ダカール2023:ステージ4はセバスチャン・ローブがトップタイム、総合首位はナッサー・アル-アティヤがキープ – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ダカール2023:ステージ4はセバスチャン・ローブがトップタイム、総合首位はナッサー・アル-アティヤがキープ

©A.S.O. / Frederic Le Floc’h / DPPI

ダカールラリー2023年大会は2023年1月4日、ハイルのビバーク周辺をループするステージ4が行われた。ラクダ草の間を縫い、砂漠の渓谷に入った後、砂丘も待ち構える425kmというコース設定だ。

この日のステージでトップタイムを争ったのは、セバスチャン・ローブ(プロドライブ・ハンター)とステファン・ペテランセル(アウディRS Q e-tron E2)。何度も首位を入れ替える激戦となったが、最終的にWRC9連覇王者のローブが、ダカール14回制覇のペテランセルを13秒先行してフィニッシュラインを越えた。

BRX / Julien Delfosse / DPPI

「ハンターの速さを示すことができて、最高の気分。マシンが順調だったので、スタートからフィニッシュまで必死にプッシュした。すべてよかった。フィニッシュ手前80kmあたりでパワーステアリングが少しタイトになった感じがあったり、手前20kmあたりでは砂丘でかなり速度を抑えなくてはならなかったが、うまく走り切れた。今日、トップタイムをマークできてうれしいよ」と語るローブ。総合順位は14番手まで挽回したが、序盤の遅れが響き首位との差はまだ1時間半以上残っている。

ステージ2番手のペテランセルは総合3番手をキープ。チーム・アウディ・スポーツのチームメイト、カルロス・サインツがこの日は3番手タイムで続き、前日サスペンションの修復でロスした45分を少しでも取り戻すことができた。

A.S.O. / Gigi Soldano / DPPI

一方、大会連覇に向けて総合首位につけるナッサー・アル-アティヤ(トヨタGRダカールハイラックス)は、この日はコントロールしながらステージをクリアし4番手タイム。18分以上のアドバンテージを握っている。

「まったくラクなステージではなかった。ラクダ草がたくさんあったし、プッシュした後にパンクも1回あった」とアル-アティヤ。

A.S.O. / Frederic Le Floc’h / DPPI


1月5日は、ハイル周辺をループする、より砂地の多いステージ5・374kmが設定。砂丘をスムースに通過するナビゲーションが鍵となる。

ダカール2023 暫定結果(ステージ4終了時点)
T1 Car Class
1 N.アル-アティヤ(トヨタGRダカールハイラックス) 16:34:13

2 Y.アル‐ラジ(トヨタ・ハイラックスオーバードライブ) +18:18
3 S.ペテランセル(アウディRS Q e-tron E2) +18:52
4 C.サインツ(アウディRS Q e-tron E2) +32:55
5 H.ラテガン(トヨタGRダカールハイラックス) +45:25
6 L.モラエス(トヨタ・ハイラックスオーバードライブ) +45:27
7 G.ドゥビリエ(トヨタGRダカールハイラックス) +32:08
8 M.エクストローム(アウディRS Q e-tron E2) +50:00

14 S.ローブ(プロドライブ・ハンター) +1:33:43



日本勢では、チームランドクルーザー・トヨタオートボデーから参戦しているトヨタ・ランドクルーザー300 GR SPORT勢は、1月2日にステアリング系のトラブルに見舞われたロナルド・バソが深夜にビバークに到着。マシンを修復して3日のステージ3をスタートした。この日は、雨により後方スタートの競技者は走行途中で競技が中断。三浦昂とバソは、ハイルのビバークへと戻った。
この日を終えて三浦は「今回のダカールが始まって以来、タイヤのパンクする本数が多い状況です。今日はあえてペースを抑えて走行したのですが、4本パンク。最後は250号車にスペアを1本借りて事なきを得ましたが、なんとか解決したいと思っています」と語っている。

日野600シリーズで参戦している日野チームスガワラの、菅原照仁/望月裕司/染宮弘和組も、このステージをCP2まで層越した後にハイルに移動。中断した競技者の結果は、現在、主催者が調整を行っている。
序盤1回のパンク以外はノートラブルでこの日の走行を終えた菅原は「引き続き快調に走ってきたので残念ですが、この雨量では中止は仕方ない。エアコンが壊れたり、引き続きパーキングブレーキの具合が悪かったりと細かいトラブルはありますが、全体に順調です」とコメントしている。

A.S.O. / Florent Gooden



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