WRCフィンランド:トヨタはチームのホームイベントで大会5連覇に挑む – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCフィンランド:トヨタはチームのホームイベントで大会5連覇に挑む

©TOYOTA

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、8月4日(木)から7日(日)にかけてフィンランドのユバスキラで開催される2022年WRC第8戦ラリーフィンランド(グラベル)に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルムの3クルーをGRヤリス・ラリー1でエントリーする。また、勝田貴元はTOYOTA GAZOO Racing WRT Next Generationからアーロン・ジョンストンと組んで4台目のGRヤリス・ラリー1で挑む。

(以下チームリリース)


チームのホームイベントである超高速グラベルラリーで
大会5連覇とシーズン6回目の優勝を目指す

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、8月4日(木)から7日(日)にかけて、フィンランドのユバスキュラを中心に開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦「ラリー・フィンランド」に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)の、3台のGR YARIS Rally1 HYBRIDで参戦。チームにとってのホームイベントであるこの超高速グラベル(未舗装路)ラリーで、今シーズン6回目の優勝を獲得するべく挑みます。

前戦ラリー・エストニアではロバンペラが今シーズン5勝目を飾り、エバンスは総合2位でフィニッシュ。その結果、ロバンペラはドライバー選手権におけるリードを83ポイントに、チームはマニュファクチャラー選手権におけるリードを87ポイントに拡大しました。それから2週間のインターバルを経て開催される第8戦ラリー・フィンランドは、エストニアと同じようにハイスピードなグラベル(未舗装路)ステージで行われる伝統の一戦です。サービスパークは、チームのヘッドクオーターから近いユバスキュラの中心部に置かれ、その周辺の森林および丘陵地帯が戦いの舞台となります。チームにとってはホームラリーとなり、TOYOTA GAZOO Racing World Rally TeamとしてWRCに復帰した初年度の2017年、2018年、2019年と3年連続で優勝。2020年は新型コロナウイルスの影響でラリーが開催されませんでしたが、イレギュラーな秋季の開催となった昨年はエバンスがヤリスWRCで優勝し、チームは4大会連続で勝利を獲得しています。

エバンスは、前戦ラリー・エストニアでロバンペラと優勝を争い、総合2位に入ったことでドライバー選手権3位に浮上。2位のライバルとの差は13ポイント差となりました。ユバスキュラのサービスパークからクルマで1時間ほど離れた場所に住むラッピは、2017年のラリー・フィンランドにチームの一員としてヤリスWRCで出場、記念すべきWRC初優勝を飾りました。また、ラッピと同じくフィンランド出身のロバンペラは、昨年大会は厳しい戦い経験しましたが、シリーズリーダーとして臨む今回は地元での優勝が期待されています。また、ラリー・エストニアを粘り強く戦い総合5位でフィニッシュしたTOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムの勝田貴元は、今回もTOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next GenerationからGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場します。

ラリーは8月4日木曜日の朝にシェイクダウンを行い、夜7時過ぎからユバスキュラの市街地で、グラベルとターマック(舗装路)がミックスしたSS1「ハルユ1」が行われ競技がスタート。森林地帯での本格的な競技は5日金曜日の朝から始まり、午前中はサービスパークの北側エリアで2本のステージを各2回走行。その後、ハルユのショートバージョンであるSS6とミッドデイサービスを経て、午後は西側エリアで2本のステージを各2回走ります。6日の土曜日はユバスキュラの南側に位置するヤムサの周辺が舞台となり、4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。最終日7日の日曜日は、サービスパークの東側および南側エリアで2本のステージを各2回走ります。そのうち、SS20の再走ステージであるSS22「ルイヒマキ2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。ステージは全部で22本、合計距離は322.61km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1427.47kmとなります。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
ラリー・フィンランドは、我々チームにとって真のホームイベントであり、特別な意味を持つ一戦です。エストニアではとてもいい結果を残すことができましたが、フィンランドでもその再現を目指します。ハイスピードなグラベルラリーであるという点ではエストニアと似ていますが、フィンランドのステージはより自然なジャンプが多く、流れるようなコーナーが多くあります。ですので、ドライバーはより楽しんで走ることができますし、世界で一番のステージだと彼らは思っているのです。素晴らしい活躍をしているカッレを応援する人が今年はきっと多いでしょうし、その応援がホームイベントでどれだけ大きな力になるのか私は知っています。ただし、カッレだけでなく我々のドライバーは全員フィンランドの道を非常に気に入っていますし、速く走ることができます。それでも、予期せぬことが起こり得るラリーでもあるので、これから行なうテストでしっかりと準備をする必要があります。

エルフィン・エバンス
フィンランドは、カレンダーの中でも好きなラリーの一つなので、とても楽しみです。クルマを走らせる特別な感覚を味わうことができるラリーはフィンランド以外にはあまりないので、とても貴重なラリーですし、昨年優勝できたのは特別なことでした。今年は新世代のクルマで臨むため、新たなチャレンジになります。このラリーでは、クルマに大きな自信を持つことがとても重要です。前戦ラリー・エストニアは自分たちにとって良いステップになったので、昨年フィンランドの道で得たいいフィーリングを再現できるように、事前のテストでは頑張って作業を進めたいと思います。

カッレ・ロバンペラ
ラリー・フィンランドは、我々にとってもちろん特別なイベントですが、他のラリーと同じように楽しんで走りたいと思います。今年は既に何回かラリーで勝っているので、それほど大きなプレッシャーは感じないですし、特に何かを証明する必要もありません。もちろん、ファンのみなさんからの応援を期待していますし、できればみなさんのためにも優勝したいと思っています。昨年は簡単には行かなかったので、今回はより良い戦いができるようにしたいです。そのためには、いいセットアップとフィーリングが得られるように、テストでしっかり準備をする必要があります。それさえできれば、速く走ることも、良い週末を過ごすこともできるはずです。

エサペッカ・ラッピ
フィンランド人にとってラリー・フィンランドは、精神的な部分において最も重要なラリーです。地元のお客さんたちから特別な力をもらえますし、走るのがもっとも楽しいラリーでもあります。このような素晴らしいラリーに、トップチームの一員として再び出場できるのは本当に嬉しいことです。フィンランドとエストニアは、他とはまったく違うラリーなので、高いスピードに馴れるという意味でエストニアはとてもいい準備になりました。ステージがドライコンディションとなった場合、金曜日は有利な出走順なので、いい結果を残せると確信していますし、優勝することができなかったとしても、少なくとも表彰台には立てるだろうと期待しています。



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