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全日本ラリー唐津:GRヤリスを投入した奴田原文雄が初日首位

©Jun Uruno

2021年シーズン全日本ラリー選手権第3戦「ツール・ド・九州 2021 in 唐津」の初日が4月10日(土)に行われ、このラリーが今シーズンの初戦であるとともに、新たに若手の東駿吾をコ・ドライバーに迎えた奴田原文雄(トヨタGRヤリス)が、福永修/斎田美早子(シュコダ・ファビアR5)に1.4秒差をつけてトップに立った。1.5秒差の3位には勝田範彦/木村裕介(トヨタGRヤリス)、6.6秒差の4位に柳澤宏至/保井隆宏(シュコダ・ファビアR5)と、上位4台は僅差の勝負が展開された。また、開幕戦優勝の新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)はSS2のスピンが響き、トップから25.9秒差の5位で初日を終えている。

第2戦「新城ラリー」から3週間のインターバルで開催されたツール・ド・九州 in 唐津。昨年実質的なシリーズ最終戦として11月末に開催されたため、約4カ月という短いスパンでの開催となる。初日に設定されたステージは、UCHIURA(4.37km)とSANPOU REVERSE(11.41km)をサービスなしで2回ずつ走る4SS。いずれも九州独特のタイトなロングコーナーが続くテクニカルステージだ。

奴田原、牟田周平/加勢直毅と、第2戦に出場した勝田、眞貝知志/安藤裕一、山本悠太/立久井和子を加えクラス最多台数の5台となったトヨタGRヤリス。牟田は前戦を欠場したが5年ぶりの全日本ラリー出場となった。一方のスバルWRX STI勢は、新井大輝がヨーロッパのラリーに遠征のため欠場、鎌田卓麻/松本優一が第2戦での負傷が癒えずに欠場したため、新井敏弘の1台が孤軍奮闘する。注目のSS1は、その新井が柳澤に1.8秒差をつけるベストタイムを奪う。だが、SS2ではその新井がSSフィニッシュ約1km手前で痛恨のスピンを喫し、クラス7番手に後退。ベストタイムはこのSSを得意とする勝田が奪い、一気にトップに躍り出る。SS1のリピートステージとなるSS3は福永がベストタイム。勝田が2.8秒差の4番手と遅れ、このSSで福永から1.4秒差の2番時計をマークした奴田原が、勝田に0.2秒差のトップに躍り出る。「クルマはまだ発展途上中。それでもできる範囲で全開で走っています。(GRヤリスは)速いとは思っていたけど、上出来です。ポテンシャルの高さを感じますね」と語る奴田原は、この日の最終SSとなるSS4で「サスペンションもまだまだセッティングを詰めている状態。少しクルマの動きが悪かったので、ダンパーの減衰を変えたらすごく良くなった」とこの日初のベストタイムをマーク。ステージ後半でスローパンクチャーに見舞われながらも2位に浮上した福永に1.4秒差をつけ、初日をトップで折り返した。
「クルマが軽い分、ランサーエボよりもかなり楽に走れています。明日はライバルたちもペースを上げてくると思うけど、このクルマを仕上げてくれたメカのためにも、明日も頑張らなくちゃね」と気持ちを引き締めた。

JN2クラスは、新たに石田裕一とコンビを組んだ中平勝也(トヨタGT86 CS-R3)と石井宏尚/竹下紀子(レクサスRC F)、上原淳/漆戸あゆみ(ホンダ・シビック・タイプRユーロ)が三つ巴の争いを展開するが、「タイヤを変えたことでちょっとアンダーが強くて、クルマを活かし切れていない感じです。今日は我慢で、明日の上りセクションで稼ぎたいと思っています」という石井が初日トップ。2番手には「セッティングを大幅に見直したのが、当たっている感じです。長いステージでは後半に色々とタレてきてしまうので、厳しかったですね」と言う中平がつけた。3番手の上原は「下りのSSで勝負」と、それぞれのマシンの特性を活かしたSSで勝負をかける。

