WRCサファリ:Mスポーツ・フォードは、今季3度目のセバスチャン・ローブ投入 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCサファリ:Mスポーツ・フォードは、今季3度目のセバスチャン・ローブ投入

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今週開催されるWRC第6戦サファリ・ラリーケニア(グラベル)に、Mスポーツ・フォードは、クレイグ・ブリーン、アドリアン・フルモーに加え、セバスチャン・ローブをマニュファクチャラーズ選手権のノミネートドライバーとして起用。ガス・グリーンスミス、そしてプライベーターとして初めてラリー1マシンで参戦するジョルダン・セルデリディスを加えた5台のフォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1をエントリーさせる。ローブがラリー1マシンで参戦するのは、今季3度目。

前戦ラリーイタリア・サルディニアでは、 ブリーンが2位でフィニッシュ。ピエール・ルイ・ルーベも4位で続くなど、復調の兆しを見せてきたMスポーツ・フォード。ローブがサファリ参戦は過去1回のみだが、2002年の当時は走行距離が現在の3倍という過酷な構成だった。しかし、現在のサファリも、ステージの厳しさそのものは変わらない。

チーム代表のリチャード・ミルナーは「自分がケニアに行くのは今回が初めてだが、子どものころから見ていたサファリラリーを目の当たりにできることだけでも楽しみにしている」と語る。
「昨年、チームとしてはいいパフォーマンスを出せていたし、このラリーが時には賭けになることも学んだが、とてもいい経験を積むことができた」

「セバスチャン・ローブとサファリラリーという組み合わせは、数年前には誰も実現できるとは思っていなかったと思うし、ましてやフォードで参戦するのだから、誰もが熱狂していると思う。熱狂という意味では、昨年、このラリーを観に来たファンのスケールの大きさは印象的だった。この素晴らしいスポーツを情熱的なファンのみなさんと共有できることが待ち切れないし、WRCにとってケニアがどれだけの大舞台になるのかを示せることを期待している」

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今季3度目のWRC参戦となるローブは、ポルトガルではリタイアとなったものの、ベストタイムもたたき出すなど衰えぬ速さを示している。
「ポルトガルでコンペティティブな走りができたことは良かったし、マシンのフィーリングが良かった点は期待の持てる部分。ケニアはまったく異なるラリーだが、ポルトガルでコンペティティブだったということが分かったのは好素材だ」とローブ。
「現在のケニアのことは知らないし、オンボード動画で見るものがすべてだが、大きな石があるなどラフなようなので、パンクには気をつけなくてはならないだろう。ケニアはかなりアメージング。レッキ中に、いたるところに野生動物がいたことが一番の思い出だ。前回、自分が参戦した時とは大きく変わっていることは承知している。いわゆるWRCのラリーに近づいているようなので、その意味ではやりやすい。自分にとって今年参戦してきたほかのラリーと比べて違うのは、現在のケニアのステージ経験がないこと。走ったことのないステージなので、その点は厄介になるだろうね」

前戦サルディニアでは2位フィニッシュを果たしたブリーンは、ドライバーズ選手権では4番手に浮上して初参戦となるサファリを迎える。
「ケニアをすごく楽しみにしているし、すごい冒険になりそうな気がしている。自分はこれまでアフリカに行ったことがないので、新しい大陸での経験を思い切り満喫するよ」とブリーン。
「サファリラリーは、非常に格式が高く歴史のあるイベントで、自分も子どものころに何度もテレビで見たことがあるから、それがどんなものなのかを見るのが待ち切れない。どのクルーにとっても壮大なチャレンジになるが、その準備は整っている。サルディニアは好調だったので、このリズムを高めていきたい。今回も、いいリザルトを持ち帰ることを狙うよ」

今季はここまで5戦中4戦でリタイアと苦しい戦いが続いているフルモー。昨年、WRカーで参戦したサファリ戦では5位でフィニッシュしており、ここで調子を取り戻したいところだ。
「昨年はチームとしてもいいリザルトだったし、特に自分自身、内容にはすごく満足できた」とフルモー。
「ケニアはほかとはまったく違うラリー。ペースだけでは勝負ができず、すごくラフなのでマシンにダメージを与えやすい。ケニアはとてもいい経験のできるところ。まったく違う文化なので、ファンのみんなに会えるのが楽しみだ。昨年はスペクテイターがたくさんいて、ナイロビでは100万人の人々がマシンが首都に向かうのを見届けてくれたことを覚えている。このラリーの話は尽きない。走っている時にステージに野生動物がいるのはすごく印象的で、特別な経験だ。道の脇から何も出てこないか、しっかり見ていないとならないんだよ!」

グリーンスミスも、昨年のサファリでは4位フィニッシュと好リザルトを残している。
「サファリラリーは、自分にとって一番の経験のひとつなので楽しみにしている。昨年のベストな経験は、ケニアの参戦だったとも言えるかもしれない。とにかく美しい場所だが、ステージはマシンに容赦がない」とグリーンスミス。
「シーズンのうちでも最大の試練だし、すべてのステージを全開では走ることのできない唯一のラリーかもしれない。マシンを管理しながら、メカニカルなことも感じ取らなくてはならない。壮大なチャレンジだが、チームは昨年、いい結果を残しているので、今年もチーム一丸となって、いいリザルトを収めたい」



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