それは『未完の大器』だったのか
1993年末から開発がスタートした3代目のグループAセリカ、ST205。ST165、ST185からの反省点を活かして量産車の時点で多くのアイテムを盛り込んだ。これら勝利を見越した取り組みとは裏腹に、開発は難航を極めた。ライバルに比べて大きく重たいボディ。気難しいフロントサスペンション。
スピードを渇望するあまり、いつしか道を違えた。しかし先代のST165、ST185がそうだったように、TTEの技術はその不利をいずれ克服できたのではないか。カローラWRCに続く道を作り上げたラリーカーを検証する。
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”飛竜の系譜”の裔として
これまでラリーセリカの歩んできた道は、決して順風満帆とは言えないものだった。
ST205の活躍を写真と共に振り返る
キーパーソンインタビュー ユハ・カンクネン
ST165、ST185を駆ってきたユハ・カンクネンだったが 新たなるウエポンとしてトヨタが提示してきたST205に戸惑いを隠せなかった。
それでも改善されたエンジンを武器に、ビッグサイズになったボディの欠点を補いつつ奮闘していた矢先、まさかの事態が起きた。
穿たれたピリオド
セリカGT-FOUR ST205を語る際、避けてとおれない、違法リストリクターにまつわる事件。不正へと駆り立てたのは勝利への重圧か、あるいは──。
関係者の証言をもとに、あらためて振り返る。
藤本吉郎にとってのST205
藤本吉郎がトヨタ・チーム・ヨーロッパのワークスドライバーとしての活動を開始した1994年ST205は、次期主力マシンとして開発の真っ只中にあった。
その後、実戦では苦労が絶えず キャリア断絶につがなる因縁のクルマとはなったが、自身にとっては思い出深い1台だという。
TTEチームマネージャーの回想
チームは モチベーションに溢れバラエティに富んだ国籍のメンバーが集い、たったひとつ、勝利という目標に向かって突き進んだTTE。
その黄金期を築きあげた当事者のひとりに 激動の時代を振り返ってもらった。
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