16歳のローぺ・ヒルボネン、父ミッコがコ・ドライバーを務めラリーデビュー – RALLYPLUS.NET ラリープラス

16歳のローぺ・ヒルボネン、父ミッコがコ・ドライバーを務めラリーデビュー

©WRC PROMOTER

WRCで過去4回、シリーズ2位に入っているミッコ・ヒルボネンを父に持つローペ・ヒルボネンがフィンランドでラリーデビューを果たす。コ・ドライバーシートには、ミッコが座る。

現在16歳のローぺが参戦するのは、5月7日土曜日にヘルシンキから120km西のサロを拠点に開催されるタルクラリーで、フォード・フォーカスをドライブする。

ローぺはこれまでもラリークロス式のイベントにレギュラー参戦しており、親子でラリースプリントに参戦したこともあるという。しかし、初めてのラリーでは一段と楽しさが増すことになりそうだ。

「すごくエキサイティングだ」とローぺはワクワクを隠さない。
「テストをする時間がなく練習もなしに参戦することになるので、とにかくベストを尽くしてみるだけ。一番の目標はフィニッシュラインを越えること。ミスなく、ラリーを走り切ることだね。今後ももっと参戦してみたいけど、まず初めてのラリーがどうなるかを見てから。ずっとラリーに参戦したいと思っていたし、レースのようなことはもう何年もやってきたので、何か新しいことに挑戦してみたいと思った」

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父も息子も、お互いにナーバスにはなっているようだ。父ミッコは現在、WRCのターマックラリーで、カッレ・ロバンペラのセーフティノートカーのドライバーを務めているが、コ・ドライバーの役目を務め上げるというプレッシャーを感じている。

「そのとおり。そして恐ろしくもあるよ」とミッコは笑う。
「ノートをロストしてしまうんじゃないかってね! 僕らの一番の目標はステージを経験して、自分はタイムカードのやりとりをするだけだね」

これまでフォード、シトロエン、スバルでワークスドライバーを経験してきたミッコにとって幸いなのは、ペースノートを解読するために眠れぬ夜を過ごすことはないということだ。

「ローぺはまだ18歳未満でジュニアクラスへの参戦だから、レッキをすることは認められない。フィンランドでは、ペースノートの使用が認めてもらえるようになるまでには特定数のラリーに参戦をしなくてはならないんだ。これは僕にとっては朗報だね!」とミッコ。親子が乗るフォーカスは、ヒルボネンが新たに入手したマシンだという。

「3週間前に、ほかの若手がラリーで使用していたマシンを入手したんだ」とミッコは説明する。
「ローぺが参戦するのはV1600クラス。フィンランドのASN、AKKの規定でジュニアだけに参戦が認められるクラスだ。手を加えられるのはロールケージの装着とサスペンションの改良だけ。それ以外は、量産車のままだ。認められるのは1.6リットルエンジンだけなので、いわゆる入門編クラスだね」

ミッコはローぺのモータースポーツへの関心を高めたいと考えているが、同時に期待は控えめにしたいと考えているようだ。

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「自分たちは、とにかくいい時間を過ごすために参戦するだけなんだ。モータースポーツ的なことを一緒に思い切り楽しんで、家族で週末を過ごす。同時にラリーもできるという感じだ。ローぺは夏の時期にドライブしたことがないし、本格的なステージも走ったことがない。でも、何の結果も求められていないからね」

「今は、ラリーに参戦したいとは思うけれど、次のロバンペラやソルベルグになる予定はない。ただ、親子でいい時間を過ごしたいだけなんだ」

今回ヒルボネン親子が参戦するイベントは、フィンランドのサマーシーズンの初戦で、4SS・計45kmのステージが設定されている。



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