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勝田貴元、新開発のCVT車で貴重なフィードバック

©Jun Uruno

勝田貴元は全日本ラリー選手権第9戦新城のJN3クラスに、Team TOYOTA GAZOO Racingが新たに製作したTGR Vitz CVTで参戦。初日を2番手でまとめたが、2日目のSS13でコースオフし、リタイアに終わった。

新城ラリーで初めて投入されたTGR Vitz CVTは、CVT(無段変速機)の新しいスポーツ制御を開発する目的で製作されたニューマシン。貴元は今シーズンの全日本選手権において、第6戦群馬はFRのGT86 CS-R3、第8戦高山は4輪駆動のスバルWRX STIをドライブしており、3台目のラリーカーということになる。

「初日の2ループ目は自分としてもかなり攻めました。特にSS5は『これ以上ペースを上げられない』というほどのマキシマムアタックだったと思います。CVTはいかに回転を落とさずに走るかがポイントになります。ロングコーナーなどで左足ブレーキングを使えるのはいいですね。タイムをさらに詰めようとすると難しいマシンですが、ギヤレシオの変更などで対応することができると思います。初心者の人にとってはシフト操作に混乱することもないですし、ドライブに集中できるかもしれませんね」

2番手につけていたラリー2日目、貴元はSS13でコースオフしラリー続行を諦めることとなったが、初日のステージでは4本のベストタイムを記録。チームに貴重なフィードバックを持ち帰ることができたようだ。チーフメカニックを務める豊岡悟志は、今回の貴元の起用の理由を次のように語っている。

「CVTはそもそも燃費向上を目的とした変速機ですが、それをスポーツでも楽しめるようにできないかと逆転の発想で考えました。貴元選手はチームに馴染み深いドライバーですし、コミュニケーションも含めて非常によくやってくれたと思っています。リタイアは残念でしたが、シーズンを通してセッティングが完全に決まっているライバルに対して、しっかり戦ってくれました。大健闘です。貴重なフィードバックを得ることができましたし、目標は達成できたと思っています」



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