ダカール2023:ステージ12でセバスチャン・ローブが5本連続ステージウインで総合2位に浮上 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ダカール2023:ステージ12でセバスチャン・ローブが5本連続ステージウインで総合2位に浮上

©A.S.O. / Charly Lopez

ダカールラリー2023年大会は1月13日、マラソンステージの後半となるステージ12がエンプティ・クオーター〜シャイバ間の185kmに設定された。クルーは前日の夜はメカニックたちと離れて過ごしており、チームはこの日を終えて、2日間に渡りエンプティ・クオーターの砂丘を450km走り続けたマシンのメンテナンスにあたった。

バーレーン・レイド・エクストリーム(BRX)のセバスチャン・ローブは、この日もトップタイムを叩き出し、これで5本連続ステージウインを獲得。大会序盤は大きな遅れを喫し一時は累積順位26番手まで後退したが、ついに2番手に浮上した。
「完璧な一日だった。ミスもなくストールもせず、切り返すこともなかった。いい走りができたし、マシンの動きも完璧だった。2位が自分たちのゴールなのでプッシュしている」とローブ。

DPPI / Red Bull Content Pool

総合順位でローブの上に立つのは、これでナッサー・アル-アティヤ(トヨタGRダカールハイラックス)ただひとりとなった。カタール出身のアル-アティヤは、この日はローブに3分半遅れの3番手タイム。マラソンステージの2日間を最低限のロスでとどめ、大会連覇・5度目のダカール制覇に向けて残すところ2ステージとなっている。
「いい形でマラソンステージをフィニッシュして、マシンもいいコンディションで戻すことができた。毎日、トップ5のタイムでフィニッシュできれば、自分的はOK。十分なリードを築いているからね」とアル-アティヤはしっかりコントロールした戦いを見せている。

A.S.O. / Frederic Le Floc’h / DPPI

ダカール初参戦のルーカス・モラエスは、ついに2番手の座をローブに譲ることとなってしまったが、それでもポディウム圏内に残る大健闘を見せている。ローブとの差はまだ2分程度で、4番手のジニエル・ド・ヴィリエール(GRダカールハイラックス)には1時間のギャップを残している。
「まだポディウムにいるので、残り2日間、フィニッシュまでこの順位を維持するためにハードに戦っていく」とモラエス。

Marcelo Maragni / Red Bull Content Pool

1月14日は、今回のダカールでエンプティ・クオーターを走行するのが最後の日となる。ステージ13は、シャイバ〜アル・ホフフ間に153kmが設定されている。

ダカール2023 暫定結果(ステージ12終了時点)
T1 Car Class
1 N.アル-アティヤ(トヨタGRダカールハイラックス) 41:16:24

2 S.ローブ(プロドライブ・ハンター) +1:27:10

3 L.モラエス(トヨタ・ハイラックスオーバードライブ) +1:29:11
4 G.ド・ヴィリエール(トヨタGRダカールハイラックス) +2:22:21
5 H.ラテガン(トヨタGRダカールハイラックス) +2:34:21
6 M.プロコップ(フォード・ラプターRSクロスカントリー) +3:00:26
7 B.バラグワナス(センチュリーCR6-T) +3:34:23
8 W.ハン(SMG HW2021) +4:11:38


日本勢は1月12日のステージ11、チームランドクルーザー・トヨタオートボデーのトヨタ・ランドクルーザー300 GR SPORTを駆る三浦昂が、マラソンステージの前半をスタックによる5分ほどのタイムロスだけで乗り切り、4輪部門総合98番手・市販車部門トップのタイムでステージをフィニッシュした。しかし、ロナルド・バソは、序盤にエンジンのベルトが破損して修復に1時間を要したほか、1本のリム落ちも喫してしまった。ゴールが日没後になったこともあり到着は遅れたものの、総合123番手/部門2番手のタイムでフィニッシュ。累積順位ではバソが総合95番手/部門首位、三浦が同116番手/2番手につけている。
チーム監督の角谷裕司は「シャイバのビバークは通信状況が劣悪で情報が把握出来ず、いつも以上に心配しましたが、無事着いてほっとしています。選手もクルマも問題ないとのことで、明日また頑張って欲しいと思います」と安堵を見せた。

ハイブリッドシステムを搭載した日野600シリーズで参戦している日野チームスガワラの菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組はこの日、前半の砂丘で転倒を喫したがダメージは小さく、トラック部門総合19番手タイムでこの日をフィニッシュ。累積順位は10番手となっている。
菅原は「今日は転倒のほか、色々盛りだくさんの一日でした。クルマの状況に問題はなく、明日マラソンの後半をしっかり走ってシャイバに戻ります」とコメントしている。

A.S.O. / G.Soldano / DPPI



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