ヤリ‐マティ・ラトバラチーム代表、ラリー3規定を精査 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ヤリ‐マティ・ラトバラチーム代表、ラリー3規定を精査

©Toyota Gazoo Racing WRT

トヨタのWRCチーム代表、ヤリ‐マティ・ラトバラは、Dritfish.comのインタビューに対し、フィンランドのユバスキラにあるチーム拠点で、ヤリスをベースとしたラリー3のプロジェクトが形になりつつあると語った。

FIAが2021年から導入した新しいラリーカテゴリー、ラリー3マシンのモデルを投入しているのは現状、Mスポーツ・ポーランドが製作したフォード・フィエスタ・ラリー3のみで、今季初めにその姿が公開された。FIAはより多くのマニュファクチャラーがこの規定のマシン製作に意欲を見せていることを隠さなかったが、具体的な社名は明かしていなかった。

「このマシンカテゴリーの規定を精査しており、その作業は続けていく」とラトバラはこのインタビューに答えている。
「できれば近いうちに詳細を固めたいと思っているが、確定しているものは今のところ何もない」

ラリー3は、コンペティターがより参入しやすい4WDマシンのカテゴリーとして創設され、特に国内戦や地域選手権に参戦するプライベーターに向けて発信されている。しかし、ラリー3は今季のERCジュニア選手権のベースマシンとして採用され、来季からはWRC3でもスタンダードのカテゴリーとなる予定だ。

先月のERC開幕戦ラリーポーランドでは、ケン・トーンとジョン・アームストロング、ふたりの若手がフィエスタ・ラリー3で国際格式ラリーイベントに初めて参戦。ラリー2キット装着マシンやグループNマシンよりも1kmあたり1.7秒以上速いペースを見せた。2WDモデルが対象のERC3ジュニアカテゴリーからステップアップを果たしたばかりのトーンは、先週のERCラトビアでERCジュニア部門初優勝を飾っている。
「ラリー3マシンではケンが圧倒的な強さを見せたが、ラリー2キット装着車やグループNマシンも凌駕し、エントリーレベルの4WDマシンとして最適であることを示した」と語るのはMスポーツ・ポーランドのマチエル・ウォダ。

WRCサファリでは、ジェレミー・ワホームがフィエスタ・ラリー3をドライブして総合16位でフィニッシュ。モリー・テイラーも、この新世代マシンでラリーエストニアに参戦する予定だ。さらに先週、英国ラリー選手権戦Mスポーツ・ステージスでは、Mスポーツのディレクター兼チーフテストドライバーを務めるマシュー・ウィルソンがフィエスタ・ラリー3を駆り、並み居るフィエスタ・ラリー2やWRカーを抑えて総合6位でフィニッシュしている。
(Graham Lister)



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