ダカール2022:トヨタのナッサー・アル‐アティヤが連続トップタイム、セバスチャン・ローブは2番手に浮上 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ダカール2022:トヨタのナッサー・アル‐アティヤが連続トップタイム、セバスチャン・ローブは2番手に浮上

©ASO / Horacio Cabilla

ダカールラリー2022は1月2日、ハイルをループするステージ1B(333km)の走行が行われた。ビバーク地となったハイルは夜の間に雨が降ったことで、この地を出発したコンペティターたちは、早朝から霧に包まれた。世界的に有名なロックアートのある1500m級の山々に囲まれた砂浜が舞台となったこのステージは、85%が石の多いサンディな区間で4%は砂丘と、今大会最初のロングステージから難しいセクションが登場した。

この日もサウジアラビアの砂漠で会心の走りを見せたのは、ナッサー・アル‐アティヤ(トヨタ)。前日のプロローグランに続いてトップタイムをマークし、総合首位の座を堅守した。

「今日のマシュー(ボーメル、コ・ドライバー)と自分の仕事には満足している。最初から最後まで、必死にプッシュした。マシューのナビゲーションは素晴らしかった。大きなリードを築いてデイ1を終えられたのは上々の滑り出しだが、先はまだまだ長い」とアル‐アティヤ。

この日のステージでアル‐アティヤに食らいついたのは、WRCのレジェンド、セバスチャン・ローブ(プロドライブ・ハンター)で、アル‐アティヤからの遅れを13分以内に抑えて総合2番手に浮上した。

「長く難しいステージだった。今日は、ナビゲーションが本当にトリッキーだった。道がラフな場所があり、2回のパンクに対応しなくてはならなかった。滑り出しとしてはハードなステージだったよ」とローブ。

ASO / Charly Lopez

一方、フル電動パワートレーンのマシン、RS Q e-tronで注目を集めるアウディ・スポーツ勢にとっては、厳しい滑り出しとなった。この日を終えて37番手のマティアス・エクストロームがチーム最上位。エクストロームは、ナビゲーションの問題でこの日のステージではアル‐アティヤに1時間半以上の遅れを喫した。さらにカルロス・サインツもナビゲーションの混乱で2時間以上をロス。ステファン・ペテランセルは衝撃で左後輪にダメージを負い、ハイルのビバークに戻るために砂漠の中で長時間アシスタンストラックを待つことを余儀なくされた。

「ダカールでは1kmごとに危険が待ち受けていると、自分はいつも話していた。今日はスタートしてまだ150kmなのに、そんな危険に遭遇した。受け入れがたい事態だが、これもレース。どんなトラブルにも学ぶべきことはある。ここから自分たちの目標は、できる限り長く走り続けることだ」とペテランセル。

3日は、アル・カイシュマで339kmのステージが設定されている。ビバーク地のアル・アルタウィヤが嵐による洪水に見舞われたため、主催者はこのステージ2のフィニッシュをマラソンステージのビバーク地でもあるアル・カイシュマに移すことを余儀なくされている。

日本勢ではステージ1A、チームランドクルーザー・トヨタオートボデーの三浦昂とロナルド・バソが市販車部門首位、2番手で走り終えている。また、このダカールでハイブリッド仕様のHINO600シリーズを初投入した日野チームスガワラも、菅原照仁がトラック部門総合22番手で最初のステージを走り切った。

3年連続でチーム代表兼任でのダカール参戦を新車両で挑む菅原は「ハイブリッドになって初めてのダカールに臨み、新しい時代を感じながらスタートした。主催者のトラブルなのか、ペースの速い車両のスタートが遅れたため何度かコース上で避けて先行させる場面があり、多少のタイムロスになったと思う。ともあれ初日としてはまずまずの内容だった」と語っている。

ASO / F.Gooden / DPPI

2022ダカール暫定結果(1B終了時点)
1 N.アル‐アティヤ(トヨタ) 3:30:53
2 S.ローブ(プロドライブ・ハンター) +12:44
3 M.プロコップ(フォード) +22:39
4 L.アルバレス(トヨタ) +27:42
5 V.バジルエフ(MINI) +28:58
6 S.ハルペルン(MINI) +29:37
7 G.ド・ヴィリエール(トヨタ) +33:33
8 J.ライゴンスキ(MINI) +41:51



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