:ちょっとサプライズかな。今回は、カレンダーの中でもあまり好きではないラリーだから、あまり結果は期待していなかった。ここではいつも苦戦してきたからね。なぜか、自分とはあまり相性が良くない。だから、もちろんこの結果にはかなりハッピーだ。もちろん天気にも助けられたが、それでもモンテレルノではドライになってかなりタイムをロスしたから、それを取り戻さなくてはならなかったし、場所によってはクレバーになる必要もあった。とにかく走り続けて、何かが起きるのを待つという感じ。あまり遅れは取り戻せなかったが、いい仕事はできたと思うよ。

Toyota Gazoo Racing WRT

Qパワーステージでは、難しいコンディションでもいつも通り最大ポイントを獲得した。日曜日にタイヤをセーブする光景は、ドライバーたちにも観ている方にも楽しいものではないが、何がその解決策になるだろうか
KR:かなり明白だと思う。FIAは、パワーステージの前に新しいタイヤを1セットキープできる規定を作らなくてはならない。コストとしては大きな追加ではないと思うし、パワーステージの前にタイヤフィッティングゾーンを設置するのは簡単なことだ。ポルトガルと同じ。戦いを抑えるのは、ファンに対してもいい気分じゃない。実際、かなり抑えて走っていた。みんながそうしていたからね。ファンにとっても、自分たちにとってもいいものではない。

Q:次のケニアはいつもチャレンジングなイベントだが、今回は実際に走るまでコンディションが分からず、ケニアよりもチャレンジングだったのではないか。次戦をどれくらい楽しみにしているか
KR:2回出ているけど、好きなイベントだ。昨年は良かったし、2021年もトラブルを抱えてスタックするまでは順調だった。天気次第なのはいつものことだし、ラリーごとに内容がまったく変わることもあるのでビッグチャレンジだが、自分たちとはかなり相性がいいと思う。だから、もちろんコンディション次第になるが、いいラリーをして、また高ポイントを獲りたいね。

Q:シリル、ヒョンデが1‐2、今季初勝利でもある。どのチーム、ドライバー、コ・ドライバーにとっても本当にハードなラリーだった。自身にとってもチーム初勝利だ。チーム全体の努力の賜物であることはわかっているが、今の気持ちは
CA:まさにチームの努力によるものだ。それを見るのも、監督するのも、リードするのもすべていい。この瞬間のために、モータースポーツをやっている。自分はF1では一度も勝てたことがないので、自分たちが勝てる場所を見つけられて、とてもうれしいよ。冗談はともかく、本当に素晴らしいことだし、チームはこの勝利にふさわしい。これまでも目前に迫ったことはあった。今シーズンの前は、常にポディウムに上がっていたが、いま、トヨタに離され始めていることは明らかなので、今日の勝利とチームの結果は選手権だけでなく、全体の勢いの上でもとても重要なことだ。金属のものだけでなく、頭脳や心、自信も重要であり、ケニアのような厳しい戦いを前にして、特に勢いを変えることは非常に重要だ。

Q:変化という意味では、チームにフランソワ-クサビエ・ドゥメゾン(FX)が加入し、彼にとってはチームでの初めてのラリーだ。テクニカルディレクターとして豊富な経験を持つ彼は、チームに何をもたらしてくれるのか
CA:彼がいたから勝てたわけではないというのは、明確にしておきたい。彼はすべての栄光を持っていくわけではない。自分でもないしね。冗談はともかく、テクニカルディレクター不在のチームに大きな穴が空いていたことは、自分が加入した当時から明らかだったと思う。ラリーも含め、モータースポーツは技術が命だ。優れた素材も、素晴らしいパワートレインも、最高のシャシーも揃い、 データサイエンスやパフォーマンスの分析、ラリーエンジニアリングの面でも多大な尽力を注いでいるが、どこかの時点で、技術的な方向性を示すトップが必要になる。チームに対して戦略的な方向性を示す自分の役目はうれしく思うが、技術面でも強力なリーダーシップを発揮して、確実に成果を上げることも必要になる。我々は多くのいいアイデアや優れた感性を持っているが、それを実現し具体的に実行に移す必要がある時期を迎えており、その点に力を入れていく。

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