JN3クラスは、21歳の若手ドライバー大竹直生/藤田めぐみ(トヨタ86)が、この日4本のSSすべてでベストタイムをマーク。2位の鈴木尚/山岸典将に19.5秒の差をつけ、初日をトップで折り返した。
「(第2戦)新城ラリーの結果が全然ダメだったので、練習してきた甲斐がありました。特に注意したのはブレーキングですね。ジワっと踏むクセがついてブレーキングが甘くなっていたのを修正してきました。(チーム代表の)奴田原さんからも『1本目から集中して走れ』と助言してもらったのも大きいです。正直、このタイム差にはビックリしています。こんな展開になるとは思ってもいなかった。2日目も気負わずに自分の走りができるように頑張ります」と抱負を語った。

JN4クラスは、新城ラリー優勝の西川真太郎/本橋貴司(スズキ・スイフトスポーツ)がSS3までトップを死守するものの、SS4でフロントサスペンションを破損し、フィニッシュはするもののクラス2位に転落。初日のトップは、このラリーが始まる前日の木曜日にマシンが完成した岡田孝一/河本拓哉(スズキ・スイフトスポーツ)が奪った。
「このラリーが正真正銘のシェイクダウン。コ・ドライバーも今回が初めての全日本。ドライブのつもりで出場したんだけど、意外に競えることができました。2日目はもう少しこのクルマを理解していきたいですね」という岡田に対し、「SS4、残り2kmくらいのところでフロントサスペンションを傷めてしまいました。サービスでしっかり直してもらったので、2日目は逆転できるように頑張ります」と西川。1.7秒差で迎える2日目は、ベテランと次世代ドライバーの攻防が展開されそうな気配だ。

JN5クラスは、天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)がSS1で2番時計の小川剛/梶山剛(ホンダ・フィット)に8.2秒差の大差をつけるベストタイムでラリーをリードする。SS3は小川に1.9秒ベストタイムを譲るが、SS4ではこの日3回目となるベストタイムでトップを快走。2位の小川に22.9秒差で初日を折り返した。一方、SS2まで3番手を走行していた大倉聡/豊田耕司(トヨタ・ヴィッツCVT)は、マシントラブルによりSS3で戦線離脱。今シーズンから大倉と同じくトヨタ・ヴィッツCVTを駆る渡部哲成/佐々木裕一が3位に浮上している。
「大倉選手とは新城でコンマ差で競っていたので、彼がいなくなったのは本当に残念。彼に勝ちたかったんですけどね。タイヤの摩耗を考えて2ループ目はペースを落としたら小川選手が追ってきたので、2日目はマージンを使いながらも気を抜かずにしっかり走ります」と、気持ちをひきしめた。

JN6クラスは、新城ラリーで全日本デビューウインを飾った吉原將大/佐野元秀(トヨタ・ヤリスCVT)がこのラリーでも快走。SS2は「タイヤの摩耗をコントロールしようとしたら、大幅に遅れてしまいました」と3番時計だったが、その他の3SSはすべてベストタイムをマーク。ラリー直前にトヨタ・ヤリスCVTからトヨタ・ヴィッツCVTにマシンチェンジした明治慎太郎/立久井大輝に8.8秒差のトップで初日を終えた。また、3位にはSS2でベストタイムをマークした水原亜利沙/美野友紀(トヨタ・ヤリスCVT)がつけている。

最終日はSS5〜SS10の6SS、3本のステージを2ループする35.38kmが予定されている。全日本には久々に使用されるSHIRAKIKOBA(3.82km)と上りのステージが続くHACHIMAN(6.05km)と下りのステージが続くBIZAN(7.82km)とキャラクターは様々。2日目もドライ路面が予想され、0.1秒を争うスプリント勝負が予想されるが、使用本数が最大6本に制限されたタイヤの摩耗状況など、様々な要因が勝敗に影響しそうだ。

ツール・ド・九州 2021 in 唐津 レグ1終了時暫定結果
1.奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス) 26:15.6
2.福永修/斎田美早子(シュコダ・ファビアR5) +1.4
3.勝田範彦/木村裕介(トヨタGRヤリス) +1.5
4.柳澤宏至/保井隆宏(シュコダ・ファビアR5) +6.6
5.新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI) +25.9
6.眞貝知志/安藤裕一(トヨタGRヤリス) +42.8
7.大竹直生/藤田めぐみ(トヨタ86) +56.9
8.石井宏尚/竹下紀子(トヨタ・レクサスRC F) +58.2
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17.天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ) +1:34.2
18.岡田孝一/河本拓哉(スズキ・スイフトスポーツ) +1:42.7
34.吉原將大/佐野元秀(トヨタ・ヤリスCVT) +3:43.4



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