WRCクロアチア:勝田貴元、難コンディションのラリーを6位完走 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCクロアチア:勝田貴元、難コンディションのラリーを6位完走

©TOYOTA

TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムに参加中の勝田貴元が、WRC第3戦クロアチアに出場し、降雨に見舞われ非常にトリッキーなコンディションとなったターマック(舗装路)ステージに苦戦しながらも、総合6位でフィニッシュした。

以下リリース


昨年初めてWRCとして開催されたクロアチア・ラリーは、ターマックイベントながら路面の舗装状態が頻繁に変わり、またコーナー内側の未舗装部分に踏み込んで直線的なライン取りをする「インカット走行」により、路肩の泥や砂利が掻き出され、グリップレベルが常に変化する非常にトリッキーなラリーでした。勝田は、昨年ベストタイムを2回刻んだこのクロアチアに期待を持って臨みましたが、降雨により路面コンディションは昨年以上に悪くなり、しかも濃い霧まで出るなど悪条件下で苦しい戦いを強いられました。

TOYOTA


初日は出走順が比較的後方だった勝田は、前走車が掻き出した大きな石やパーツの破片などをできるだけ踏まないように注意深く走りましたが、SS7では他の選手と同タイムながら4番手タイムを記録。しかし、SS8と2日目土曜日のSS13ではタイヤにダメージを負い、タイムを大きく失ってしまいました。また、序盤はクルマになかなか自信を持つことができず、我慢の走りを続けましたが、それでも大きなミスをすることなく着実に順位を上げていき、最終的に総合6位でフィニッシュ。ハイブリッドシステムを搭載する新時代のGR YARIS Rally1で臨む2022年シーズン、勝田は開幕から3戦連続でポイントを獲得し、ドライバー選手権6位の座を堅守。同様に、所属チームであるTOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationにも、3戦連続でマニュファクチャラーズポイントをもたらしました。

勝田貴元
天候やコンディションが変わりやすく、難しい週末でした。このような泥が多く出たウェット路面のターマックラリーを走るのはほぼ初めてだったので、とてもいい経験になりましたし、できるだけ多くのことを学ぼうと努めました。自分にとって最大の収穫は、ラリーを走り切ったことです。辛抱強く戦い、置かれた状況を受け入れることができたのは良かったと思います。以前の自分だったら、攻めすぎてミスを冒し、今よりも良くない気分でラリーを終えていたかもしれません。それでも、今回は自分のスピードが足りていなかったことにがっかりしています。もしまたこのようなラリーに出ることになったら、その時にはもっと速く走れるように改善する必要があります。少し悔しいですが、今回の経験が今後に活かされることを期待しています。次のポルトガルは、全く違うラリーです。このクルマのグラベルでの走りには自信がありますし、楽しめるイベントでもあるので、自分にとって良いラリーになることを願っています。

ユホ・ハンニネン(インストラクター)
今回のラリーは、どのドライバーにとっても非常に難しいコンディションでした。私は今回もタカのグラベルクルーとしてステージを走り、舗装路面上や、コーナー内側のインカットする部分にどれだけ多くの土があるのかを目にしました。ターマックラリーであるにも関わらずこれほど多く土があるコンディションは、タカにとって初めて経験するものでしたし、自信を持つのは簡単ではありませんでした。しかし、自信が持てないときに無理にプッシュするのではなく、忍耐強く最後まで走り切ることができたのは良かったと思います。それによってタカは有益な経験を積むことができましたし、(次のターマックラリーである)イープル・ラリーで似たコンディションになれば、今回の経験が活かせるでしょう。次戦は彼が昨年よい走りをしたポルトガルなので期待したいと思います。

クロアチア・ラリーの結果
1 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) 2h48m21.5s
2 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +4.3s
3 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +2m21.0s
4 クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (フォード Puma Rally1) +3m07.3s
5 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +3m46.0s
6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +8m08.5s



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