WRCスペイン:オジエ「なぜか初日から勝てる気がしていた」イベント後記者会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCスペイン:オジエ「なぜか初日から勝てる気がしていた」イベント後記者会見

©Toyota Gazoo Racing WRT

WRCラリースペインのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。初日走行順7番手と理想的ではない状況にもかかわらず、序盤から圧倒的なペースを披露して優勝を飾ったトヨタのセバスチャン・オジエ。ラリー1マシンでの初めての優勝に、会心のパフォーマンスであったことを語った。

●WRCイベント後記者会見 出席者

Toyota Gazoo Racing WRT

1位:セバスチャン・オジエ=SO(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
2位:ティエリー・ヌービル=TN(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)
3位:カッレ・ロバンペラ=KR(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
ヤリ‐マティ・ラトバラ=J-ML(トヨタ・ガズーレーシングWRT、チーム代表)

Q:セバスチャン、WRCキャリア通算55勝目だ。スタートから素晴らしい流れを見せたが、この結果と今回見せた自分のペースにはどれくらいハッピーか
SO: 本当にハッピーだ。土曜日の夜は、なぜ自分がマシンと一体になっている感じがするのか、思う通りのことができるのか、説明するのが難しかった。それに、かなりリラックスもしていた。どうしてか分からないが、この週末はデイ1から優勝争いができるチャンスがあるように思えた。初日の走行順が7番手というのはベストではないが、それでもいいタイムが出せていた。この段階から速さがあると分かっていたが、それでもすべてをまとめ上げてトラブルを避けて週末を走り切らなくてはならなかった。いつも、そのようにはいかない。トヨタのためにしっかりタイトルを決められたことが、とてもうれしい。このようなリザルトは、そう頻繁に収められるものではない。自分の代表的な勝利になるし、カッレとにダブルポディウムでマニュファクチャラーズタイトルを決められた。チーム全体が見事な働きをした。これで、次のラリージャパンはもっとリラックスできる。自分たちにとって、大切なラリーだからね。

Q:ジャパンはチームの関係者が揃う重要なラリーだ。トヨタはポディウムの頂点を期待しているのでは
SO:もちろん、自分たちもそうありたいよ。どのようなラリーなのか、あまり見ていない。独特のステージがありとてもチャレンジングだとだけ聞いている。期待されている時に結果を出すのは、簡単なことではない。もちろんカッレもエルフィンも自分も、ベストを尽くすよ。

Q:ティエリー、2位でのフィニッシュだ。最終日が始まった時、この週末はステージの間にセッティングを変更してばかりでメカニックのようだったと話していたが、パワーステージの走りでようやくハッピーになれたのでは
TN:そうかもしれないね。週末の初めは、マシンのフィーリングは悪くなかった。バランスもフィーリングもコントロールできていると感じていた。トリッキーなコンディションでの反応がよくなかっただけだ。昨年と比べて、同じような速さが出せない区間があった。柔らかめ、固め、両方試したし、マシンバランスも調整した。いろいろなことを試したよ。セブのタイムと競り合うためには不足しているフィードバックをもう少し得られるよう試していた。

Hyundai Motorsport GmbH

Q:ジャパンに向けて、どのように準備していくか
TN:正直、いまはあまりしていない。自分はラリーごとに取り組んでいるので、もうすぐ準備を始めるよ。目標は、今回得た情報をジャパンでパフォーマンスにつなげることだ。正しい形で行えれば、間違いなくトヨタと戦えるはずだ。

Q:ジャパンでリベンジしたいのでは
TN:ジャパンで勝てたら、最高の喜びだ。簡単にはいかない。大仕事だ。トヨタはシーズンを通して強いし、スタートラインにはカッレとセバスチャンが並ぶのだから、いっそう難しい。だから、自分たちに何ができるか、取り組んでいかなくてはならない。自分だけではなく、チームメイトのオィットも、週末を通していい速さを見せていた。

Q:チームメイトといえば、オリバー・ソルベルグは来年、チームにはいない。来年、誰がチームに残るのか知っているか。誰と一緒に戦いたいか
TN:もうすぐ知ることになるよ。自分はいつも、4台目のドライバーのオリバーを応援していた。たぶん、彼にはプレッシャーが大きすぎて、R5マシンからいきなりステップアップしすぎたのかもしれない。残念ながら、結果的にこうなってしまった。でも、それがヒョンデの決断だった。これからチームはサードドライバーを決める。誰がなるのかは自分は知らない。経験豊富で速いドライバーはたくさんいる。アンドレアス、エルフィンもね。エルフィンはシートが決まっていると思うけど。ふさわしいドライバーはたくさんいる。ドライバーを決めるのは自分ではない。オィットがいてくれたらうれしいね。これまでで最強のチームメイトだから。そのことが自分にとっての試練になる時もあるが、モチベーションにもなる。
*編集部注:記者会見の後、タナックはヒョンデからの離脱を発表

Q:カッレ、3位フィニッシュだ。Ruidecanyasでは、水溝に引っかける少し危ない場面があった。あそこを切り抜けられてハッピーか
KR:みんなと同じように、自分も常に頂点を目指したいと思っている。自分たちの走りにはかなりハッピーだ。ラリー前は、いい結果を残してもし可能なら優勝争いがしたいという気分だった。ポディウムに上がってタイトルも決められたのでよかった。

Toyota Gazoo Racing WRT

Q:自身もニュージーランドでドライバーズタイトルを決めた。このように成功を収めているチームの一員であるのはどんな気分か
KR:もちろんスゴイことだし、とてもいいよ。今年は新しいマシンになったので、大きなステップを踏んだと思う。ワークショップにいるスタッフたちがどれくらい大変な作業を行ってきたかを示しているということ。シーズンの最初から速くて強くて、信頼性のあるマシンを作ってくれた。そのおかげでいいリザルトを収められたし、選手権をとても楽しめた。

Q:ヤリ‐マティ、来年のドライバーズラインナップについて話せることはあるか
JML:公式に話せることは何もないが、「選手権を制覇したければ、何かを変える必要はあるのか」という疑問はある。でも、自分が決定することではない。日本に着いた時に、何かニュースがあるといいね。

Toyota Gazoo Racing WRT

Q:素晴らしいシーズンだった。1戦を残してマニュファクチャラーズタイトルを決めて、トヨタの母国戦を迎える。すべてをやり終えて、思い通りの結果になった。かなり特別なことなのでは
JML:チームを心から誇らしく思う。みんなが必死に働くことと、全員が成功を収めるために同じ情熱と願望を持つことのコンビネーションだと思う。一日を終えて一番重要なのは、みんなが一丸となって取り組んだこと。個々が優れていても、それだけではだめだ。みんなが一緒になって取り組まなくてはならない。チームだけでなく、ドライバーたちも一緒に。だからこそ、これだけ速く信頼性のあるマシンを作ることができたのであり、それを成し遂げるための人々を揃えている。

Q:今回のドライバーたちのパフォーマンスをどう思うか
JML:シェイクダウンの時から意欲が感じられた。みんな、ターマックでも速いドライバーだ。カッレはスタート順がよかったが、セブも争えると思っていた。シェイクダウンから速さが感じられた。セバスチャンのことは何年も知っているが、彼は勝利にどん欲だし、シーズンで一勝もできていない時にはさらにその欲が高まる。カッレは、ティエリーといい戦いをしていた。



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