WRCドイツ:3日間、三様の路面が待ち受ける難関ターマック – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCドイツ:3日間、三様の路面が待ち受ける難関ターマック

©Toyota Gazoo Racing WRC

WRCのクルーは、第10戦で再びターマック戦を迎える。ラリードイツは、過酷な道と変わりやすい天候で知られる難関イベントだ。

初開催は1982年。当時はヨーロッパ選手権イベントだったが、2002年にWRCカレンダーに加わった。ラリーの拠点は2年前にトリアーからボスタルジーに移っているが、モーゼル川周辺のブドウ畑を縫うツイスティな道、バウムホルダーの軍事施設を走る荒れた路面、サーランド地方の郊外を走る高速路と、様々な要素が組み合わされている難しさは変わらない。

WRCドイツ戦では、ここ2年でオィット・タナックが連勝を飾っており、今年はドイツのハットトリックを達成して、現在ドライバーズ選手権で築いている22ポイントのリードを広げたい構え。タイトルを争うセバスチャン・オジエ、ティエリー・ヌービルの両者の差はわずか3ポイントだが、いずれもドイツの優勝経験者でもあり、スリリングで全開の三つ巴の戦いが期待される。

Mスポーツ・フォードは、エルフィン・エバンスが負傷した背中の治療が続いているため、ガス・グリーンスミスが代替参戦。サルディニアで優勝を飾った後、フィンランドはスキップしたダニ・ソルドが、ヌービル、アンドレアス・ミケルセンとともにヒュンダイに加わる。一方、トヨタ勢では、今季はWRC2で活躍を見せている日本の若手、勝田貴元がWRカーでのWRCトップカテゴリーデビュー。トミ・マキネン・レーシングからエントリーする。

WRC2Pro部門の選手権リーダー、カッレ・ロバンペラは、ここまで部門4連勝。しかし、チームメイトでターマックスペシャリストのヤン・コペッキー、シトロエンのマッズ・オストベルグ、Mスポーツのエリック・カミリと、強豪との戦いが待っている。

WRC2では、フィンランドで初優勝を果たしたロシアのニコライ・グリアジンが登場。そのほか、エイドリアン・フォーモー、ニコラ・シャミン、ステファン・ルフェーブルのフランス勢、ドイツのマリヤン・グリエベル、ファビアン・クレイムなど、総勢15台がエントリーする。

■ラリールート
今年のラリードイツは少し構成が変わり、シェイクダウンで使う5.2kmのSt. Wendeler Landを木曜日の夜には再び、開幕ステージとして走行する。金曜日は、ブドウ畑のステージを2本走行した後、サーキットステージ、Wadern-Weikirchenに挑む3本を2ループする。土曜日は、午前中にサーランドの郊外ステージ2本を2回ずつ走行した後、午後はバウムホルダーのステージを2ループ。日曜日は、再びブドウ畑エリアでさらに2ループを走る。

■ラリーデータ
開催日:2019年8月22日- 24日
サービスパーク設置場所:ボスタルジー
総走行距離:1,228.23km
総ステージ走行距離:344.04km(SS比率:28%)
総SS数:19

■開催選手権
WRC
WRC2プロ
WRC2



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