ERCハンガリー:タイトル決戦を制したのは25歳のイングラム – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ERCハンガリー:タイトル決戦を制したのは25歳のイングラム

©ERC / Thomas Fenetre / DPPI

ヨーロッパラリー選手権最終戦ラリーハンガリー(ターマック)は11月8-10日、ハンガリー北東部のニーレジハーザで行われ、4位でフィニッシュしたクリス・イングラム(シュコダ・ファビアR5)が激戦のERCドライバーズタイトル争いを制した。

ラリーでは2回のパンクに見舞われたイングラム。2回目は、最終ステージで発生するなど最後まで波乱のシーズンとなった。しかし、昨年王者のアレクセイ・ルキヤナク(シトロエンC3 R5)も最終ステージでパンクを喫し、ラリーを2位でフィニッシュ。ポイント争いではイングラムに届かず、2連覇の夢が消えた。

イングラム自身は、ルーカス・ハバイを19ポイント、ルキヤナクにはさらに9ポイント先行してこのラリーを迎えていた。今季のERCは全8戦中、ベスト6戦分のポイントで争われることから、イングラムは12ポイント、ハバイとルキヤナクはそれぞれ4ポイント、3ポイントが消滅することになっていた。しかし、最終ステージの波乱によりフライエス・トゥランがラリーを制し、タイトルはイングラムの手に。今季のERCは、これで8戦全てで異なる勝者が誕生したことになる。

ERC / Gregory Lenormand / DPPI


ルノー・トウィンゴでERC参戦を開始したイングラムは、わずか2戦目のアイルランドでコリン・マクレー・フラットアウトトロフィーを獲得。その後、プジョーUKを経て、オペル・ラリージュニアチームのドライバーとして起用された。2016年は最終戦でERC3ジュニアタイトルを逃したが、翌年はチームメイトのヤリ・フッツネンを制してタイトルを獲得した。この成果が評価され。2018年にERC1ジュニアにステップアップ。R5での初シーズンでタイトル争いに絡み、ニコライ・グリアジンに僅差で破れた。今季は、わずか0.3秒差でフィリップ・マレスにERC1ジュニアタイトルを譲ったが、その後、クラウドファンディングで資金を集め、ERCタイトル獲得を目指したチェコ戦で総合優勝。今回のタイトル獲得につなげた。

「本当に過酷な道のりだったが、自分たちは全てをかけてきた」と語るイングラムは、マンチェスター出身の25歳。英国出身のERCチャンピオンは、実に52年ぶりとなる。
「支えてくれた全ての人たちに感謝したい。本当に厳しい一年だったが、1人でやり遂げられたものではない。チームも信じられないくらいの働きをしてくれた。マシンはパーフェクトだった。本当にありがとう」

ERC / Gregory Lenormand / DPPI

2019年ERC各部門チャンピオンは下記の通り。
ERC1:クリス・イングラム(シュコダ・ファビアR5)
ERC2:ファン・カルロ・アロンソ(三菱ランサーエボリューションX)
ERC3:エフレン・ラレーナ(プジョー208R2)
ERC1ジュニア:フィリップ・マレス(シュコダ・ファビアR5)
ERC3ジュニア:エフレン・ラレーナ(プジョー208R2)
ERCチームズ:サンロック・ジュニアチーム
アバルト・ラリーカップ:アンドレア・ヌチータ(アバルト124ラリー)
ERCネイションズカップ:ACCRチェコラリーチーム
ERCレディストロフィー:エカテリーナ・ストラティーバ

ERCハンガリー 最終結果
1. F.トゥラン(シュコダ・ファビアR5) 2:11:28.0
2. A.ルキヤナク(シトロエンC3 R5) +33.7s
3. C.デバイン(ヒュンダイi20 R5) +1:25.9
4. C.イングラム(シュコダ・ファビアR5) +1:48.5
5. N.ヘルチグ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5) +3:12.3
6. A.フォン・ターン・アンド・タクシス(シュコダ・ファビアR5) +6:04.3

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